見出し画像

【SDGs こども 本だな 2】「命の大切さ」を考えるきっかけに。

SDGs17の目標にまつわる絵本・児童書を並べていく「SDGsこども本だな」。今回のprat2は、目標2「飢餓をゼロに」と目標3「すべての人に健康と福祉を」に向けた本をご紹介いたします。(ちなみに、目標1の「貧困をなくそう」は前回の記事をご参照ください。) 
今回の2つの目標は、特に人々が生きていく上で最も重要である「命」に直接関わるものです。子どもたちにはこれらの1冊を通して、世界中の人々誰もが病気や飢餓によって「命」を失わず、生き続けられる事への大切さを考えるきっかけになればと思っております。


画像2

ゴンダールのやさしい光
文/みなみ ななみ
絵/葉 祥明
---
アフリカ・エチオピアのゴンダールで食糧配給のボランティア活動をした日本人青年のエピソードが絵本になった1冊です。
その青年はある光景を目の当たりにします。ゴンダール人でないからと食料配給を受けられなかったある少女たちに、他の家族が自分たちの食糧を分け与えました。自分たちも同じ飢餓に苦しみ、わずかな食糧しかないにもかかわらず、その家族は少女たちに食料を分け与えたのです。もし私たち自身が食糧難で苦しんでいた時、見ず知らずの他人に大切な食べ物をあげることができるだろうか。とても考えさせられるエピソードです。飢餓に苦しむ人々のお話は、物が豊かにあふれた今の日本とはかけ離れて想像し難い事ですが、子どもたちには様々な世界があることを知るきっかけとなって欲しい1冊です。


世界から飢餓を終わらせるための30の方法
監修/勝俣 誠
編集/特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド
---
子どもが一人で読むというより、大人から子どもに飢餓問題を教えるために役立つ入門書的な1冊です。
例えば、開発途上国では、農地は自分たちの食べ物をつくる場所ではなく、先進国に向けての「商品」をつくる場所であり、自給自足の土地を奪われた人々は、飢えと隣り合わせの生活を送っている。食料があふれる先進国の豊かさの背景には、正反対の真実があることが紹介されています。こうした世界における飢餓についてがわかりやすくまとめられています。また、飢餓問題に対して具体的な取り組みとして、「フード・マイレージを意識する」や「フェアトレードな商品を買う」など無理しないで身近にできるヒントが掲載され、日常生活の中でも気づきを与えられる1冊です。


画像2

気になるあの病気から自分を守る!  感染症キャラクター図鑑
監修/岡田 晴恵
イラスト/いとう みつる
---
インフルエンザ、はしか、エイズ、マラリアなど様々な感染症をかわいいユーモアのあるキャラクターを通してわかりやすく説明されています。目に見えない最近やウィルスに対して子どもにも理解を深められ、健康への意識を強く持つことが出来る1冊です。
また、感染症自体を知る事で、世界には、日本のように予防接種が充分ではなく亡くなってしまう子どたちがいる事実を知るきっかけにもなり、世界の人々が健康になるべき事への気付きにもなる1冊です。


チャーリー・ブラウンなぜなんだい?
ともだちがおもい病気になったとき
文・絵/チャールズ・M・シュルツ
---
スヌーピーたちが、重い病気にかかったお友達のことを考え・悲しみ・大切さを考えるお話です。「友達がおもい病気になったとき」、自分ならどんな風に悩み、考え、行動を取るだろうか。命の大切さや友達を思いやる気持ちを考えさせられます。「健康」というテーマに対しての直接的な回答というより、健康とは切っても切れない「命」や「病気」について子どもが考えるきっかけになれる1冊です。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?