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「練馬城址公園「古城の塔」に関する調査結果」を受けて

 東京都建設局公園緑地部より「「古城の塔」に関する調査結果について」が令和7年7月17日付でホームページに公開され、

  • A案 建築物(立入可能)として利活用する(必要予算約4.6億円)

  • B案 建築物(立入不可)として保存する (必要予算約2.5億円)

  • C案 建築物を撤去し、記録として保存する(必要予算約0.5億円)

上記3案の検討の結果

古城の塔を撤去し、建物部材の一部を保存する等、地域と歩んできた 記憶を継承する方法を検討するとともに、練馬城址公園のエントランスエリアに ふさわしい整備を進めていきます。

https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/content/000070108.pdf

との発表がありました。

 まずは東京都建設局さんには、当初全く保全対象になっていなかった古城の塔に対してパブリックコメントを受けてここまで時間をかけて検討をしていただいた事に感謝を申し上げます。本来であればエントランス交流ゾーンオープン時には撤去されていたであろう状況でした。
 また、3案の中で必要な予算額と公園利用を鑑みてC案が妥当であると判断されるのも合理的であると思っています。

 一方で、ここまでの検討プロセスに住民参加が全く無い事は残念に思っています。確かにとしまえん閉園から練馬城址公園開園までの間には一部に過激な行動・リアクションをする人々もおり当会も残念に思っていましたが、次第に地域の自治体や市民団体が集まり、前を向いた公園づくりのワークショップが行われてきました。
 ワークショップは討論の場ではなく合意形成の場です。当会もワークショップに参加し、住民や東京都との合意形成によって意思決定されることを期待して、市民からの一方的な要求を突きつける「署名活動」を終了しました。

 ワークショップには住民側から東京都へ参加の声がけもあったはずですが、一方的にホームページで東京都建設局内での決定事項を発表するというのは意思決定が一方的であり、非常に残念に思っています。

 またB案とC案の差額の2億円は確かに高額ですが、もう少し減額する方法は無いのか、そもそも「古城の塔にはお金をかけて保全する価値は無い」のかは東京都建設局のみで判断することではなく、住民や有識者への意見聴取や東京都公園審議会での議題として挙げるべきではないかと思っています。

 よって今後、当会としては今後の古城の塔の解体の日程を確認した上で、

  • 有識者への意見聴取

  • 公園審議会での検討

  • 住民とのコミュニケーションの場の設定

を東京都建設局にお願いしていきたいと思います。
 特に、「住民とのコミュニケーションの場」については古城の塔のみならず、練馬城址公園でこれから整備されるエリアを検討していく上でも建設局の姿勢として非常に重要だと思っています。

 練馬城址公園がより良き場になるよう、祈ります。

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