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エッセイ【旅も人生もトラブルはつきもの。楽しんでいこう!】

20代初め、3軒ほどの歯科医院にアルバイトの歯科衛生士として、朝からだったり昼からあるいは夜から……と、都合の良い曜日と時間に自由に好きなように働くという生活をしていた時期がある。朝こっちの医院で働いて昼は映画を観に行って、夜は別の医院で仕事。次の日は朝から遊園地のプールetc.連日遊びも仕事も目いっぱい!というその日暮らしのような生活を続けていたら、過労からか、というより遊び過ぎて病気になってぶっ倒れた。

倒れたら仕事に行けない。アルバイトには休業補償がない。休んだら休んだだけ収入がなくなる。私って、キリギリスじゃん!など面白がっている場合ではなく。身体が回復した頃に、一番良い条件で私を雇うと言ってくれた医院にちゃんと就職することに決めた。
正社員として働きだす前に、最後の自由を楽しもうと生まれて初めての一人旅を計画した。

ガイドブック片手に決めたのは、萩・津和野、旅の最後に岩国で働いている友人に会うというプラン。友人に連絡を取り、宿を決め、行きの新幹線帰りの夜行バスのチケット手配、旅の工程をワクワクしながら組み立てた。携帯電話もなかった頃の一人旅。

旅の途中の一期一会の楽しい出会い、遠く見知らぬ地で働く友人からもらった良き刺激。それとともに思い出すのが、民宿にたったひとりで(宿の人もいない中)一晩過ごすことになったとか、友人との待ち合わせがうまくいかず夜の街で1人途方に暮れたり、夜行バスに飲み物食べ物ないまま20時間近く乗ってる羽目になったりと……小さなハプニングが、笑っちゃうほどたくさんある旅だったこと。

旅も人生もトラブルはつきもの。トラブルが起こるたびに、ドキドキしながらハプニングを楽しんだ一人旅を思い出す。たった二泊三日のあの旅の中で得た経験と自信が、その後の私の人生に幾度も訪れる壁を、笑って乗り越えさせる大きな力の一つとなっている。

★エッセイの元になった課題本

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