暴力性について
真夏日。
涼を取りたくて飲食店へ入った。
食後に、テーブルにあったフリーペーパーを何の気なしに手にした。暴力について書かれている文章を読み進めているうちに、さっきまで自分の思考がかなり暴力的に偏っていたことに気がつく。本当は被害について考えていたのに、いつの間にか暴力的で捨て鉢な発想に囚われていた。
人は(私は)、簡単に気持ちが揺れる。暑くて疲れているだけで、簡単に暴力性が賦活する。それが他者に向かう場合も自分に向かう場合もあるだろう。涼を得て、空腹を満たして、安らいでから、やっと暴力性を内省できるようになる。
小さな何かが積み重なって、あるいは最後の一撃はほんのわずかな何かだったりもして。
人の(私の)気持ちは簡単に揺れる。
「どんなに大きな物事も
初めは些細なことから始まる
(劇作家・演出家・俳優 山田由梨)」
紐解いていくと、奥には怒り。
怒りは自分にとって大事な価値が傷つけられた時に生じる感情。
怒りの奥に傷つき、悲しみ。あるいは、受け止められない、耐え難い苦しみ。
「どんなに強固にみえても
動いていくのが
人の(私の)気持ち」
大切な人の心を守るために。
大切な私の心を守るために。
自分の立ち位置を確認するひと時の備忘録。
(文献 「暴力の歴史」Special Issue 暴力を考えるノート)
こはる心理カウンセリング室は
女性のための小さな相談室です。
少しずつですが、
自死予防や
性暴力被害者支援
の活動にも
取り組んでいます。
(20200720記載)
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