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#145 面白いことを面白がって成果につなげるマネジメント

こんにちはITベンチャーエンジニアのこへいです。

弊社ではエンジニアのLT(ライトニングトーク)会が月2回はあります。
1つは雑LTといって、雑なネタを話して盛り上がろうというもの。


もう1つは技術共有会の位置づけで、個人やチームの開発したものや取り組みを紹介するLTです。

後者の技術共有会で紹介された取り組みが素晴らしく、なぜそのような取組が出来たのかについて考えます。


◯取り組み内容

弊社では高速検索技術に特徴があり、そのノウハウが詰まった社内ライブラリの一部を刷新するという取り組みです。

この取り組みは会社から指示されたものではなく、自発的に立ち上がったプロジェクトであり、これを新卒4年目の社員がリードしました。

この取り組みの紹介を聞いて、すごい!!と思いました。

弊社の技術の肝へのアプローチ
10名程度の有志のプロジェクト

これが実現出来た背景を考察します。

◯面白いことをやると人が集まる

システム開発の専門的な話になりますが、プログラム言語にはそれぞれ特徴があります。
様々な言語の中には実行速度に秀でた言語や文法が易しく書きやすい言語などがあります。

日本語と英語では文法や表現が違うように、それぞれの言語に特徴があるのと同様です。

今回のプロジェクトは、社内のライブラリをある言語から別のRustという言語に書きなおすというプロジェクトでした。

社内の重要なドキュメントを日本語から英語に書きなおすようなイメージです。

このRust という言語はエンジニアの中でもかなり注目されている言語です。
書くのが難しいのですが、その分実行速度が非常に速く、また安全に動かすことが出来るためレベルの高いエンジニアが好む言語なのです。

この言語を使えると「アイツはレベルが高い」と認識されるような特別な言語なのです。

弊社は高速検索技術に特徴があるため、この社内ライブラリへのエンジニアの関心が強く、さらに関心の高い言語への置き換えということで多くのメンバーがこのプロジェクトへの参加を希望しました。

さらにRust は新しい言語であり、開発体験を良くするための周辺ツールのようなものが沢山あります。
それらもどんどん取り入れていこうというスタンスでみんなで面白がる雰囲気を作っていました。

注目の集まる面白いことをみんなでさらに面白くしていこうというスタンスがドライビングフォースとなりプロジェクトが進行していたように思います。

◯面白く進めるためのマネジメント

面白がることで人は集まってきてくれます。
しかし、人が集まるだけでは成果には繋がりません。

今回のプロジェクトは面白さをドライビングフォースとしながらも明確なアウトプットに繋げたマネジメントも素晴らしかったです。

適切な課題

まずは新しいモノを作るのでなく、既存のライブラリの刷新という明確かつテストしやすいゴールを設定したことがセンスの良さを感じます。

新しいモノを作ろうとした場合、よほど意思のあるメンバーがコミットしリードしていかないと、成果が見えずにダラダラと続けてしまうことになりかねません。

有志メンバーによるプロジェクトで、明確な締切が切られない分、既存のライブラリの置き換えという明確なゴール設定は良い判断だと思います。

タスク分担

このプロジェクトのリーダーは、Rustで置き換えるという目的にコミットし、メンバーに実装を任せるという判断をしました。

ご自身は方針を決め、マネジメントに徹して、各メンバーにタスクを割り振り実装を任せていました。

自分で実装したい気持ちを抑えて、成果にコミットしたことは立派です。

プロセス整備

リーダーが各メンバーに実装を任せ、ご自身は各メンバーのフォローをしたり、各メンバーの実装をレビューして、クオリティの担保に尽力していました。

社内の重要なライブラリの刷新のため、当然バグはあってはならないため、クオリティの担保が最も重要です。
そこをご自身が担保することで成果にコミッ
トされていました。

明確な成果が積み上がるプロセスを構築することでゴールまでたどり着けたのだと思います。


ということで、注目度のあるRustという言語での実装という面白いネタで人を集め、みんなで面白がり盛り上げることでドライビングフォースを生み出し、適切なマネジメントによって素晴らしい成果に繋げることができたのだと思います。

面白がること。マネジメント。の2つをうまく活用していくのが重要ということでした。

最後お読みいただきありがとうございました。


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