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「ライフラインチャート」を使った対話型ワークショップの方法

人生とは物語である。人は、言葉を使って他者と対話をしながら、自分の人生の物語をつくっていく。

ということを信条に、「ナラティブファシリテーター」という肩がきでキャリア支援の活動をしています。

もうちょっとわかりやすくいうと、一人ひとりが、自分の人生物語を語ることができる場をつくることを通して、自分らしい人生を歩むことができるように寄り添うのが、僕の役割だと思っています。

ですが、「さぁ、人生の物語について語ってください」と言われても「え?そんなこと急に言われても…」困ってしまいますよね。

そうしたとき、よく使っているのが「ライフラインチャート」です。


「ライフラインチャート」とは



以下のページでも紹介されているように、「ライフラインチャート」は「自分がこれまで生きてきた道筋を、自分が感じた『幸福感』の高低によって1本の線で表現したもの」。もしかしたら就職活動や転職活動の際にやったことがある方もいるかもしれません。


この「ライフラインチャート」を使って対話をすることが、のメリットは、以下のようなことだと思います。


・自分の人生で重要な出来事の棚卸しができる
・『幸福感』の高低の理由を深掘ることで、自分の価値観を知ることができる
・人生物語を可視化することで、誰かと対話を通じて人生の物語を共構築できる
・対話を通じて、相手の人生物語にふれ、より深い関係性を築くことができる

つまり、

自分の人生物語を知り、他者の人生物語を知り、メンバーと深い関係を築くことができる

というのが、「ライフラインチャート」を用いた対話です。


「ライフラインチャート」を用いた対話の方法

さて、では具体的にどのようにライフラインチャートを使って対話を進めていくのか。ここでは僕が実践している方法を簡単にご紹介しましょう。

<ライフラインチャートを用いた対話の概要>

◎目的:お互いの人生物語について語り合うことで、自己理解と他者理解を深めあう。
◎人数:2人〜6人(あまり多いと、対話に参加できなくなる人がでてきてしまうおそれがあるので、最大6人としています)
◎時間:20分×人数+30分
◎場所:全員でテーブルを囲め、会話があまり外の人には聞こえない場所

<流れ>

1.チェックイン(13分)

今の体調や気分と、今日この場を通してどんな状態になっていたらいいかを一人ひとりがシェアする。


2.目的とルール説明(2分)

この場の目的とルールを、ファシリテーターからメンバーに共有する。ルールは以下のようなもの。

・話した人の人生物語を、批評せず、うけとめる
・話した人の人生物語に、さまざまな角度から光をあてるイメージで質問する
・この場で話されたことはこの場だけにとどめる(かなりプライベートな話もすることになるので)


3. 参加者のライフラインチャートのシェア(1人20分)

メンバーの人数分、以下のa-dを繰り返す。


a. 10分間、自分のライフラインチャートの概要を説明する

b. 
5分間、メンバーからそのライフラインチャートについて質問する

c. 
3分間、聞き手役のメンバーのみで感想や気づきを話し合う。話し手役はその話に耳を傾ける。
※この、いわゆる「リフレクション」の時間が重要! 話し手役のなかで、これまでなかった気づきが生まれます。

d. 
2分間、話し手役が感想を発表する。


4.チェックアウト

メンバーひとりずつ、今日の感想と、チェックインで話した「どんな状態になっていたらいいか」がどの程度達成されたかをシェアする。


「ライフラインチャート」による対話に必要なツール


実際にこのワークをやると、参加したメンバーのなかで自分の人生物語について新たな気づきが生まれ、メンバー同士の親密さも深まるのを実感しています。もし興味を持った方は、ぜひ実践してみて、感想を教えていただけると嬉しいです。


ライフラインチャートのテンプレートも用意しました。必要に応じて、ダウンロードしてご自由にお使いください。


また、ライフラインチャートをweb上で作れるサービスもあります。こちらも気軽にできていいですね。


さて、今日もモリッとがんばりましょう。


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