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旦那は私に社長をさせたい

我が家には固定収入というものがない。
昨年生まれたばかりの息子もいる。
それでも旦那は私に
「会社を辞めるべき」と言った。


25歳の旦那と私、0歳の息子の3人暮らし。
旦那は個人事業主で私は普通のOL。
保育園も決まり、来月には育休から
復帰する予定で準備を進めていた。

そんな時にしていた、いつもの家族会議。
(私たち夫婦は、定期的に『今どんなことを感じて生きてるか』『今後どういうふうに生きていきたいか』を聞きあう機会をつくっている)

私が『いつか自分で事業を始めたいと思ってる』と伝えると
すぐに『今すぐそれしよう。いとちゃん社長ね。会社は辞めよう。』
と返ってきた。

旦那らしいな、と思った。
意思決定が早い旦那ならそう言うと思ったし、
今思えば、そう言ってほしかったのかもしれない。

とはいっても、今の会社は大大大好きだし、お金のこともあるし、まだ幼い子どももいる。躊躇した。
そして躊躇する私に、旦那は強い語調でこう続けた。
『今始めるしかない。会社に戻ると言ってる限り、一生できないよ。綸子がこのまま会社員でいるなんてもったいない。』
私に対して怒ることなんてめったにない旦那が少し怒っていた。
それからちょっとの間、冷戦が続いた。

そしてその2週間後に私は会社を設立した。
親愛なる同期も、
『私たち夫婦が本気でやるなら』と人生をかけてジョインしてくれることになった。
尊敬する上司も、
『二人がやるなら』と快く出資をしてくれた。

その時にやっと気がついた。
私は旦那がいたからこそ決断できたのだ。
それは、背中を押してくれた、という
意味だけではなく
「私と旦那が一緒にやってできないことなんてない」という確信に近い自信があったからだった。

『ニコイチ』『シナジー』……
なんと言っていいか分からないが、
とにかく私と旦那は『夫婦で一人格』であるという感覚を持っている。
おそらく周囲もそのような感覚を持って私たち二人をみていると思う。

旦那にとっては、「私が夢を実現すること」こそが喜びで、だからこそ私は、自分自身を幸せにすることを通して旦那を幸せにしたい。

そして、今後は会社を育てていくことを通して

この『夫婦で一人格』の範囲を
もっともっと広げていって

社員が各々の幸せを実現することを各々の喜びとし、
社会のみんながそれぞれの幸せを実現することをお互いの喜びとするような
世界を創っていきたいと思う。

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