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2018年、アイスランドとノルウェーツアー備忘録

高温多湿の毎日から現実逃避するように過去の写真を見返していたら、2018年11月の家族を連れて行ったアイスランドとノルウェーツアーを振り返ってしまい相当なノスタルジーに駆られた。ので、遅ばせながら備忘録を書くことにする。

僕はアンビエントやエレクトロニカと呼ばれるような音楽をつくる音楽家で、今はなんとか音楽を仕事にできている。

そんな僕が多大なる影響を受けたアイスランドの音楽シーンに触れたいと、なんとか画策して(半ば強引に)敢行した北欧ツアー。3本のライブの合間に家族旅行も兼ねたので、相当濃密な日々だった。

ちょうど1歳を迎える息子を連れて行くというハードな旅だったが、ハードだったゆえに強烈に記憶に残っている。そして絶対に忘れたくないので、こうして書き記すことにする。

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出発の日。かなりの量の荷物と機材を抱えて佐賀→成田へ。ちょうど息子1歳の誕生日の11月9日だったと思う。

ギターケースの中には緩衝材代わりに大量のオムツ。笑える。

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キャリーケースは離乳食。

なお、このツアーはアイスランドで2本のライブ後に、オスロで1本。アイスランドでのライブは現地の音楽シーンに精通しているICELANDiaの小倉さんにアテンドしてもらい、オスロのライブはいくつかのギャラリーに問い合わせて、僕の音楽を気に入ってくれたGalleri Schaeffers Gate 5にて。

渡欧前に成田で1泊。

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成田→コペンハーゲン便では赤ちゃんのベッドが設置できる前方の席をなんとか確保。これがなかったら無理だった・・・。隣はドイツ人夫婦で、同じく幼児連れ。息子にとっては初めての国際交流。11時間くらいの長いフライトでしたが、なんとか乗り切れた。

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コペンハーゲン→ケプラヴィークも無事に終え、深夜のアイスランド着。個人的には2度目のアイスランド。真っ暗の中、ケプラヴィークにある初日のAirbnbへ。

1回目の時に深夜にケプラヴィークからレイキャヴィクに移動したのがしんどかったので今回はケプラヴィークで1泊することにした。結果的にとてもよかった。

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ケプラヴィークのAirbnbにて。

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翌朝、ケプラヴィーク→レイキャヴィクへ。今回はバスをかなり使った。

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道中のアイスランドの景観。これだこれ。ようやく実感が湧く。

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やはりヨーロッパ、特に北欧は子供にやさしい。バスの中も雰囲気よく、最高。

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レイキャヴィクについてはじめに僕のCDを置いてもらっていたLUCKY RECORDSへ。すでに売り切れたらしい。(本当か?)

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レイキャヴィク滞在中はこちらのAirbnb。2LDKの部屋。居心地よかった。

レイキャヴィクに到着したその日はさっそく1本目のライブ。会場はIDNOというギャラリーカフェ。

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リハの様子。(妻撮影)

数日前までIceland Airwavesが開催されていたので、そこに来ていた日本人のお客さんが数組見に来てくれた。思っていたよりお客さんが入り、すごく嬉しかった。CDも結構売れた。

アンビエント主体の演奏を、自由なスタイルで聴くお客さん。寝転がったり目を閉じて瞑想したり。なんだか調和の取れた空間にできた。

ただ、めっちゃ疲れた。移動の疲れがドッと来て、この日はここでビール飲んで帰ってすぐ寝落ち。

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翌日は空いていたのでアイスランド敢行。

首都を外れて田舎へ繰り出すツアーに申し込み、バスに半日揺られる旅へ。

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ご機嫌取りの離乳食やご飯をたくさん持って行ったのでそんなに手こずることなく楽しめた。

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小高い丘から見下ろした地平線は絶対に忘れられない思い出に。

今でも涙が出そうになるくらい美しいアイスランド。ああ、大地よ。

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彼はたぶん覚えてないだろうから、いつかまた連れて行きたい。

