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#25 どうしてこんなにも団体行動が出来ないんだろう 3

3日目、慰安旅行最終日。
今日は朝からバスで移動、観光地で3時間の散策の後、空港で最後の自由時間というスケジュール。

早朝に目が覚めたので朝風呂へ向かう。もちろんひとりで。湯船に浸かっていると偶然居合わせた元上司に声を掛けられた。二、三会話した後、会話に間が生まれたのをきっかけに露天風呂行こうかな〜と呟きまたひとりになった。

部屋に戻ると同室の2人は居なかった。これはチャンスとひとりで朝食のブュッフェへ向かう。皆が部屋ごとで固まって食事しているところ、ひとりでご来店である。変に挨拶して絡まれるのもダルいので極力人と目を合わさずに優雅に食事をとる。追加の食べ物を取りに行き、席に戻るとナイフやフォークまで片付けられていた。食事が済んだかも確認せずに片付けるウェイターに腹を立てたが、これはぼっち故に仕方ないのかもしれない。

食事後、部屋でゆっくりしているとやがて2人が戻って来た。バスが出るまでなかなかの時間があったので、早々に荷造りを済ましてホテル内をひとりで散策し始めた。やはりひとりになりたい。

出発時刻が近づきロビーに居ると、顔見知りや上司に声を掛けられた。話題が別の人に向いた瞬間、トイレ行こうかな〜と呟いてその場を離れる。30分で4、5回はトイレに駆け込んだと思う。

やがてバスに乗り込み、目的地へと走り出す。
初日と同じくひとりでふた席を贅沢に使い、ふんぞり返ってイヤホンで周囲の会話をシャットアウト。
我ながら何と態度の悪い。

やがて最初の目的地に着いた。食べ歩きやショッピングが出来る観光地だ。バスを降り、まとまってメインストリートへ向かう最中、ひとりで列を離れて散策を始める。3時間もあったので食事と両親へのお土産を目的に行動する。海鮮が有名だったが、どこも並んでおり、ストレスで食欲もなかったのでコンビニで済ました。そこまで広いエリアでは無かったので途中顔見知りと何回か遭遇したが、挨拶のみで済ます。そのうちに通行人と目を合わさぬよう、目線を下にして歩くようにした。

やる事もなくなり、体力も気力も尽きそうな為、ベンチに座ってバスの出発時間を待った。家に着くまであと何時間か考え始める。帰りがこんなに楽しみな旅行は初めてだ。

いざ帰り道へ。

続く。





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