「ゴブリンでもわかるゲームプログラミング」第35話 ~読むだけでゲームプログラミングがなんとなくわかるようになる謎のファンタジー小説~

本作は連載作品です。第1話は下記です。
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 そのころ――

 ぶひぃいいいいいい!!

「おぉおおお! 流石です、スパくん」

 スパ・ゲッツェコードが所属するチーム10でも順調にイッカク・ファング5体の討伐ノルマを達成していた。

「このくらい、できない奴は入学すらできていないだろう。教師どもが見ているのはここから先だ」

 スパはチームメイトにそんなことを言う。

「えーと、それじゃあ、スパくん、これからどうするの?」

 チームメイトの女子生徒がスパに尋ねる。

「ゴブリンを狩る」

「え……?」

 ……

「ほら……いたぞ……」

 スパたち、チーム10は、たむろしている三体のゴブリンを発見する。
 ゴブリンは人間の子供くらいのサイズ感で、なにやら談笑しているようだ。

「本当に大丈夫? スパくん……」

 チームメイトの男子生徒は心配そうにスパに尋ねる。

「あの程度のゴブリンに腰が引けているようでは、俺のチームメイトの資格はない」

「っ……! …………チームは勝手に決まってたと思うけど……」

「……なにか?」

「い、いや……なんでもないよ」

「ふん……ならば行け……」

「えっ……?」

「どうした……? 行かないのか……?」

「えーと、スパくんが行くんじゃないの?」

「あ゛ん!?」

 ……

「……ったくよ……自分がやりたいなら、自分でやれよ……」

 スパのチームメイトくんは小言を言いながら、ゴブリンたちの前に立つ。

 と、ゴブリンたちはチームメイトくんを睨みつける。

「あ……どうもです」

 チームメイトくんは思わず、苦笑いする。

「ほらっ! 来てきて!!」

 チームメイトくんがスパとチームメイトさんを呼びつける。

「ふん……安全なようだな。行くぞ」

「あ、うん」

 そうして、スパとチームメイトさんはチームメイトくんに合流する。

 と……ほぼ同じタイミングで……

「キサマラ、ナンノヨウダ?」

「「「え……?」」」

 後ろの方から、突如、体長2メートルほどはありそうな巨大なゴブリンが現れる。
 と同時に三体の子供ゴブリンは去っていってしまった。
 巨大ゴブリンは言葉も使えるようだ。

「お前……どういうことだ!? なぜ、こんな奴がいるのに呼び出した?」

 スパはヒステリックにチームメイトくんを問いただす。

「仕方ないだろ! さっきまでいなかったんだから……!」

「ナニヲイッテイル?」

「あ…………え、えーと……なんでもない…………です」

 そう言って、スパたちは何事もなかったかのように去ろうとする。

 ゴブリンは基本的にこちらから攻撃しない限り襲ってくることはない。

 教科書にも載っているし、教師も言っていた。

「ナア、オマエラ……」

「「「っ!?」」」

 だが……

 ゴブリンは〝基本的に〟こちらから攻撃しない限り襲ってくることはない。

〝基本的に〟……とは〝例外〟があるときに使用する言葉だ。

「ジツハ、オレ、ハラガ、ヘッテイテナ」

「「「っっっ…………!!」」」

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