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やってる感だけのコロナ対応(3)


これは(3)です。まだの方は(1)から読むのをおすすめします。

吉村大阪府知事

 小池都知事と来れば、次は当然この人ですね。

 吉村大阪府知事は、小池都知事ほど自分のことばかり考えて目立とうとしているわけではなさそうだ。一応、よかれと思ってやっているようには見える。しかし、頭があまりよくないようで、深く考えもせずに、結果的に後で訂正や修正が必要になることをたくさん言ってしまう。


 2020年4月の第一回緊急事態宣言の際には、解除の基準、再宣言の基準をしっかり作るべきだと国に迫り、大阪独自の基準のようなものを作っていた。しかし、その中には、自分が見ても明らかにおかしいと思われるものもあった。そして、案の定、大阪府自身がすぐ後にその基準を変えたりしていた。国がそういう基準を作るべきだというのは一理あるのだが、それは実際それなりに難しいことである。状況がいろいろ変わるし、思っていなかったファクターが後で出現したりするからである。だからこそ当時、国も易々とは基準を作らなかったわけである。

 しかし、吉村知事は、そうした基準を得意げに提案しては、後でコロコロ変えていたのである。基準を決めることが難しいことくらいちょっと考えればわかるのだが、思慮深さが欠けているのだろう。基準を後でコロコロ変えるのでは、基準の意味をなさない。


 また、吉村府知事は、小池都知事が東京でやったように、通天閣をライトアップしたりもしていた。これも、後にもっともっと多い感染者が発生してもやらなくなった。

 さらに、2020年8月4日には、イソジンがコロナ感染防止に効くかのような会見を得意げにしていた。そんな事実はもちろんなく、この結果、イソジンが店頭から消えて、イソジンを必要とする医療関係者らが困ることになっただけであった。通常の慎重さを持ち合わせていれば、医学界で認められているわけでもないこうした結果を会見で話すことはないだろうが、頭が悪いのだろう。

 また当時、国産ワクチンが2020年9月くらいにも大阪発でできるようなことも言っていた。しかし、それから1年経ってもそんなものはできておらず、その現実的な兆しすらない。

 維新関係でいえば、松井大阪市長も、雨ガッパを市民に呼び掛けて送ってもらっていたが、結局大量の雨ガッパが集まり、病院でそれを使うわけにもいかず、市の倉庫に積みあがってしまい、市の担当者がそれを整理するのに無駄な時間を使うことになってしまったという結果に終わった。吉村府知事も松井市長も、恐らくかなり頭が悪いのであろうが、いくら何でも、もうちょっと考えて発言すべきであろう。


 2021年3月には、吉村府知事は、緊急事態宣言を予定より早く解除することを国に要請して解除を早めてもらったのだが、その後、20201年4月には大阪での感染者が過去最高を毎日更新し、毎日のように東京の感染者数を上回る事態に陥った。指導力のある様子を見せようとして墓穴を掘ったとも言える結果であった。


 専門家の意見をちゃんと聞き、科学的・論理的にじっくり考えて発言していればこんなことにはならないはずである。府の方針で、何百万人もの府民の生活に直接影響が及ぶのである。目立つことを言おうとするのではなく、もうちょっと真剣に取り組んでほしいと思う。

 


 次は、皆さんも怒りを感じたと思われるあのコロナ対応です。

(4)に続く!



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