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「花束みたいな恋をした」2回目を見た感想※ネタバレ含む

 3月8日、21時から始まる映画を近くのイオンに行って1人で見た。この映画の1回目の時は最後のファミレスで抱き合うシーンでボロボロ泣いたのに、なぜか今回は泣くことはなかった。多分理由はあれかなーっていうのはあるけど、それは単に2回目だからって言うことじゃないと思う。でも固有名詞すごかった。キノコ帝国も崎山蒼志も長谷川白紙も、名前が出るだけでテンション上がったし、麦くん絹ちゃんが履いてたconverseもチャックテイラーじゃなくてあえてジャックパーセルを選んでたところはほんとに興奮した。でも本当の理由はぼんやりしてるだけではっきりと言葉にできないから、noteを書いてる間に思いつけばいいなと思う。そもそも2回見ようと思ったのは、1回目に見た時の衝撃がすごすぎた。

 1回目は彼女と行った。色んな意見があるけど、あの映画はカップルで見るものじゃない。ハッピーエンドじゃないから見るべきじゃないって言うわけではない。彼女と自分はこの前成人したばかりのハタチで、彼女はもうすぐ21歳。映画の主人公と年が近かったのがそう思ってしまった理由のひとつだと思う。なんか麦くんと絹ちゃんに自分と彼女を無意識に当てはめてしまっていたからかなって。これから就職活動に向かう中で自分たちが麦くん絹ちゃんみたいな生活を送ることを選択したとすれば、あの2人のような運命を辿ることになるのかなって考えてしまっていた。

 自分は映画を見たあとひとりで余韻に浸るタイプだけど、普段は映画を見た後でも、彼女の感想を聞いて「あそこよかったよね」って対話できるのに、この映画を見た後はそれが全くできなかった。「うん。」「そうだね。」って言うくらい。だいぶ心配された。色んなことを考えてしまって、ぐちゃぐちゃになって自分の思っていることを口に出せなかったんだと思う。「終わりのはじまり」とか「恋愛はなまもの」とか、すごく考えさせられる言葉がたくさん散りばめられていて、それを全部「自分だったら」に置き換えてずっと彼女とのこれからについて1人で頭の中で何も言葉を発さず考えてた。彼女の目の前で。今から考えるとだいぶやばいやつやな(笑)。でも家に帰ってから「好きな言葉はバールのようなものです。」って言うセリフが一番好きだったって言いたかったなってちょっと悔やんでしまう。だって「バールのようなもの」ってバール以外ないんだもん(笑)

 彼女とは高校の時からの友達で、付き合ってないけどユニバとかに行ったり、ラーメン屋さんを巡ったりしてた仲だった。なん回遊んでも飽きない存在ですごく気の許せる友達だった。その頃は恋愛感情ってのはなかったけど、お互い大学は違うから「次遊ぶ日で最後だね。」ってなった瞬間すごく寂しくなって、あれ?もしかして?ってなったけどそんなことはないという気持ちとせめぎ合いながら、結局大学生になって。彼女の誕生日が4月だから、誕プレ渡したいから会いたいって自分が言って会うことになった。正直それは口実にしかすぎなかったのは彼女にはまだ言ってない。結局誕プレ渡した日に先に彼女から告白されて付き合うことになって、今note書いてる時点で1年と10ヶ月だと気づいた。この2年弱が短かったと感じるのは相性がいいのかな?とか考えつつ今日見た映画を振り返る。とにかく物語の衝撃と自分とのリンク度が凄すぎて人生を変えてくれた映画だったって言うのは断言できる。でも2回目見た感想としてはあんまり響かなかった。今ふと思ったのだけど、多分2回目を見ようと思ったのは、1回目を見た自分の感情をもう一度味わいたかったのだと思う。やっぱりうまく言葉で表すのは難しけど、1回目を見た後は彼女の言葉にそっけない返事を返すことしかできないくらい衝撃を受けていて、すごく今の彼女とのこれからを考えるきっかけになった。たぶんあの状態にもう1回なりたかったのかなって今すごく感じる。でもならなかった。僕は映画を2回見るのは向いていないです。手品と同じで、1回目に感じたものを心に閉まっておくことが大事なんだと気づいた1日だった。

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