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1,400万人が向き合うべき東京の問題

24年間を九州で過ごし、就職を機に関東に出てきた。はじめの1年間は千葉で勤め、不動産会社に転職してからは渋谷で働いている。関東に出てきて5年目になるが、東京に住むひとの多さには今も驚かされる。

平成30年1月1日における東京都の人口は約1,400万人。日本人の一割が東京に住んでいることを意味している。日本全体の人口が減少する一方で、東京の人口は年々増加しており、東京一極集中は問題視もされている。

(東京都政策企画室「東京都長期ビジョン」より)

「東京はしばらく人口が減少しないから安泰」と思ったら大間違い。東京に住む65歳以上の高齢者は増え続け、2060年には人口の約4割が高齢者になることが予測されている。全国と同様に東京も高齢化に直面していて、高齢者向け施設の建設などに対応していかなければならない。

(東京都政策企画室「東京都長期ビジョン」より)

例えば、足立区では高齢者の比率が高いエリアが急激に増えている。平成17年には、ほとんどのエリアで高齢者の割合が15%を超えた。

(足立区「第2章 足立区を取り巻く環境変化」より)

世田谷区や多摩市もみてみよう。世田谷区では高齢者人口が急激に上昇していく一方で、年少人口は同じくらい急激に減少していく(生産年齢人口は変わらないので、生産年齢人口ひとり当たりの高齢者が増えていく)。東京の左端に位置する多摩市も同様に高齢化率が上昇している。

(世田谷区「世田谷区将来人口の推計」より)

((東京都本部/自治労多摩市職員組合「多摩市の少子・高齢化の現状と課題」より))

多くのエリアで高齢化率が上昇していくが、東京の中心に位置する中央区は異なるようだ。中央区の高齢化率はほとんど上昇せず、逆に平成35年頃までは高齢化率が落ちていく。タワーマンションが林立する「勝どき」「月島」といった湾岸地区の存在や、オフィス街への利便性が高いために若年層の人気が保たれることが要因だろう。

(中央区「中央区の現状と人口推計 」より)

国土交通省の『国土のグランドデザイン2050』によると、「日本は世界のどの国も経験したことのない4割の高齢化率へ」「地方圏の高齢者数2025年にピークアウトするのに対して、東京圏では2050年に向けて急増」と指摘されている。

これから日本は著しい人口減少と高齢化、それに起因する空き家率の上昇や郊外の衰退など、他国に前例のない課題に向き合わなければならない東京も例外ではなく、爆発的な人口増加が課題を大きくしてしまう

これは東京に住み、東京で働くひとたち全てが考えるべき課題。

仕事柄、僕は東京の各地に赴くことが多い。これからnoteでは、各地の生の情報を発信し、同時に考えていきたいと思う。

#東京 #未来 #不動産 #家 #マーケティング #人口 #街 #コミュニティ

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