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40代 事業企画の男性社員からのお悩み相談

 本日もお悩み相談募集にご連絡頂いた件についての内容となります。他の皆様も是非、お気軽にご相談ください。

— お悩みの内容 —

 会社の後輩に優秀な人がいます。約5年前に2年間ほど同じ部署だったことがあり、共通の趣味もあって仲良くなりました。彼は私より5年程後輩なのですが、誰もが認める優秀な人です。私自身、正直彼には勝てないなと思っています。

 彼は仕事で沢山の実績を残しています。結果だけを見るとそうなのですが、プロセスには正直賛同できません。彼は平気でルール違反をするのです。勿論、犯罪を犯すようなことはありませんが、普通はやらないことや誰もがやりたいけど我慢しているようなことを平気でやってしまい、その結果として良い成果を納めています。例えば弊社ではお客様に会うには担当営業の同行が必要という必須のルールがあるにも限らず、勝手にお客様に会って話を聞いて、そこで得た情報を元に良いアウトプットを出しています。

 そんなズルいことをすれば良い仕事ができるのは当たり前です。カンニングという悪いことをすればテストの点数が上がるのと同じで、目的の為には手段を選ばないという考え方には賛同できません。悪いことをする人が良い思いをして、正しいことをする人が損をすることに納得できないでいます。

— アドバイス —

 このように考えられる人は結構マジョリティかと思います。なので、この手の考え方については過去に何度かツイートさせて貰っています。

 仕事でズルをすることをテストでカンニングすることに例えられていますが、これは論点がズレています。学生がテストを受けるのは日頃勉強をしているかの確認であり、テストで高得点を取ることがゴールではありません。高得点を取るに越したことはないのですが、点数だけで成果を判断してしまうとしたら、具合悪くて低い点数を取った人はそれまで頑張らなかったということになってしまいます。あくまで勉強をしたというプロセスが大事で、テストの点数はプロセスを確認する手段の一つに過ぎないのです。

 では仕事において大事なことは何かというと、それは最終的なアウトプットで間違いありません。学生と違いプロセスはそこまで重要視されません。犯罪行為やSDGsから著しく離れるような手段でなければ、どんなプロセスでも問題ないと思います。今の会社には「お客様に会うには担当営業の同行が必要」というルールがあるそうで、それを守らないで勝手な行動を取られた後輩を責めていますが、後輩の勝手な行動で会社がダメージを受けていたら、その後輩は何かしらの形で罰せられている筈です。ですが、そうはならずに評価は高いままなのだとしたら、彼はルールを破ったにも関わらず、全てを穏便に済ませているということになります。

 この状況をどう捉えるかで今後の取るべきアクションが変わると思います。今回はたまたま上手くいっただけで、いつトラブルが発生するか分からないからルールを徹底するべきと思いますか?そう考える限り、組織は成長しません。私ならその後輩がやったことをスタンダードにする為に、後輩がトラブルを起こさない為に気をつけたことをシェアして、その上でルールを緩和します。

 言い換えると、その後輩は道を切り開いてくれたのです。何年もの間、誰もが何となく守ってきたルールを破ったからこそ、新しいアウトプットを出せたのです。そんな後輩さんを私は称賛したいです。ルールや規則に従って想定内のアウトプットを出す人より、何にも縛られずに想定外のアウトプットを出す人にこそ、価値があると思います。

 さて、相談者様へのメッセージとなりますが、まずは「ルールは守るべき」という固定概念を無くして頂いた方が良いかと思います。その上で、相談者様が次の一歩を踏み出す為にも、その後輩さんと会話しましょう。幸にも仲は良いそうなので、お誘いするのは難しくないかと思います。そこで、仕事の進め方を聞いてみると良いかと思います。おそらく、後輩さんは自由に働く為に、トラブルを極力無くす予防線を沢山準備しているかと思います。そういったテクニックを教えてもらい、ルール度外視で良いアウトプットを出す姿勢を意識してみてください。

 今回頂いたご相談に対するアドバイスは上記の通りです。役に立つことを伝えられていると幸いです。この件を踏まえて、他の皆様も是非、仕事におけるお悩みをご相談ください。

 

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