マガジンのカバー画像

それでも神には会ってみたいだろう

3
社会に生きる以上、必要になってくる言語、道徳、規範、規律。時にはそれらが夢追う人の邪魔になることだってある。そんな時、どう向き合うべきなのか。 社会に相容れずらい少年と、高潔な…
運営しているクリエイター

記事一覧

1話 触らぬ神にも触れてやろう

 私は今日も今日とて向かっていく。向こうには友人がいて、やることがあって、ひたすら日々を繰り返す。以前の私が見ると、どう思うだろうか。呆れるか、怒るかだろう。

しかし、私は私でこれからが何となくだけど、見えてきたのだ。今はそれに、従っていたい。

      ( ・∀・)

 …彼はいつも1人だ。休み時間は本を読んでいて、授業中は誰よりも多くの勉強をこなす。
いつも寂しそうにしてい

もっとみる

社会との関わり

 「これが私の芸術なのかっ!」一人の少女が発狂する。ベンチから見える『それ』は、きっと人間ではない何かのように感じる。

されど見つめていたい、何かを感じさせてくれるものだった。

 社会の波に流され、愚か者の夢は賢き者の美化された過去になった。「くだらない」「やめておけ」という忠告と、あるいは無責任な応援が愚か者にそうさせた。
 
「夢は夢で終わるべきなのか?夢の蓋も開けてみれば下らない、ただの

もっとみる

雨の日にできること…

 「理想の人間関係とは1人と皆であることだ」誰に言うまでもなく、ポツリと少女は呟いた。

雨の匂いが心地良い。フルーツ味の飴を口の中で転がしているように、雨の匂いは甘く楽しいものだ。

外の清々しく鋭利な空気を吸って吐く度に、面白いことに白い煙が口からでる。

雨上がりの水溜まりが、ふと気にかかり覗き込む。水面にはいつものように冴え通る切れ長の目がシャープな顔立ちを捉えている。相も変わらず、愛おし

もっとみる