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イケメン36歳から「好きだよ」って言われた話、聞きたい?



3回目のピクニックデート。
お散歩日和な天気をよそに、憂鬱な私の頭の中は「外に出たくない」で埋まっていた。

デートのお相手は、アプリで知り合った36歳(自称、消防士)
ピクニックの準備は全部してくれるらしい。

ラッキーと思いつつ
さすがに申し訳ないので
「ipad持っていくから映画見よ〜!忘れたらごめん!」と連絡しておいた。

でも、なんでだろう。行きたくない。
元々、外に出るのが好きじゃないこともあるけど「嫌な予感」がするのだ。

時計をチラッと見る。

私の「嫌な予感」をよそに
時刻は、既に12時を回っていた。

約束の時間に間に合うためには準備を始めないといけない。

ドタキャンは前回「使用済み」

行くしかない。

そう言い聞かせて、重たい腰を上げる。

そんなこんなで、準備をして、電車に乗り込み
待ち合わせの駅に到着すると、なにやら私の名前を呼ぶ声がする。

彼だった。なんか白かった。(服装が白かったの)
隣に立つと、そのままの勢いで手を繋ぐ。

2回目のデートで手を繋いでいたからそんなに何も感じなかった。

私「今日は天気いいね」
彼「(私の名前)の念能力発動しなかったね!笑」
私「ほんとだね!(H×Hのくだり飽きてきたな、、、、)」

なんか、終始、いちいち、なんで、とモヤモヤしながら
楽しむんでしょ!楽しむために来たんでしょ!と自分を奮い立たせる。

土手につくと、彼が準備してきてくれたシートを敷いて、小さめのテントを張ってご飯を食べた。彼のご飯はとても美味しかった。

ご飯の後は、なぜかずっとスイーツをあーんしてもらっていた。
途中から自分で食べるとも言い出せず。。。

目の前に座っていたお散歩中のご婦人、お目々汚しすみませんでした。

そして、事件は起こった。
多分、風速6-7kはあった。その暴風の中、テントを中から必死に押し上げる私に彼は言った。

「ねー、好きだよ」

「え、なんで今?」

考える暇も息つく暇も与えない私の口。
気づけば勝手に口が走り出していた。

「え、待って、なんで今?違うよね?今ではないよね?」

「えっ、違った?うーん、好きだよ」

「いや、だから、今じゃないって言ってるよねwwww」

まじかよ。好きとか言ってるんだけど、えー。
待てよ?付き合おうとは言われてないよな、、、、、

ということは、よくあるアレだよね。

「好きだよ(付き合う気はないけど)」

お〜〜〜い、おいおい、まじかよ。

私の口は動きを止め、脳内は最速で動き出していた。

その間も、彼は私の手を彼の耳に添えたり、ボディタッチの嵐。
嫌ではないけど、いい気持ちでもないこの気持ち、わかる?

その後、帰り際にも口パクで「大好きだよ」とぬかされるも
何も動かされていないため、「あーはいはい笑 じゃあね」と言って彼に背中を向けた。

そして、私はその日からずっと無駄な事を考えている。

そう、好きだよの意味を。









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