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カクコツ|久しぶりに紙媒体に書いたので思ったことを私的備忘録として。

久しぶりに紙(新聞)の仕事をしました。
対談の記事体広告の執筆・制作です。
そこで、大きく2つ思うところがあったので
私的備忘録として書いてみます。

「フォント小さくすればもっと文字が入るのでは?」なんていわれたり…
(写真の記事のことではありません)

紙面制作の“量的勘どころ”

 ひとつは、記事体広告(新聞)の
制作ノウハウを知っている人が
ずいぶん減ったなぁということ。
ノウハウというと大げさですが、
紙面サイズと文字数、
掲載したい要素(写真、図表など)の
“量的勘どころ”ですね。それがほとんどない。

具体的には、紙面サイズに対して
入れたい内容を盛り込み過ぎ。
個人的な好みで「そんなに入りませんよ」と
いっているのではないのですが、
紙面の完成イメージが難しいのでしょう。
ゲラにして初めて納得してもらえる感じです。

これは、新聞広告の経験値が少ない担当者が
増えているので仕方ないのかも。
文字数に関しては、ライターが
「その要素なら●●●文字くらいですね」と
レイアウト前に指摘することが、
これまで以上に大事になりそうです。

改行で紙面の“白い部分”を増やす

ふたつめは、改行位置のことです。

今回は新聞の記事体広告ですから、
段組みや1行文字数、フォントなどは
その新聞の編集記事に近いものに設定します。
横書きで1行17文字の4段組みにしました。

新聞は一般に、
比較的タイトなレイアウトにながちです。
タイトというのは、紙面の面積に対して
文字数が多めということ。
“紙面が黒い”なんていう言い方もします。

紙面があまり黒い(タイト)だと、
多くの人は読む気がなくなります。
そこで、改行を活用します。
改行でそこから以下に文字をなくし、
次行の頭を一角落として(一文字開けて)
紙面の“白い部分”を増やすことで
読みやすく調整するわけです。

新聞記事はウェブのように
行間を広く開けてスペースをつくるような
ことはしませんから、
改行と小見出しで調整するしかありません。
レイアウトの自由度もウェブより低いので、
編集記事ふうにつくる記事体広告なら
なおさら縛りが厳しくなります。

1行文字数で書き方が変わる!?

 改行はできる限り、
10行程度で入れるようにしました。
1段落が170文字くらいですか。
新聞では、このくらいだと
見た目と“白さ”のバランスがよく、
読みやすい印象になるからです。

もちろん、執筆するワープロソフトも
1行17文字に設定して書きました。
自動でカーニング(文字間調整)される
プロポーショナルフォントは使いません。

このところウェブ原稿が多かったせいか、
1段落の文字数や改行位置を気にして
書くのが案外手間でしたね。
慣れれば問題ないのでしょうが、
いつまた紙の仕事が入るのかわかりません。
いまは頭に留めておくくらいでしょうか。

ちなみに、「ほぼ日」の1行最大文字数が
27文字に設定してあるのは有名な話。
読みやすい視線誘導を考えた結果のようです。
ウェブ原稿を書くときも、
1行文字数やその見え方を意識すると
書き方が変わってくるかも。
本当はどうかわからないけど、
まずはやってみよう!

 


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