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はじめて名刺づくりをデザイナーに依頼した話。 -フリーランスになったばかりの、ぼくの最初のお仕事。- 【予告】

構成と文:上田浩平 イラスト:安村シン

第0回 
予告、ぼくの所信表明。

フリーランスになって半年たったぼくが今、
稼ぎになるかはわからないけど、
やってみたいと思ってやってみたことを、
今回、連載記事にしてみました。


▼「やってみたいと思ってやってみたこと」とは。

フリーランスになって、
じぶんの名刺をつくる必要があると思い、
知り合いのデザイナーに名刺づくりを依頼しました。
そのとき、

「今回の名刺づくりのやりとりを記事にしたら、
おもしろいコンテンツになるんじゃないかな」

ぼくは、とっさに思いつきました。


▼どんな連載記事になるのか。

記事内容は、はじめてフリーランスになって
じぶんの名刺づくりをデザイナーに依頼した話
です。

名刺づくりの過程を描きながら、どんな会話を
デザイナーと交わしたかを、
当時やりとりを録音したテープをおこしながら、
記事に一部まとめていきます。

テープを聴き直してみると、
ぼくとデザイナーとの間で、
互いにインタビューみたいなことをしていたり、
ただ単におしゃべりをしていたり、
仕事から脱線してまとまりのない話をしていたり、
打ち合わせの場所の雑音が混ざった状態で、
いろんな会話が収録されていました。


▼簡単な自己紹介。

ぼくは、上田浩平と申します。
今回、デザイナーに名刺づくりを依頼した立場です。

2020年の1月からコンテンツ編集者として、
フリーランスで勝手に活動をはじめました。

編集者ということばを使っていますが、
ぼくは、出版業界、映像編集の出身では
ありません。

ちなみに今回名乗っている肩書については、
名刺づくりの過程を描く上で、密接に関わって
きます。

元々は、アニメ会社で制作管理を
約10年経験して、
そのあと、ソーシャルゲーム会社に転職。
複数ゲームタイトルの制作管理(途中からPRも)を
約2年やっていました。
ゲーム会社を辞めて
2018年6月から2019年12月までは、
無職生活、短期アルバイト、就職活動を
行ったりきたり、ぐるぐるしていました。

好きなカラーは、ターコイズブルー。

※詳しい経緯をより知りたい方は、
ぼくのフリーランスにあたっての
過去の所信表明noteをご覧ください。

もう一人、ぼくの名刺づくりを引き受けてくれた
デザイナー安村シンさん(以後、シンさん)
についてご紹介します。

本名、安村 晋。
フリーランスのデザイナー。
デザイン事務所SHINWORKS代表。
大学卒業後、日本デザイナー学院に再入学。卒業後、
パッケージを主とするデザイン制作会社で約4年半、
飲食物・医療品等のパッケージデザイン開発に従事。
2018年3月からSHINWORKS(シンワークス)の
屋号でフリーランスに。

デザインの媒体は多岐に渡り、企業ロゴや書籍の装丁、
神社の御朱印デザインなどを手掛けています。

お酒が好き、人をたのしませるのが好きな
ぼくのフリーランスの2年先輩です。

好きなカラーは、黄、緑、そしてオレンジ。


▼連載記事を書くにあたり。

なぜ、書くのか。

書く動機については、前述にあったように、
「今回の名刺づくりのやりとりを記事にしたら、
おもしろいコンテンツになるんじゃないかな」
という、とっさの思いつきです。

初回の打ち合わせで、
シンさんにお会いしたときに
その思いつきを話したら、
「おもしろそうですね」とすぐに
ふたつ返事をいただき、
さっそくテープを回しはじめました。

ぼく個人の勝手な思いつきからのスタート
ですので、ほんとうにおもしろいコンテンツに
なるか、今書いていてもわからない状態です。

今回の名刺づくり自体が、
そもそものお仕事ではあるのですが、
記事を書くことについては、
仕事上の余白だと思っています。
余白ですから、落書きといった遊びの要素の方が
多分に含まれています。

納期スケジュールを具体的に設定していないですが、
なるべく早く記事を出せたらいいなぁぐらいな気持ち
でやっています。

やっていて不安になることはないのかと訊かれたら、
ぼくは不安と答えるでしょう。

実際、テープ収録したものを聴き直してみて、
とれ高として足りないんじゃないかと思う部分
があります。

ぼくらを知らない読者が書いた記事を読んで、

なんだ、これは?、なにがおもしろいの?

