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素材感が消える瞬間。


みなさん、こんにちは。


前回に引き続き、
課題を通してデザインに関して
考えていることを共有したいと思います。


それではさっそく、、、。


前回の記事にも書かせていただいた通り、
今回の課題に与えた目的は、

展覧会に来た人に椅子の存在価値を
考える瞬間を、、、
ということです。

とはいえ、「椅子の展示空間」という
根本的な課題を与えられているわけですから、
椅子が魅力的に見える空間
デザインしなければなりません。


椅子が魅力的に見える空間、、、。


さらに今回スポット当てるのは、
「機能的ではない椅子」

これらの椅子の特徴を考えます。

機能的な椅子がなぜ座り心地が良いのか。
それは座面の高さや背もたれ、
さらには肘掛けなど、

それらのものが人体工学を主とし、
寸法が決められていることが
大きく関わっているのではないかと考えます。


それに対して、「機能的ではない椅子」は、
その椅子が持つ印象、素材感や感情的な何か、
詩的な空気感が椅子の魅力であるように感じました。

椅子そのものが持つ印象、言葉、
素材感をどうすれば魅力的に展示できるのか。

僕はそれらの背面に立つ壁のマテリアル、
素材感を消すことを考えました。

素材感のない素材、、、。
そんなもの存在するのか、、、?

それぞれの素材にはイメージ、ことばが
それぞれ存在します。


木材には温かみやカントリー調な印象、
鉄には冷たさや孤独感。

透明なガラスにでさえも、透明感というイメージが。

今回選ぶ壁の素材は、そうではない、
素材感が消える瞬間を模索しました。


街中にあるショップなどのガラスやアクリル、
透明な素材には様々な表情が写りこみます。

ガラスの奥にある実際に存在するモノや人。
ガラス面に反射する人や街の動く影などの
触れられないもの。


この実像と虚像が交差しあうことで生まれる
もう一つの世界。


それは意識的に生まれるものです。


今ここに見えている一本の線や面は
実像なのか、虚像なのか。


それらの関係が複雑に絡まりあった時に
そのものの存在や素材感が消える瞬間を見つけました。


その瞬間を壁のマテリアルとして
表現したかった、、、。


実像と虚像を表現するモデルを立ち上げ、
それらの関係のスタディを行いました。


そしてそのモデルがより魅力的に、
かつ消える瞬間をもとに、
アクリルのグリットを決定します。


選択した素材は黒い半透明のアクリル


それらに映り込む虚像と実像が
より複雑に絡み合う関係を目指して、
重ねるアクリルの枚数を変化させることで

一枚の壁の中で起こる現象を、
より複雑なものへ、、、。


というような椅子の展示空間を
提案しました。

商業空間では素材の持つイメージやことばが
デザインにおいて重視されています。

〇〇風という流行やイメージを
より明確に消費者に対して
伝えるためにも、、、。


しかし、そのようなプロセスによって生まれた
空間は流行というものに縛られた
軽薄なものとなってしまうように感じています。

決してそうではない、
何かのために、必死に生きようとするような、
そんな商空間を見てみたい、、、。


ということで前回に引き続き、
デザインについて考えることを
課題を通して共有させていただきました。


これからも、デザインとは?
考え続けたいと思います。

それでは長くなってしまいましたが、
最後までおつきあい、

ありがとうございました!!


#日記 #デザイン #インテリア #インテリアデザイン #商業 #建築 #とは



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