50代 商品企画の男性社員からのお悩み相談

　本日もお悩み相談募集にご連絡頂いた件についての内容となります。

　このnoteをご覧になっている皆様も是非、お気軽にご相談ください。比較的中堅以上の世代が続いているのはたまたまだと思いますので、気にされないでください。でも、もしかしたら日本の闇は中堅以上にあるのかもしれません（笑）。過去のご相談内容は以下の通りです。

— お悩みの内容 —

　私はメーカーで商品企画をやっていて、結構良い評価を貰えている立場だと思っています。表彰されることもあるので、一定の成果は出せているのかと思っています。

　私の上司（以降：Aさん）とは今の職場が初対面という訳ではなく、今の職場に異動する前の営業職の時に出会っています。当時の私は営業の担当者で、Aさんは私が所属するチームではない他のチームのマネージャーをされていました。私とAさんは上下関係のない間柄で、お互いの存在を認知こそしていましたが、親しくはないという関係性でした。そんな職場から私が先に異動して商品企画の組織に所属したのですが、その2年後にAさんが私が所属する組織の管理職（マネージャー）として異動してきたのです。

　営業時代は親しくなかったとはいえ、営業という職種は皆の評価が嫌でも聞こえてくる世界です。Aさんの評価は決して良くありませんでしたが、当時の私と上下関係にある訳でもないので、特に気にしませんでした。ですが、そんな人が自分の上司になるとしたら話は変わります。実際、今の部署でAさんは居ても居なくても変わらないような存在感です。私は異動してから商品企画に関して実務を通して沢山学んできましたが、Aさんには学ぼうとする意思すら感じられず、そんな姿勢でマネージャーとして通用する訳がないとすら思えます。

　シンプルに言うと、私の悩みはAさんが格下ということです。これが物凄いストレスになっています。この現状はどう打破すれば良いでしょうか。

※身バレ防止のため、内容は適度に改変しています

— アドバイス —

　居る意味のない管理職、使えない管理職、そういう管理職は世の中に沢山います。きっと本人も自覚しているケースも相当多いのではないかと思います。「今の管理職は素晴らしい！」「一生付いていきたい！！」と思えるような管理職に巡り合えるのは人生で一人いれば良い位で、大抵はそんな気持ちになれないのかと思います。今風に言うと「管理職ガチャでハズレた」という感じでしょうか。

　相談主さんが最後にこのようにまとめて下さっています。

私の悩みはAさんが格下ということです

　この考え方は避けた方が良いです。なぜかと言うと、管理職と担当者という関係には上下関係は無いからです。誤解がありそうなので、少し表現を変えると、管理職と担当者には上下関係はなくて、あるのは役割の違いです。担当者は自分自身の能力で目の前の課題を解決することがミッションです。管理職は担当者というリソースを効率的に使って組織のアウトプットを最大限に発揮することが役割です。管理職と担当者では、仕事へ取り組む姿勢が全く違うのです。管理職の仕事はマネジメントで、担当者の仕事はクリエイティブと表現するのが分かり易いかもしれません。担当者は0→1で価値を生むことがミッションですが、管理職はリソースの最適化を図って1→10を達成することがミッションなのです。ここを理解することが大切です。

　さて、ご相談内容に戻ると、相談主さんは「私の悩みはAさんが格下ということです」と書かれていますが、まずは相談主さんと上司（Aさん）の間に格上とか格下とかいう概念は存在しないとご理解ください。そもそも会社から求められていることの質が違うので、単純に比較することができない間柄なのです。それを理解されるだけで、上司に対するストレスはだいぶ軽減されるのではないでしょうか。

　貴方ができることをAさんができないのは当たり前なのです。逆にAさんができることは貴方はきっとできません。何故なら、管理職と担当者は役割が違うからです。会社から求められていることが違うのです。比較のしようがありませんよね。まずは、その事実を理解するだけで、相談主さんは気持ち良く働けるのではないでしょうか。そうなれたら、次のステップが待っています。きっと、Aさんは居心地の悪い環境で働いています。何故なら、担当者の仕事の悩みをいまいち理解できないからです。そんなAさんにアドバイスをしてあげましょう。実務を理解している相談者さんだからこそ、Aさんにできるアドバイスが沢山あると思います。そうして信頼を積み重ねれば、Aさんが別の部署に異動した際に後釜を引き継ぐのは相談主さんしかいません。

　ピンチをチャンスに変えるという考え方に近いかもしれません。今の関係性を逆手にとって、自分に有利な道筋を作っていきましょう。