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立憲は共闘で議席を減らしたのか?(4) ―立憲関係者、野党関係者必見―

これは(4)です。まだの方は(1)から読むのをおすすめします。


考えられることは何でもやってみよう

 立憲民主党は、考えられることは何でもやってみるべきだと思う。

 例えば、選挙に予備選を取り入れて、どんどん盛り上げてはどうか?立憲民主党は、話題にならないから知られないのだと思う。予備選で露出が増えれば、若年層にも認識されるかもしれない。今のままでは、立憲支持の厚い高齢者が今後どんどん少なくなっていくので、立憲民主党の得票は減らざるを得ない。露出を増やすのはかなり大事だろう。

 シャドーキャビネットも作るのがいいだろう。重大な出来事が起きた時には、シャドーキャビネットの大臣が、どんどん声明と提言を出してはどうだろうか。

 それから、枝野さんは優れた政治家だと思うが、記者会見を月に一度しか開かなかった。これでは、国民に顔が見えない。宣伝の機会もみすみす逃している。もっとどんどんメディアに出て、国民に説明するべきだろう。そこで政府のことも大いに批判したほうがいい。メディアを避けてはいけない。(ついでに言えば、枝野さんも福山さんも、笑顔がなくていつも不機嫌そうで怒っていたのも、国民の心証は悪そうだ。)

 青空対話集会もどんどん開くのがいいだろう。対話している様子をどんどん国民に見せるのは効果があるだろう。(自分は山本太郎がいいとは思わないが、市民との対話という点では見習うべき点も多いだろう。)

 そして、地方議員ももっともっと増やすべきだろう。立憲民主党は地方議員は増やそうという努力はしているとは思うがまだまだ足りない。また、旧民主党時代に小沢氏主導でやっていたように、市町村長選挙、都道府県知事選挙では、候補をどんどん立てて、自公との対決構図をどんどん作って行くのがいいだろう。野党共闘で1対1の対決構図を作るのである。そうやって選挙に勝っていけば、国民の目は変わっていく可能性もあるだろう。

 立憲民主党は、結党当初は、草の根民主主義だとか、国民の声を聞くと言っていた。確かに結党当初は、パートナーズの集会も開かれ、市民の意見を聞いている様子はあったものの、そこから数年間、あまり市民の声を聞いているようには見えなかった。市民の声もどんどん聞いて、どんどん取り入れていく様子を見せるべきだろう。

政権批判をやめたら終わりだ

 政権批判は抑えて提案型に、ということを言う人がいるが、それは政権側の思うつぼである。国民は、現政権に特に問題がないのに、野党がよりいい提案をしたから野党に投票しようなどというふうには考えない。特に日本人のように現状維持バイアスが非常に強い国民の場合は、絶対にそうはならない(だからこそ、与党側は、野党は批判ばかりとか対案を出せとか言って批判をやめさせようとするのである。それを真正直に受け取って批判をやめるなど、お人好しにもほどがある。)。

 テレビ的にも、野党が政権を批判をする場面は国民の関心もひきやすいから放送されるが、ただ提案をしていてもテレビのニュースで報道する価値は薄れて報道されなくなるだろう。仮に報道されても、そんな場面は大しておもしろくもなく、国民はそのニュースへの関心をほとんど示さず、世論が盛り上がることもないだろう(よく、政局ではなく政策の議論を、などと言われるが、国民は、実際には、政策の議論にはほとんど関心はないのが実情である。おもしろみがないからである。これはよくはないがしかたがない。)。ある程度強い言葉で追及するから関心も高まり、興味もひくのである。これはテレビだけでなく、新聞やSNSでも同様だろう。(森友、加計、桜を観る会を野党が追及せずに提案ばっかりしてしていたら、安倍政権への国民の支持は、もっと高いままだっただろう。)

 野党が議席を大きく伸ばせるとしたら、それは国民が現政権に大きな不満を持った時だけである。野党が強く批判しなければ、国民もメディアもなかなか現政権の問題点を認識できない。批判をしなければ国民の不満は高まることはない。

 提案をしているだけだったら議席は伸ばせない。その路線だった国民民主党の議席数を見ればわかる。立憲民主党が11議席になってもいいだろうか?

 政権批判は民主主義にとって非常に大事なことであり、それを放棄しては絶対にダメだ。

早く次の共闘の体制を

 立憲民主党が本当に議席を増やしたいなら、できる限り早く野党共闘の体制を構築して、選挙に備えた活動を行っていくべきであろう。選挙前まで調整しないで選挙前にバタバタと決めるこれまでと同様のことを繰り返していたら、共闘の力は十分に発揮できず、前回の議席すら失う可能性もある。毎回毎回、立憲側は選挙がすぐそこに近づくまでほぼ何もせずに悠長にやっているから盤石な自公になかなか太刀打ちできないのだと思う。急いだほうがいい。フラフラしている余裕はもはやないのではないだろうか。


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