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そこが知りたかった!離婚の話合い方

日本の離婚の大半は協議離婚なのに,多くは,無協議で話合いという話合いもなく,緑の紙を書いて済ませることもあり,子どもにとっては育ちの環境が揺らぐという意味で大変迷惑極まりない反面,下手なことしたら,一気に裁判所通いを長期間にわたって続けることになり,もっと子どもに迷惑なことが起きている

その辺りのことを意識して,離婚協議の基本についてつづってみることにしていた・・・いろいろ寄り道していたけども,再開

こちらの続きから

とりわけ,個別の細やかな事案に応じた話は,トップページから飛べる仕事依頼の記事よりお問い合わせいただきたい

目玉になる,共同監護計画付協議離婚支援については,追ってパッケージ商品として練っていきたいと思う

☑離婚する?しない?

話合いのポイントとしては,離婚の成否,親権者の指定,養育費,面会交流,財産分与,慰謝料,年金分割,といった項目が調停などで示されている枠組みである

その最初の入り口は,離婚の合意ができているか,だ

離婚したくないという相手とは,話合いで離婚できないので,裁判手続を使って,強引に離婚する方法しかない

しかし,一応,離婚が認められる法定離婚事由は限定されている

気持ちが離れたから・・・という状況で,不貞などわかりやすい法定離婚事由がないときに,強引にも離婚できるようにするためには・・・法定離婚事由のひとつに,婚姻が継続し難い事由というものがあるので,とにかく,気に入らないところをあげつらって離婚事由があるような主張を積み上げていく

その結果,繰り広げられるのは,非寛容な景色の連続である

思いやりがなかった,気遣いがなかった,そうやって気持ちが冷めていったのに,未だに理解しないのか,,,決定的に,夫婦の中に溝ができていく

実際は大したことではない些細な夫婦喧嘩だった,とでも反論しようものなら,そういうとこだぞが発揮されるので,あげつらった主張が,真実がどうかはどうでもいい・・・そういう離婚ゲームへと嵌めていきさえすれば,ゴールなのである

そういう離婚訴訟を見越して,調停でも早々に,かつて愛し合って子どもまで授かったであろう夫婦のディスり合いが始まる

離婚しない方としても,離婚請求を棄却する手法として,有責配偶者による権利濫用であるとする主張に期待を込めて,反論としての配偶者のディスり合戦が展開していくことになる

実際は,たとえば不貞配偶者からの離婚請求であっても,実は,離婚するかしないかの線引きは不確かで,訴訟を進行していくと,法的には離婚請求棄却だとしても,だからといって,一度心が離れた夫婦が復縁するものでもないから,有利な条件で離婚する方がお互いにメリットではないか,という打診もあって,和解離婚をしていくことがある

すなわち,権利濫用といえるほどの有責性があればあるほど,離婚しないのではなく,離婚する方向で,有利な条件の協議へと移行することになる

権利濫用とはいえないお互い様な部分はあっても,一方的有責配偶者とはいえないよね,という程度であれば,反論むなしく,結局,離婚請求が認容されていく

離婚請求された側には,離婚を防ぐ手立てがない?!

破綻主義ではなく,あくまで有責主義の離婚制度であると言われてはいるが,実際は,離婚訴訟まで手間暇かけてきた以上,何らかの解決をすべきということで離婚が成立していくのが家庭裁判所である

不貞もしていなかったのに,離婚させられた!!

そのように感じられる目に遭うことになってしまう

弁護士としては,もう,この離婚ゲームのような家裁の運用は茶番でしかないと気づいた上での戦略が大切に思う

そんな茶番を意識してこそ,話合い段階では,法定離婚事由にかかわらず,離婚したいという気持ちを率直に伝えながら,離婚の同意を得ること,あるいは,まずは別居することについての話合いを尽くすことが望ましいということになる

この別居を,客観的には避難と言い難いのに,主観的な思い込みで強行してしまうと,結局,話合いを始める信頼関係を壊すところからスタートするので,自ずと裁判所通いロードに引き寄せられてしまう

事案によるが,話合いでの別居を試みて欲しい

ここの場面での話合いがとっても苦手なように思う

なぜ,離婚に応じられなくなるかというと,話し合いもなく連れ去りが起き(避難ではない),そのまま親子が引き離され,親権を失わせるという制度的な欠陥があって,夫婦関係の状況について,心当たりがあっても,それを容易に認めることができなくなってしまうのである


子どもには迷惑をかけない離婚をしたい

この声かけで,一気に話合いの土俵にのることが意外に可能なんじゃないか,と思うことはある

そうなると,話は早くなる

離婚条件の協議を別居した状態で冷静に始める

意外に,別居したいという話が出たときに,単身家を出るという案になることもあるかもしれない

その方が,子どもにとっての環境に変化がなくベストだろう

マナーとしては,転居先を告げ,お互いに生活の干渉をしないこと,そして,子どもに迷惑をかけないことの約束があるとよりよい

離れて暮らすことになった親子の交流について最大限配慮することも予め約束しておくのである

そして,協議の機会も予定しておくというビジネスライクな関係に移行していく

大人なのだから,子どもに迷惑をかけないためにも,そういう話合いができた方が望ましい

しかし,誰も,そんな話合いの仕方を教えてくれない

そこに大きな問題があると思う

離婚後10年選手として

幸せに満たされた今があるからこそ,そこそこ,裁判所に通ったことはあったけども,やっぱり,協議離婚でよかったと思うのである

もっと手厚いサポートがあれば,よかったと思う点もあれど,だからこそ,話合いのコツを示せるところにまでたどりついたといえる

離婚当時は,浪人中で,調停の運用など知らなかった

子どもにとって,パパとママが大切だっていう,教育学部時代に図書館で手にとった子どもの福祉の本での学びの方が役に立っていると思う

不器用に模索することばっかりだったけど,この経験が,今,離婚の2文字がよぎって,話合いの仕方がわからないという悩みを抱える子育て世代の方々に届けていきたい

つづく

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