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新社会人とのコミュニケーションについて(流行りの識学を交えながら)のお話【後編】

意外と多くの方から、「note読んでるよ!」と言われるので、少しでもお役に立てるような内容を書いていければと思います。【前編】はこちらからどうぞ。それでは、後編を書いていきます。

「教わる」→「学びを獲得する」

「教わってないからできません!」と言うことは簡単ですが、果たしてそれは誰に原因があるのでしょうか?
学生は、お金を払っているということもあり、どこで何を学ぶかを自分で選択することができました。つまり、教育というサービスをお金を払って買っている状態です。
では、社会人はどうでしょうか。企業がお金(給料)を払う側なので、誰に何を優先的に教えるかは企業が選択します。つまり、企業は労働力というサービスにお金を払っているのであり、社員に何かを教えることはその手段の一つでしかありません。
たいていの企業は、自ら学ぶ姿勢を持つ社員には公平に機会を提供すると思いますが、受身の社員も含めて平等に学びの機会を提供することはないでしょう。「教わっていないからできない。」と嘆く人は、優先的に教えるべき存在として企業から見られていないことを自覚する必要があります。公平と平等の違いですね。

無責任なアドバイスで気持ちよくなっている人

他部署や社外にもメンターを求め、フラットなアドバイスをもらうことはとても重要ですが、重大な注意点があります。

責任が無い発言ほど気楽なものはない】

という点です。
自分の過去の成功体験を、後輩に話す行為は優越感に浸ることができ、気持ちいいものです。しかし、その人は「あなた」の成長にどれだけ責任を担っているでしょうか?「あなた」が成長しないと本当に困る人、つまり直属の上司や一緒にプロジェクトを進めていく人と比べて、どちらが本気で向き合ってくれるでしょうか。
アドバイスを取捨選択するのも「あなた」の権利ではありますが、運命共同体の人のモノを一番重視するべきではないかと思います。
逆に自分が責任を持てない新人と関わる場合、直属の上司が意図的に失敗する機会を用意している可能性もあるので、その機会を無駄にしないという配慮も必要になるかもしれません。

小島が社会人1年目当時、教育担当だったK子さんには、本当に厳しいご指導をいただきました。小島が機能しないと自社の新卒採用が共倒れする運命共同体だったからこそのことだと今振り返れば分かります。

責任がある以上、厳しい言い方や内容になる可能性も高いですが、それだけ「あなた」の成長にかけているということです。真逆にあるのが、SNS上でのお気楽な発言です。SNS上での討論が過激になりがちなのは、責任がないからであって、自分の発言に責任が及ぶところでは好き勝手発言する人は少ないのではないでしょうか。

高校や大学のスポーツ推薦の世界でも、「入学するまではあんなに優しかった監督(コーチ)が、入学した瞬間に厳しくなる」という話をよく耳にしますが、原理原則は同じですね。入学する前は“お客様”でしたが、入学以降は育てる責任が発生するので、厳しくなるのでしょう。(入学するまでは辞退されたら困るから、優しくしておこう。というケースも一定の割合ではありそうですが・・・。笑)

新人の”仕事ができる”とは

【直属の上司が求めていることを正確にできる】

ということではないでしょうか。まずは”求めていること”を正確に把握することから始めましょう。意外とミスコミュニケーションはあります。アウトプットイメージの擦り合わせの習慣をつけることが大切です。
また、とても塩梅が難しいのですが、上司に確認し”すぎる”のも問題です。「上司に確認を取りすぎる=責任の所在が上司」のような状態になると、失敗しても自分のせいじゃないと新人が捉える可能性が出てきます。自分の担当領域について考えることを放棄すると成長はありません。

聞く必要があるのは
①権限範囲が曖昧な時
②権限範囲を明らかに超えている時
③基本的ナレッジが皆無の時

と決めておくといいでしょう。

そして、新人にとって一番の問題は失敗を恐れて何もしないことです。新人に限らず失敗から学んで成長することは多く、失敗しない人は成長もありません。失敗=上手くいかない選択肢をつぶす作業なので、さほど気にすることはありません。新人の計画や予想があたるほど世の中は甘くないです。成果を出すためにはまずは、たくさん動きましょう。その原理原則を学びたい人は、今度一緒に「わんわんにゃんにゃんブーブーゲーム」をやりましょう。
「新人は失敗の大きさを競うくらいでちょうどいい、会社を傾かせるような失敗ができたら逆に大したものだ。」と、I社長が入社式で新入社員にメッセージしていたことが思い出されます。

競争から逃げない

順位をつけることが良くない。みんな一緒。という風潮があり、小学校の徒競走でも順位を付けなくなったという話も聞きます。「個性を大切に」とか「人と比べずに自分らしく」という思想自体は否定しませんが、

ビジネス=競争

です。企業は常に競争しています。競争に勝たない限り淘汰されていきます。企業の一部を担う社員に競争意識がないとどうなるでしょうか。初回のnoteでも書きましたが、いまや競合は同業界だけとは限りません。異業種競争戦略は5年前に読みましたが、いま読み直しても良書だと思うので、ご興味ある方はぜひ。


また、新人が「お客様のため!」に固執しすぎるのも問題です。極論ですが、「お客様のため!」を突き詰めると、自社のサービスを無料で提供することに行きつくはずです。それで企業は回りますか・・・?そのあたりのさじ加減は新人には判断が難しいため、まずは【直属の上司が求めていることを正確にできる】ことを目指しましょう。
ただし、現場で得た気づきの報告は重要で、経営層の意思決定に必要な材料となるので、事実と解釈を分けて話す訓練は続けましょう。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。
小島も偉そうにこんなnoteを書いていますが、新人時代は(今もそうかもしれませんが)行動するの遅いし、言い訳するし、本当に諸先輩方にご迷惑をおかけしました。その経験からの学びを次世代に繋いでいくことで、遠回りですが恩返しになれば幸いです!

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