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アパルトヘイト症候群

症状

本症状は下記3つの症候群を包括したものです。
縦割・分業症候群
コミュニケーション不全症候群
フォロワーシップ不全症候群
この他、下記の症状があります。
経営層・上司、他部署が現場の状況や事情を把握していない
メンバーや顧客担当者がプロジェクトを兼務していて忙しい(本業への割込構造と意識)
分科会にしたが誰もリーダーシップを取らない
主要な関与者を招き入れていない

症状の概要と症状が招く結果

「アパルトヘイト」は「分離」を意味する言葉です。同じ目標のもと集ったメンバーなのに、メンバー間で考えていること・やりたいこと・基準や価値観がバラバラ。不満がくすぶり、衝突してしまっている状態です。この症候群は3つの症候群といくつかの症状を「分離」という共通点でひとまとめにしたものです。この症状が厄介なのは、認識のズレがなかなか表に出てこないときです。目標が同じなだけに、自分がこうなったらいいと思っていることと、別のメンバーがこうなるといいと思っていることが違うと意識しづらいのです。なんとなく使って通じていると思っている「言葉・概念」もまたズレているということがあります。こうした分離やズレはプロジェクト進行を滞らせ、望まない結果につながらない原因となります。

問題の全体像

アパルトヘイト症候群

随伴症状

場当たり対応・対処療法しかできない(根本問題の先送り)
コーディネーション問題

本症候群が原因となって発生・強化される症状、症候群

後天性蛇足・転変症候群

原因

あいまい・多義性症候群
俯瞰不全症候群
会社としてのプロジェクト経験不足

予防のためのお勧め図書

組織の経済学
マネージャーとメンバーのあいだやメンバー同士で利害の不一致や対立関係が生じると、プロジェクトはうまく進みません。いかにメンバーの適切な行動、メンバー同士のコーディネーションや協力関係、そして組織の中での適切な情報の伝達を引き出せるのか、契約理論やゲーム理論を応用した数理モデルを駆使して組織の問題の解決法を示してくれます。

その他の問題症候群はこちらからご覧ください。


未知なる目標に向かっていくプロジェクトを、興して、進めて、振り返っていく力を、子どもと大人に養うべく活動しています。プ譜を使ったワークショップ情報やプロジェクトについてのよもやま話を書いていきます。よろしくお願いします。