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【神話の現場】 #4 日本神話の「アダムとイブ」 ムフフ♡な現場が淡路島にあります

20年近く、ブラブラと全国の一の宮を中心に神社めぐりをしています。そこで出会した古事記&日本書紀で描かれている出来事の現場、つまり「神話の現場」について書いています。同じく神社・神話好きの方からも情報いただけたらうれしいです!

さて、今回ご紹介するのは兵庫県の淡路島にある国生みの現場です。みなさま、日本列島がどのようにできたか、ご存知でしょうか?

淡路島は、日本の起源と深い関わりをもつ現場がたくさんある、神社好きにとってはとてもアツい島なのです!

国生み神話とは

日本の誕生には「アダムとイブ」のようなカップルがいました。

それは、伊弉諾命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)。このお二人の神さまは、ある日「混沌としている地上を完成させよ」と、重要な任務を受けます。そこで二人は、天沼矛(あめのぬぼこ)という巨大な矛で地上をグルグルとかき混ぜ、大地を完成させようとします。このとき、矛から滴りおちたのが「オノコロ島」となり、その後、順番に日本列島の島々をお生みになった...というのが国生み神話です。

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(写真は沼島のおのころ神社にある二神の像)

神話と縁の深い淡路島

本州と四国に挟まれた淡路島は、神社や神話好きには見所たっぷりの島です。前回投稿のアマテラスさんのお墓もここから遠くない、徳島県にあります。古代日本では、このあたりが日本の中心だったのでしょう。(関東平野はきっと巨大な田舎だったのでしょうね)

まず、最初にできた島、「オノコロ島」と考えられている「沼島」があります。淡路島のすぐ南にポツンとある、勾玉の形にも見える島ですね。

この島の形だけではなく、天の御柱(あまのみはしら)と考えられている高さ30mの上立神岩(かみたてがみいわ)もあることで、沼島はオノコロ島の候補地として有力視されています。こちらがその岩。実際にみると、写真より迫力があります。

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天の御柱は、伊弉諾命と伊邪那美命が結ばれるときのお話しに登場します。それはこのようなお話しです。オノコロ島ができて、二神はそこに降り立ちます。そして御柱のまわりをそれぞれ右回り、左回りと回って出会ったところで結ばれましょう♡と取り決めました。

ただ、最初に結ばれたときには背骨がグニャグニャの元気のない神さまが生まれてしまいます。というのも、女性神である伊邪那美命の方から、男性神である伊弉諾命に「あら♡いい男!」と、声をかけてしまったから....。

女性が先に声をかけたからうまくいかない、というのは今の時代にあいませんが、なにはともあれ、こんなムフフ♡な神話の現場が沼島の上立神岩なのです。

もう一つのオノコロ島

淡路島の北にも、オノコロ島ではないかといわれている現場がもう一つあります。それが絵島。島というよりは崖の先端のような感じ。先ほどの沼島と比べると小さく、国生みの現場としては少し物足りない感じがします。

ただ、岩の模様がおどろおどろしく、不気味です。

神さまや妖怪?が隠れていてもおかしくない雰囲気です。

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いずれの現場も、古代の人たちがいろいろな妄想を膨らませて思いを寄せたのだろうと思える場所です。

個人的にはもっと多くの日本人に伊弉諾命と伊邪那美命のことを知ってもらい、「日本版アダムとイブ」と説明しなくても良い世の中になってほしいなぁと思っています。そんな日のために、記事を書き続けようと思います。

次回は、この伊弉諾が余生を過ごしたとても清らかで温かく、謎多き現場をご紹介します!


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