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海外に住んでみて感じた地域による違い

30数年も海外で過ごしていると、「日本人じゃないよね〜」ってよく言われます。考え方もらしいですが、得体の知れない未国籍人に見えるそうです(笑)。まず黙っていると、日本語で話しかけられた事は凄く残念ながらないですね。。。僕自身も思いますが、2世や3世の方々は親が同じ日系人でも、環境からか西洋化した顔立ちになる感じがします。僕にもその影響が出ているのでしょうか?
 
ご存知の通り、北米は人種の坩堝です。だから社会の考え方も幅広く、各人種によって考え方も各文化に影響されていると思います。昔のブログでアメリカをカレーに例えてお話ししました。ルーとなるアメリカ人という国民枠以外は、各材料の様に各人種が完全に馴染む事なく存在しています。だから各地域には中華街、リトルイタリーや日本人街などを始めとする各サブカルチャー地域が存在します。シカゴで毎年行われるSt. Patrick’s Dayの川染めもこの象徴の一つです。

ただ、冒頭にも触れた様に、長年居住する事で(アメリカ生まれでも)各サブカルチャーの継続的影響がない限り、その独自性は薄れていってしまいます。一昔前良く話題になっていたのが、各サブカルチャーの継承の困難さです。これは、特に現地社会に溶け込もうとした移民日本人社会ではアメリカナイズが促進し、日本人街の衰退も早かったと言われています。逆にハワイなどでは移民した日本人の数や文化継承の努力により、現在も英語化された日本語や文化が日々の生活内に多く取り入れられています。
 
脱線しましたが、アメリカの人間性って地域によっても違うと思います。例えば東のNYと西のシアトルやサンフランシスコでは性格や態度もだいぶ異なります。NYは特別なのかも知れませんが、セカセカしていて、自分の事で精一杯な雰囲気です。なので、一般的にみんな歩くのも早いし、目的地に向かって一心不乱っていう感じがします。「隣人」は「他人」と解釈されている様に思います。

逆にシアトルでは歩道でも行き交う人に会釈や挨拶する習慣がいまだに残っています。車のクラクションを鳴らすのもNGで、鳴らせば軽蔑されシアトル外出身者として距離を置かれます。NYのワークライフバランスは日本方で夜型の長時間労働が有名ですが、シアトルなどの西海岸では朝方で定時には退社する環境が出来上がっています。弊社のシアトル在住の取締役なども朝は5時ごろにはジムで運動をしてから7時のコーヒーミーティングなどをしています。その分17:05には電話しても留守電になってしまいます(笑)また、西海岸の方が一般市民も健康志向で、肥満の人の割合も少ないと思います。
 
カナダも同時に東海岸のトロントなどの方が忙しくしており、バンクーバーのゆっくりさには時々驚きを隠せません。バンクーバーも朝方人間が多く(自分もその1人ですが)朝5時起床でジムに通う人も多くいます。バンクーバーの場合にはアジアに一番近く、昔ブラジルへの出稼ぎ途中で下船した日本人が住み着いた場所としても親日感情は強く、日本で英語を教えている先生方もカナダ人の場合が多いです。そしてバンクーバーの日本人人口は全体的割合の3%ほどですが、カナダ人と結婚した日本人女性が案外多く住んでいます。また治安的、環境的にも米加西海岸の方が日本人留学生も多い気がします。
 
よって国は違うものの、北米という括りでは西海岸と東海岸では似ており、人間性の違いは明らかです。
 
KM Pacific Investments Inc.代表
枡田 耕治


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