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おいしいパンがあれば人生良くなるような気がしてきた 〜とある休職中のオタクの想いごと〜

 ここ数日の記憶があやふやで、何してたんだっけ……? と本気で思い出せず焦っている。曜日感覚もあやふやで、もう週末な気がしてたけど、今日は水曜日。バチェロレッテ2の配信もSPY×FAMILYの放送もまだやって来ていない。週の真ん中。これはもしや結構ヤバいのではないか。メンタル的な意味で。

 転職によって心と体のバランスを壊した私の診断書や傷病手当の申請書には、「うつ症状」「心身症」「睡眠障害」と書かれている。その他に「不安障害」も上がった。初診で3か月程休職するように言われてから2か月が経った。途中で悪化したこともあって、思うように回復してない状況だ。もう今後に不安しかない。退職の意思を伝えたけど保留にされているし。今までのように働いて生活していける気がまったくしない。だから、毎日消えたくなったり鳥になりたくなったりしている。

 そんな私だが、パン屋に行った時のことは鮮明に思い出せる。

 近所のスーパーに入っているパン屋で何気なく買った100円のクリームパンが、心をゆるゆるっとほぐしてくれるほどおいしかった。

 クリニックで主治医と話している内にぼろぼろ泣いてしまった日。帰り道に寄った有名なパン屋さんは、入った瞬間に異世界に来たみたいにお洒落な内装で、その店No.1人気の明太ペペロンチーノバゲットはこれまで食べた明太バゲットの中でもトップ争いに食い込むおいしさだった。

 いつか行ってみたいと思っていた駅からちょっと歩くパン屋の、かわいらしいサイズの食パン。何もつけずに食べてもおいしいことに感激して、思わず友人にも買って帰った。赤ちゃんが食べてもOKなパンを、友人の子供がパクパク食べてくれたのが嬉しかった。

 パン屋ではないが、セブンイレブンのマカダミア入りクリームオムレットがおいしすぎて、もう何度もリピートしている。朝、もしくはブランチにブラックコーヒーといただくのがお気に入りで、前日に買い置きしておけば翌朝の楽しみができて、心が上向きになる。

 パンの力ってすごい。

 最近の主食はそうめんが多いけど、パン屋に行くこと、おいしいパンを食べることに心が動いてごきげんになれている私は、最近の私の中でもちょっと好きだったりする。

 "食べることは生きること"という言葉が染みる。気分の波が激しくて、まだ全然以前の私に戻れる気がしないけど、心も体も壊して休職まで経験した私が以前の私に戻れるわけがなかった。

 わかりやすい成長とか成功とかからは逸れてしまったかもしれないけど、人生経験は確実に積めているし、良くも悪くも振り幅は広がった。

 おいしいものを食べておいしいと感じ、心の動きの機微をnoteに記録出来ているから、なんだかんだ大丈夫な気もしている。

 自分にあまりプレッシャーをかけず、のんびり構えてたら、人生そのうち良い方向に向かい出すんじゃないか。そんな希望と共に、パン屋のリサーチをする水曜日。次は人気店のクロックムッシュが食べたい。

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