と思われるかもと考えると、
正直不安にもなります。

書いている途中、常にぼくの後頭部で誰かが
そんなことをささやいているようで、
なんとも居心地が悪いときがあります。

もし、もうひとりのぼくがいて、
強い損得感情もつ人間だったら、
思いついても、たぶん書かないでしょう。

居心地は悪い、
でも書かない選択肢を選ぶ方が、
もっと居心地が悪い気がしていて、
書きたい気持ちがあるんだったら、
とりあえず書いた方がいいと思って
書きはじめています。

とにかく、どうなるかわからない。
わからなくて不安、でもワクワクはする。
書いてみたら、おもしろそう。

そんな心境で、書いています。


なぜ、安村シンさんに名刺づくりを依頼したか。

そもそもなぜ名刺づくりをシンさんに依頼したか、
少し触れさせてください。

ぼくが今所属しているコルクラボという
株式会社コルクの編集者、佐渡島庸平さんが主宰する
オンラインコミュニティで、
2019年の11月に『居心地の1丁目1番地』という
コミュニティ本を一般販売しました。

クラウドファンディングで、
一般の方からお金を支援してもらい、
コミュニティ仲間と一緒に、本の企画・制作しました。

この本をつくりにあたり、本のデザインを
株式会社NASU代表取締役
クリエイティブディレクター/デザイナー前田高志さんが
主宰するオンラインコミュニティ
前田デザイン室の皆さんにお願いしました。

シンさんは、そのときチーフデザイナーとして、
本づくりに関わっていただきました。

Discordというオンラインチャットツールを使って、
本の制作を進めていきました。

当時、チーフデザイナーとしてのシンさんの役割も
あったと思いますが、制作過程でチャットから
発せられる彼のことばや出てくるアイデアを受けて、
ぼく個人として、彼にユーモアを感じていました。

「このデザイナーさん、おもしろい人だなぁ」と、
制作当時ぼくは思っていました。


シンさんに今回名刺をお願いしようと思った動機に、
印象深い制作エピソードがあります。

『居心地の1丁目1番地』の入稿直前、
編集長が、何度も、あるページの原稿を書き直す
状態が続いていて、
時間ギリギリまで原稿と格闘していました。

やっと編集長自身からOKが出て、
完成原稿をデザイナーに提出したとき、
シンさんは、編集長に対して、

「どうして、このページを何回も書き直したか知りたいです」

と訊いてきました。

彼の質問の意図としては、
何回も書き直したことに対しての非難ではなく、
そこまで何回も書き直す編集長の熱量のある姿を見て、
純粋に人として、興味がわき、
書き直した理由を知りたい、ということでした。

そのやりとりをチャット上で、
ぼくはのぞいていて、
まさかこんな素直な問いかけが出てくるとは
思っていませんでしたので、
ぼくは少し驚きました。
仕事場だったら、おそらく省かれてしまう質問で、
打ち上げの席とかで話す内容だろうと思います。

シンさんの、
つくり手の考えを理解しようとする姿勢、
大袈裟に言えば、
人として相手を理解しようとすることばが、
ぼくの印象に強く残っていました

本の制作を終えて、しばらくして、
「来年からフリーになるから名刺あった方がいいなぁ」
と思ったときに、
シンさんに名刺づくりをお願いしたいな、
という思いが自然に生まれたのは、
シンさんと編集長とのやりとりがあったからです。


こんな記事になったら、いいなぁと思っていること。

とりあえず記事にしてみようと思い、
毎回のシンさんとの打ち合わせで
テープを回していたのですが、
聴き直してみると、
打ち合わせやインタビューをしている時間より、
彼と雑談している時間の方が長かったです。

どんな記事なるかわからないと言いつつ、
彼と雑談をしている過程で、
少しずつ、ぼくの中でスケベ心が生まれてきました。

テープに収録されている雑談の中で、
シンさんというキャラクターや
彼のデザイナーとしての姿勢みたいなものが、
浮き彫りになるといいなぁと思っています。

また役立つとまでは言えるかわかりませんが、
今回お願いした名刺づくりの過程を描くことで、
これからフリーランスとして
自分の名刺をつくろうと考えている方や
名刺のデザインをするデザイナーの方が
たまたま読んでよかった思えることが、
少なからず記事に盛り込めるといいなぁ、
と思っています。

最後に、コロナの影響で、
仕事のスタイルや考え方が変化してきている昨今。
ほんと偶然なのですが、ぼくの名刺づくりは、
ちょうどその時期にやりとりしていたお仕事です。
その当時のやりとりした雰囲気や作業環境も少なからず
描くことにはなりますので、少しでも今っぽさが
記事で伝えられるといいなぁと思っています。


▼目次について。

目次について、以下の構成で考えています。

第0回 
 予告、ぼくの所信表明。
 (2020-07-15)

第1回 
 名刺は、小さなブランディングアイテム。
 (2020-10-21)
第2回 
 編曲者的デザイナー。
 (2020-10-22)
第3回 
 人がよろこぶことの方が、お互い幸せになる。
 (2020-10-23)
第4回 
 信用を失って、挫折する。
 (2020-10-24)
第5回以降 
 未定

※2020-10-22 目次更新しました。

最後まで、読んでいただきありがとうございます。

なるべく日を置かず、
連載はしていきたいと思います。
やってみないとわからないので、
日が空いてしまったときは
ごめんなさい。

最初から言い訳ではいりますが、
たのしんで、記事を連載していければと考えています。

どうぞよろしくお願いいたします。 


<つづきます>

次回はこちらです。


サポートありがとうございます。カフェでよくnote書くことが多いので、コーヒー代に使わせてもらいますね。