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「あなたの声のここがよくない」の問題②

Bonjour!パリ在住、日本語の声とことばのトレーナーゆうじです。

明日から、フランスではコンフィルモン(都市封鎖)が明けます!!長かった閉じこもり生活もこれで終わり!!自由に遊びまわるぞ!!ってわけにもいかないみたいで、段階的に解除のようです。

みなさんご存じのように、フランスは日本よりもはるかに多くの方が亡くなられていて、現在もたくさんの方がコロナと戦っておられる状況です。とても、気を緩めてよい状況ではないのですが、それでも自由が手に入るのは素直にうれしいものです。

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うちの近所のマルシェでは、開店準備に追われる人や、待ちきれずに街を散策する人で、にわかに活気づいてきました。


さて前回は、声うらないで「あなたの声のここがいけない!」と指摘したあとのアフターフォローとして、オンラインでボイストレーニングを思いついたんですが、「オンラインでボイストレーニングって意味あるの?」って問題に突き当たって、問題解決のためにボイストレーニングのモニターを依頼したところまで書きました。今日はその続きです。

そもそも、ボイストレーニングって何するか知っていますか?

僕が指導しているボイストレーニングは、歌のためのものではなくて、俳優さんや声優さん、アナウンサーさんがやっているような、しゃべり声のトレーニングです。よく高校の演劇部なんかで、「い、え、あ、お、う」とか大きな声で練習してますよね。あれも、ボイストレーニングの一種です。それで私は、しゃべり言葉のボイストレーナーなので、似たようなことをやっています。

ですが皆さん、想像してください。あなたの部屋で「あ、い、う、え、お」とか、大きな声を出すトレーニングをオンラインでやりたいですか?少なくとも、僕はやりたくありません。だって、はずかしいし、ご近所迷惑でしょ。

そもそも、僕のボイストレーニングは、声の出し方よりも、身体の使い方を中心に指導しています。例えば、すごく乱暴に言うと、腹式呼吸を指導するときは、お腹を触ってもらって、同じ動きをマネしてもらう、なんてやり方です。トレーニング中に声を出すときは、ごく日常の声で充分です。身体の使い方を変化させると声も変わるんですが、チェックするときだけ、簡単に声を出していただきます。だから、指導中にもともと大声なんてほとんど出さないんです。だから、皆さんのイメージと違って、大声出すからはずかしいって問題は初めからクリアしてるんですが、身体の構造や使い方を説明するのが、ものすごく厄介そうです。

オンラインでは身体を触ってもらうことはできないし、身体の構造を図で説明してわかってもらえなさそうです。やっぱり、オンラインで指導は難しいなー、、、とあきらめかけてたんです。

とりあえず外枠から考えようと、時間設定をしました。設定した時間は40分。この辺が、お互いの集中力の続くぎりぎりの時間だろうと考えたからです。一回では、結果は残せないなー、、、三回セットなら、意味のある指導ができるんじゃないかな、、、、モニターとは言え、絶対ボイストレーニング受けてよかったって思ってもらわないと困るしなー、、、。

まずはそんなぼんやりしたところから考え始めました。なぜモニターを受けてよかったと思ってもらわないと困るかというと、声うらないも、オンラインボイストレーニングも、中途半端に世に出して、「ボイストレーナーのゆうじさんって変なことやってるね、、、」って評判が付いたら、大きな損失になりますからね。はじめからオンラインでなんてやらずに、直接会って指導する方法だけをやっていればいいわけですから。

それで、モニターの方にどう指導しようかと、本当に何日間も一日中ずーっと悩んでいたんですが、声うらないのZoomでの録画を見直しながら、気づいたんです。

一般の方が、しゃべり言葉で気にしているのは、アナウンサーさんのように滑舌よく喋れるようになることではないんだ!自分の意志や表現したいことがスムーズに伝わるようになることなんだ!って気が付いたんです。

つまり声そのものをトレーニングするのではなくて、「声の出し方を変えると日常生活、めっちゃ便利になるやん!」を体験してもらえば、あとは勝手に声って良くなっていくんじゃないかと、、、。名付けて「きっかけだけ作って、あとは勝手にどうぞ作戦!!」なんて軽い作戦名(笑)。

よし、これなら課題を与えて、レッスンでチェックする形式が作れるんじゃないかと思ったんですね。

偶然にもモニターのお二人とも、声とことばの傾向は全然違っていました。お一人は、やや滑舌に問題があり、もう一人は言葉と精神の繋がり方にやや問題がありました。ここで問題があるいう書き方をしていますが、日常生活ではお二人ともまったく問題ありません。むしろ、元気で好かれているくらいだと思います。

それでそれぞれの方に主旨を説明して、簡単な課題をやっていただきました。二人とも声うらないでは、仕事についてご相談を受けていたので「あなたの仕事で一番大切にしていることを、5分以内で語ってください。もっと短くても構いません。」と言う課題です。

さてさて、どうなったでしょうか。

オンラインで3回指導するだけで、その人の声って変わるんでしょうか。生活、めっちゃ便利って思ってもらえるんでしょうか。次回、モニターの方の実際の感想を交えながら、結果をご報告します。

声とことばの相談室では、あなたの声を見つけるお手伝いをします。

蔭山佑次でした。

声とことばに関する事の素朴な疑問、ご相談、随時受付中です。「腹式呼吸ができません」「声がよく枯れます」などなんでも結構です。ご質問・ご相談はコメント欄、または声とことばの相談室online shopの問い合わせフォームから。

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