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アイスランドホースに触れ合ったのもいい思い出。

ヴァイキングたちがアイスランドに移住をした9世紀後半から10世紀前半、船での移動に耐えうる背の低くしっかりとした、あまり大きくない種類の馬がこの地に連れ込まれ、独自に繁殖し、アイスランドホースと呼ばれるようになった。

サイズは小さく、毛が厚く、アイスランドの強風に耐えられる馬体をもつ彼ら。他種との交配がなかったから、純血のまま。世界的に見ても珍しい馬なのだとか。

さて、アイスランドの郷土料理を食べ、この日は帰宅。

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翌日はこのツアーの目玉でもある名門レコードショップ「12Tonar」でライブ。アイスランド音楽好きなら知っているスポットだ。

今回、リリースしたアルバムを置いてもらった繋がりもあり実現したライブ。この日も結構お客さんが入り、CDもまた売れた。

感無量だ。

12Tonarは大学生の頃から憧れていた場所。世界中からアイスランドの音楽に心打たれた音楽家たちがライブさせてほしいと集うそうだ。

この日に僕のCDを買った人から後日最高だったとメッセージをくれた。こういうの、とても嬉しい。

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アイスランドはいつ来ても最高だ。景観も、こじんまりとしたレイキャヴィクの街も、空気も。

残りの2日ほど市内観光をし、ノルウェーへ。

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オスロに滞在し、市中観光。

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オスロでもAirbnb。今度はアパートメントの中の1部屋貸し。ホストがめっちゃいい人で、観光案内してくれたし、息子とも遊んでくれた。

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高台にあったアパートメントの部屋から見えたオスロの街並み。これもすごくよかった。重い荷物を抱えて坂道を登ったのはかなりきつかったけど、この景観のある部屋で本当によかった。

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芸術の街オスロでは美術館巡り。現代アート美術館。ポップアートのエキシビジョンが行われていた。僕はあまりポップアートには明るくないが、それでもオスロで見たそれはかなり記憶に残っている。

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こちらは実物の叫び。北欧ではchを「キ」と発音しがちなので、ムンクの発音が「マンキ」に近い。最初はなんのこと言ってるのか分からなかった。

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オスロでは雑貨屋アンティークショップが集まるグリーネルロッカという地区でライブ。上にも書いた、Galleri Schaeffers Gate 5というギャラリーが会場だ。

オーナーのMarkもミュージシャンであり、エクスペリメンタルなバンドでギターを弾いている。とてもナイスガイだった。

会場はかなり小さかったが、お客さんが結構入ってくれたので結構パンパンだった。密。

日本から持って来たCDはこの日を持ってちょうど全部売れた。最高だ。

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オーナーのMarkとパシャり。また行きたい場所だ。

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アイスランドでもノルウェーでも見知らぬ東洋人のライブに興味を持って来てくれる人が多いのがすごくありがたかった。芸術への好奇心の豊かさや音楽と暮らしの距離が近い感じがとてもよかった。フリーライブだったのだが、日本で演奏するよりたぶん人が集まった。

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あとは妻と息子に演奏しているところを見せられてよかった。息子は覚えてないだろうけど。

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もうこんな過酷な旅は一生ないかもしれない。が、こんなに記憶に焼きつく旅も一生ないかもしれない。と思っていたが、実は今ヨーロッパに移住しようかと画策中。この旅よりも過酷なこともあるかもしれない。

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今は、佐賀でのんびり音楽をつくって暮らしているが、またきっとじわじわと体の奥から北欧に行きたくなる。というかすでになっている。

このツアーから2年後の今、またアルバムをリリースした。今度はウクライナのレーベルから。音楽は簡単に国境を超えているので、あとは体が超えるだけだ。

人生、冒険ですな。

あと、これを読んだ人はぜひ「InTrip」という禅・マインドフルネスのアプリを使ってほしい。アプリで使われている音楽はすべて僕が担当しているし、なにより本格的に禅の体験ができるいいアプリだ。

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最後は宣伝になったが、読んでくれた人どうもありがとうございました。走り書きですみません。

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