#身体
『演技と身体』Vol.50 内臓一元論③ 内臓と身体意識
内臓一元論③内臓と身体意識前々回の記事では内臓感覚と感情の結びつきを確認した上で内臓が無意識の領域に属することを説明した。
また前回の記事では、内臓感覚を活性化させるための身体の使い方などについてお話した。
今回はより積極的な内臓への働きかけを考える。
内臓反応をいかに方向づけするか
内臓感覚が無意識の感覚なのだとすると、そこを意識的に動かすことは難しいし、狙った感情に簡単になれちゃうのもちょ
『演技と身体』Vol.30 自律神経の話①
自律神経の話①現場は普通じゃない
芝居をする時というのは、カメラがあったり、観客やスタッフがいたり、強い照明やマイクを向けられていたりする。つまり、普通じゃない。
そんな普通じゃない状況の中で例えば“自然な演技”を心がけようとしてもそれは“自然風”でしかなく、表面的には成立しているように見えても、意図していないニュアンスや緊張が乗ってしまっていることが多い。
よくあるのは、呼吸が浅くなっているた
『演技と身体』Vol.24 感情と身体③ 関係を表現する
感情と身体③ 関係を表現する
想起されるイメージに反応する
前回までの内容で、感情を〈①没入的な感情〉・〈②想起的な感情〉・〈③非状況依存的な感情〉の三段階に分けた上で、〈①没入的な感情〉と〈③非状況依存的な感情〉が演技において危ういものであることを説明してきた。
すると必然的に〈②想起的な感情〉が演技での本位になることになる。
改めて説明をすると、〈想起的な感情〉とは例えば暗闇の中にいて、
『演技と身体』Vol.22 感情と身体① 〜なぜ身体論なのか〜
感情と身体① 〜なぜ身体論なのか〜軽んじられてきた身体
この連載記事は身体論的アプローチによって演技を考えようというものであるが、“身体論”という響きにはどこか心の動きを軽視するような感じがあると思われるところがあるようだ。だが言いたいことは逆である。心の動きについて考える時、身体を離れて考えることは本来できないはずである。それなのに、これまでの演技論では身体的な側面は軽んじられてきたように思う