人を動かす、理・情・恐怖。
今回は、
先日、一人の知人との会話で、
「人を動かすこと」について
大変興味深いお話をしていただいた時のことを
共有させていただきたいと思います。
まずはじめに、彼のご紹介を、、、。
その彼は、慶應義塾大学の法学部を卒業後
IT企業に勤め、企画、人事などの
マネージメント関係の仕事をしています。
幼少期から国会中継などに興味を持ち、
当時の夢は国会議員などという、
ぼくからしたら全く想像もつかないような
世界に興味を持っていたと言います。
この頃から彼は、「人を動かすこと」に興味を持ち、
そのためには何が必要なのかを考えていたそうです。
この時点でぶっ飛んでいますが、
そんな彼だからこそ、
マネージメントという、人を動かし、
一つのプロジェクトを成り立たせるという
大役を担っていけているのだと感じます。
ということでさっそく本題に入っていきましょう。
彼がいう「人を動かすため」に必要な要素は、
大きく3つだけだと言います。
・正面の理ー①
・側面の情ー②
・背面の恐怖ー③
この言葉は、弁護士として
日本弁護士連合会の会長としてもご活躍され、
『裁かれるのは誰か』
『改めるべきは誰か』
など、他にも多数の書籍を残している、
中坊公平さんの言葉でもあります。
そして、中坊さんが亡くなられた今もなお、
「理想の上司像」として、語り継がれている
言葉でもあるとのことです。
簡潔にこの3つの言葉を説明すると、
人は皆、
理にかなっていることを理解した時、
情に訴えかけられた時、
恐怖を感じた時、
いずれかが行動の起点であり、
何かを行う上での理由である。
と、そのようなことが込められています。
ようは、人を動かしたいと思った時には、
この3つの要素を駆使して接することで
大抵の人は動かすことができるのだ、と。
例えば、上司と部下の関係において、
部下に仕事のやる気を出させたいと思った時、
多くの上司は自然と3つのうちの1つ
あるいは2つを駆使してやる気を出させようとします。
理路整然と道理、理屈に沿って指示を出し、
部下にやる気を出すことのメリットを理解させる方法。
(正面の理ー①)
部下の心情に寄り添って、情に訴えかけるように
見せかけて、やる気を触発する方法。
(側面の情ー②)
やる気を出さなければクビになる、
あるいは、叱られるという恐怖心を与えることで
やる気を出さざるを得ない状況を作り出す方法。
(背面の恐怖ー③)
このように、上司が部下に対して、
やる気を出させようとした時にとる行動は
大きく3つに分類されます。
このような前提がある上で、
この3つをうまく駆使して部下と
接することができている上司は、
果たしてどれほどいるのでしょうか。
世の中には,この3つの要素の内の
1つだけで突っ走ろうとする上司もいます。
自分が全て正しいと頭の悪い勘違いをし、
理解はしているが反論できずに困っている部下に対して
なんの配慮もできず、部下をただただ悩ませる、
そこらへんの岩よりも頭の凝り固まった頑固上司。
情深い人情上司を演じていれば部下の信頼を得られると思い、
仕事を任せきることで部下の成長を促そうとする、
ありがた迷惑な放任主義上司。
そして、ただただ威張り散らかし、
部下を怒鳴ることでしかコントロールすることのできない、
ヒトラーも顔負けの超独裁主義上司。
幸いなことに世の中にはこの3つの要素のうち、
2つを備える良い上司が多いと言います。
そしてほとんどの大半は、
「正面の理ー①」と「側面の情ー②」
を持つ上司だそうです。
「背面の恐怖ー③」の一点張りの独裁主義上司は、
妥協性や協調性に欠けることが多く、
そもそも理的、情的に人と接することが
苦手な人が多いとのことです。
そうなった時に、「正面の理ー①」と「側面の情ー②」
要素を持ち合わせながらも「背面の恐怖ー③」を
絶妙に匂わせることのできる上司が
実力のある上司なのではないか、ということです。
そして彼自身は、部下と接する上で、
3つの要素を意識的にコントロールしながら
部下や取引先とも接していると言います。
さほど年齢も変わらないのに、
人を動かす立場として、
このようなことを頭に置きながら
人と接しようとできるというのは、
さすが幼少期から国会中継に興味を
持っていただけのことがあるなと、、、。
あっぱれです。
ここで今回彼の話から学んだことについて
改めて考え直してみると、
このような考え方は、デザインを誰かに伝える、
ようは、プレゼンの際にも重要な要素なのでは?と。
デザインは考えて終わり!ではなく、
クライアントに対して理解してもらって、
カタチとなって初めて意味のあるものとして
成り立ちます。
そのため、自分のデザインを誰かに伝える、
いいと思ってもらうためには、
プレゼン能力も重要なものだと言えます。
そう考えた時に、
ぼく自身のプレゼンを振り返ってみると、明らかに
「側面の情−②」の要素が強いように感じます、、、。
そのデザインには、
理屈も、社会に対する危機感もあるはずなのに、
どうしても最後のアウトプットであるプレゼンは、
「側面の情−②」に寄りがちでした。
大学時代の卒業設計でのウィークポイントも
もしかしたらそこにあったのかもしれません。
・正面の理ー①
・側面の情ー②
・背面の恐怖ー③
この考え方はぼく自身、
デザインをしていく上でも
大事にしたいと改めて感じます。
ということで今回は、彼から学んだ
中坊公平さんの考え方について
文章を書かせていただきました。
最近は正直、
学校の課題やらコンペやらに追われて、
更新頻度がだいぶ抑えめではありますが、、、笑
今回のように、誰かとの会話で学んだことも
共有させていただきたいと思っていますので、
時々プラーっと覗いていただければと思います!
それでは本日も最後までお付き合い、
ありがとうございました〜!
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