[読書感想文]岡本太郎に泣かされた。
雲が綺麗だった日、一人マクドナルドで岡本太郎著書「自分の中に毒をもて」を読み、誰にも見られないように少しだけ泣いた。
私の中の岡本太郎は、太陽の塔を作り「芸術は爆発だ」と言った奇抜な人。
だから、本の内容もぶっ飛んでて、凡人の私に共感できることはないだろうと思っていた。
泣くことになるなんてこれぽっちも思ってなかった。
どういう涙なのかうまく説明できないが、心が震える瞬間があった。過去を振り返り、今を反省し、未来を考えた。
この本には、岡本太郎の生きることへの考え方が書いてある。
岡本は、自分を見つめ、自分を貫き、傷つき、血を流しながら笑って生きていた。
ありのままの自分を貫くしかないという覚悟があった。
これまでの私の生き方は、常に他人という存在を意識していた。
そしてそれは私だけではないはずだ。
世の中の多くの人が、他人という存在を気にして生きている。
同じであることで、否定や非難されること避けている。
人はみんな傷つきたくないから、傷つくことを恐れて何もせずに悩んでいる。
いや、多分そうじゃない。悩んでいる風に見せて自分は頑張っていると思いたいのだ。
岡本は、その気持ちさえも理解していた。理解した上で、どう生きるのかを私たちに提案してくる。だからショックだった。天才のあなたには私の気持ちなんて理解できないでしょ?と思いたかった。
でも、違う。自信がないことも、才能がないと感じることも、失敗したくないこともみんな同じだ。
自分だけの特別な悩みなんかじゃない。
天才に見える人、成功していると言われる人は、その恐怖を持ちながら、自分を貫き、傷つき、血を流して笑っているんだ。
そう思うと、少し勇気が湧いた。
いのちを賭けて運命と対決するのだ。
そのとき、切実にぶつかるのは己自身だ。
己が最大の味方であり、また敵なのである。
これからは他人ではなく、自分と戦っていく。
自分の弱さを認め、それさえも武器にしたい。
それで、傷つくならいいじゃないか。自分を生きたんだから。
何回だって戦いに出て、血を流しながら笑ってやる。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
本当にオススメの本なので気になった方は是非読んでほしいです。
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