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#23 どうしてこんなにも団体行動が出来ないんだろう

先日、2泊3日で会社の慰安旅行があった。

子どもの頃から協調性がなく、クラスで何かをするというのが心底苦手だった。運動会や文化祭はもちろん、修学旅行のように仲の良い人と同じ班であっても精神的にもの凄く疲れた記憶しかない。大学生になって友達と旅行やドライブに行った時もやはり途中で苦痛を感じて、喋らなくなる事もあった。

そんな自分が会社の人間と2泊3日で旅行なんて考えただけで吐き気がした。一応任意参加とはいえ、実質半強制。つまり同調圧力に負けたのだ。強いて言えば、あの頃から大人になった自分なら案外平気なのでは?という僅かながらの期待と行ったことも無いのに最初から拒絶していてはダメだと自分に言い聞かせ、頑張れる自分を想像して今回参加に丸を付けた。

まあ、タイトルから分かるように案の定、というか自分が思っていた以上に団体行動が出来ないことが露呈しだ訳だ。

まずは初日。早朝から空港に集まり、目的地へと向かう。最初こそ久しぶりに会う同期や先輩と軽く会話したりしたものの目的地の空港に着き、バス移動となった時点で最早限界を感じていた。幸い、座席に若干余裕があったので会社の中では若手に入る自分だが、生意気にも1人でふた席を利用し、ふんぞり返ってイヤホンで音楽を聴いて過ごした。話しかけるなオーラ全開である。

途中休憩がてら立ち寄ったスポットも皆んなは仲の良い集まりで見学していたが、僕はひとりでフラフラ。途中施設内ですれ違った際も軽く挨拶して、隙を見てひとりになる。というか基本目線を合わせないようにして、気づいていないフリをし続けた。

普段職場では多少なりとも無理をして会話はしている。職務上、コミュニケーションを取らざるを得ないので。普段とのギャップもあるせいか話しかけてくれる人も心なしか気を遣われている気がした。申し訳なさを感じつつも僕は自己防衛に必死だった。

夕飯を兼ねた懇親会を自席から一歩も離れずに何とかやり過ごした後、3人部屋に戻る。当たり障りのない受け答えし、大浴場へ一緒に向かうもここでも隙を見て先にお風呂を上がる。

お風呂を出て、部屋でもう1人と沈黙の時間を過ごしていると先輩がやって来て部屋に誘われた。流石にここで断わる訳にも行かず、向こうの部屋で談笑に努めた。抜け出すこともできず、お開きになるまで耐え切った。我ながらよく頑張ったと思う。

寝つきの悪い自分だが、この日は精神的に擦り切れているからか、すぐに眠りについた。

2日目、波乱の自由行動に続く。


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