「デザイン」が教えてくれた生き方。
いきなりですが、みなさんは
「デザイン」というものに対して、
どのようなイメージをお持ちなのでしょう。
ぼく自身がデザインをしたいと思った、
はじめのきっかけは大きく二つあります。
一つ目は、
中学、高校時代から授業中、
ノートをとることを放ったらかして、
部屋のレイアウトをノートの端っこに
下手くそながらに書いてみたり。
考えたレイアウトをもとに、
夜中ごそごそとベッドを動かしてみたり、
タンスの向きを変えてみたりして、
一晩中かけて部屋の模様替えに没頭していたこと。
(うまくいけば朝までには終わっているのですが、
途中で力尽き、荒れ散らかった部屋の中で
爆睡しているという、なんともカオスな状態で
朝を迎えることもしばしばありました。笑)
二つ目は、単純にウィンドウショッピング、
街やお店を見て回ることが好きだったから。
そして、高校一年の頃には、
大好きなお店を自分で作りたい!
という、非常に安直ながらも
「したいこと」がありました。
ぼくの場合、デザインのはじめの一歩は、
かっこいい部屋やお店を作りたいというような
表層に視点を置いたものでした。
そんなこんなで、大学でデザインを学ぶうちに
デザインに対するイメージは大きく変わります。
どうやら「かっこいいカタチ」には、
表層的な魅力以上の価値があるようです、、、。
ぼくは大学で、
「工学部的なデザイン」を学んでいた為、
どんなかっこいいカタチにも、
そこには必ず機能的な価値や意味が存在している
というようなデザインの一面を学びました。
あくまで一面です。
そして大学を卒業する頃には、
デザインは表層を考えることではない、
むしろ、考え方そのものがデザインには
重要なのではないかと、
そう考えるようになりました。
ここで「ぼくにとって」のデザインに対する
考えを一度整理してみたいと思います。
今のぼくにとってのデザインとは、
何かしらの問題を解決するために、
カタチとしての提案を行うこと。
もちろん、どこに問題を置き、
どのような解決策を提案するかは、
各デザイナーによって大きく
異なる点だと感じています。
そして、その異なる点こそが、
デザイナーとしての色であり、
表層としても現れてくるのではないかと、、、。
例えばブティックをデザインするとしても、
商品の価格帯、ターゲットとする客層、
お店のある地域、競合店との比較、時代の流れ、
もしくは、
そのブランドがどのような思想を持って
商行為を行おうとしているのか、など
解決すべき問題はあらゆるところに
散りばめられています。
そして、
どの問題を解決すべき問題として
拾い上げるのか、
その問題を解決するためにカタチとして
どのような提案ができるのか。
そういった考えのもと生まれたカタチや
表層こそが実店舗としての空間であり、
デザインであると、
そのように考えています。
そのように考えた時に、
デザインをする上での考え方って、
空間や店舗、住宅を設計すること以外にも
役に立つ考え方なのではないかと
感じています。
問題を解決する力。
人は生きていく中で様々な問題を抱え、
その時々、自分なりの解決策を
模索しながら生きていきます。
そしてその問題は生きているうちは
きっと尽きることはないでしょう。
解決しても解決しても、
その次には新たな問題が待ち構えている。
そんな状況を察知した人は、
問題と向き合うこと自体を
諦めてしまうこともあるでしょう。
毎日行きたくもない職場へ向かい、
したくもない仕事に時間を費やし、
生きていく上で必要なお金を稼ぐことに
人生の大半の時間を費やす。
もちろんその裏には、
守るべき家族があったり、
自分のプライベートを充実させるためであったり、
人それぞれ、状況は異なるかと思います。
そのような考えを否定する権利も必要も
ぼくにはありません。
むしろそこには正解も不正解なんてものは
存在しないとも思っています。
さらに言えば、
他人の人生に口出しできるような人間でもなければ、
そんな暇もありません。
ただ、
拾い上げるべき問題と、
そうではない問題。
この二つの区別を自分の中で行い、
拾い上げたい、解決したい、
解決すべきだ、と思える問題のみの
解決策を考える。
ぼくはそう考えることで、
生きていくことがすごく楽に、
楽しくなるような気がしています。
ゴールの見えないトンネルを
走り続けなければならない人生だからこそ、
自分勝手にゴールを決めちゃえばいい。
自分が決めたゴールには、
他の誰かが口出しできるはずがありません。
自分の人生、自分の生きた時間を
最後に評価できるのは自分でしかないから。
そして、ぼくにとって「デザイン」は
生きる光を、生きる目的を示してくれたもの。
同じような毎日に嫌気がさして、
生きていく上で、
向上心のかけらもなかったぼくに、
一筋の光を示してくれた。
ぼくにとってデザインはそうであり、
誰かにとってもそうであってほしい、、、。
ということで今回は、
現状でのデザインに対する考えを
書かせていただきました。
デザインや建築を学んでいると、
よく聞かれることがあります。
「あなたにとってデザインとは?建築とは?」
大学を卒業するときにも、
尊敬する、ある一人の恩師に問われました。
ぼくにとってのデザイン。建築。
そんな答えのないような問いに対して、
その時の最大限の自分の想いや考えを、
いつまでも持ち続けていたいと、
そう思っています、、、。
長くなってしまいましたが、
最後までおつきあい、
ありがとうございました。
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