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ネタバレあり「キングダム 運命の炎」感想文と、人生初の舞台挨拶観覧レポート

北国なのに、暑い・・・暑すぎる・・・。
全然避暑地になっていない北の大地に、今日も生きています。
この夏も、北国では短く、儚いのです。

さて、映画好きの筆者、ネタバレありの感想文を書くのは非常に珍しいことです。
映画好きとして、「自分の書く文章が誰かの映画鑑賞のきっかけになるように」というスタンスで、映画の魅力を伝える記事を心がけてきたからです。

しかし、今回の最新作「キングダム 運命の炎」は、忌憚のない感想をどうしても書きたくなりました。
ネタバレなしの感想文も書いておりますので、まずはこちらからどうぞ。


以下、ネタバレありのパートになります。
映画未鑑賞の方はくれぐれもご注意ください。

「キングダム 運命の炎」ネタバレあり感想文

「キングダム 運命の炎」は、若き秦王・政の過去が描かれる紫夏(しか)編が前半に、秦に深い恨みをもつ隣国・趙との死闘が描かれる馬陽(ばよう)の戦いが後半に描かれます。

前半の魅力は、やはり杏さん演じる紫夏。
慈愛と凛々しさの両方を兼ね備えた、素晴らしい女傑ぶりです。
受けた恩はすべて、次の者に」という言葉を自らの行動で示し、
いよいよ政が見つかり敵の攻撃を受けた時には、「諦めるな!」と力強く一喝して弓矢を引きます。
とりわけ、「殺させない!!」と敵に向かって鬼気迫る紫夏の表情には胸が震えました。
・・・本当にかっこよすぎます、紫夏。

「誰よりも人の憎しみや恨みを知っている貴方様なら、必ず、誰よりも偉大な王になれます。」

まさに、「受けた恩はすべて、次の者に」の言葉通り、人が人を思う言葉のバトンが、政に受け継がれた瞬間でした。
佐藤信介監督をして、「これ以上は考えられない紫夏」と言わしめた杏さんの紫夏は必見です。

もちろん、2019年の「キングダム」で政と、信の幼馴染である漂を演じ分けた吉沢亮さんの演技も光っています。
今回の「キングダム 運命の炎」では、奴隷として闇の中に生きていた政と、紫夏により光を与えられて覚醒した政の演じ分けが見事なのです。
いずれにしろ、前半の紫夏パートが胸に沁みることは間違い無いでしょう。

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さて、後半はいよいよ、前作の蛇甘平原(だかんへいげん)の戦いを超える規模の戦い・馬陽の戦いです。
大沢たかおさん演じる天下の大将軍・王騎将軍は、前作までは直接戦いには関わらず、外から発言していました。
しかし、今作ではいよいよ、秦の総大将を務めます。
実は馬陽、王騎将軍にとっても因縁の場所でした。
六大将軍のひとりであった「きょう」が、「ほうけん」という敵に討たれ、その「ほうけん」を王騎将軍が討ったのがまさに馬陽だったのです・・・。

山﨑賢人さん演じる主人公・信(しん)は、蛇甘平原の戦いでの功績から、100人の兵を束ねる隊長・百人将となり、王騎将軍に修行を申し入れます。
そこで一層成長した信は、戦いの中で百人将としての信頼を得て、敵軍の知将を奇襲するミッションに挑むのでした・・・。


<以下、重要なネタバレです!映画まだの方は読まないで!>

今作劇中で2人、シークレットキャラクターのキャスティングが明かされます。
そのうちの一人が先に述べた「ほうけん」(実は生きていた!)、演じるのは吉川晃司さんでした。吉川さんは、NHKドラマ「精霊の守り人」で女用心棒・バルサの育ての父である短槍使い・ジグロを演じています。つまり、手練れの槍の使い手役は経験済みというわけです。ちなみに、吉川さん演じるジグロは、「精霊の守り人」原作者の上橋菜穂子先生も「イメージ通り」と称賛されています。
まさに、大沢さん演じる王騎将軍と肩を並べるにふさわしいキャスティングだと思いました。

今回の「キングダム 運命の炎」は、「ほうけん」の登場で幕を下ろします。
2時間もの間本当にあっという間で、まさに「これから一番いいところなのに!」と思わずにはいられないエンディング。
でも、「次回作絶対見なくては!」とこれ以上ないほど思わせるエンディングでもありました。
だって、次回作は王騎将軍と「ほうけん」の対決にもなってくるのでしょうし。六大将軍のひとり「きょう」とのエピソードも、非常に気になるところです。これは次回作も、もの凄くなる予感でいっぱいです。



映画「キングダム」シリーズ。
2019年の公開時点から、そのストーリーといい、アクションといい、映像といい、劇伴といい、スクリーンいっぱいにスタッフ・キャストの本気を感じる作品でした。
そして、「これは今までにない邦画大作だ」と思い、映画ファンとしてずっと注目し続けていました。
今回の舞台挨拶の司会の方が言うことには、今日中に「キングダム運命の炎」が2023年日本公開の実写映画でトップの観客動員数になるそうです。
映画「キングダム」シリーズは今までの邦画を塗り替えるシリーズになる、そんな予感がしてなりません。
だって、キャスト・スタッフが本気で、一丸となって、映画シリーズを成長させ続けているのですから。

回を重ねる毎に成長し続けている映画「キングダム」。
その成長ぶりはさながら、強くなり、大きくなり続ける信そのもののようです。今回の最新作でいよいよ舞台は整ったなという印象です。
恐らく、いや間違いなく、次回作はもっと凄いことになるでしょう。
次回作が、早くも待ちきれないのでした。


「外野はうるさい
 ちょっと黙っててください
 一番いいとこが始まる」

「涙はお預け
 また逢う日まで」

(宇多田ヒカル「Gold〜また逢う日まで〜」より)


人生初の舞台挨拶観覧

さて、「キングダム 運命の炎」舞台挨拶を観覧してきました。
舞台挨拶は、応募したのも、当選したのも、観覧したのもこれが初めてです。
筆者は公開翌日にIMAXで一度鑑賞済みで、その際の会場も、老若男女幅広い客層で多くの席が埋まっていました(さすがにちびっこはいなかったですが)。一方、舞台挨拶付き上映では客層は圧倒的に女性ばかり。おそらく俳優さんのファンの方々なのでしょう。500席近いシネコン最大のシアターがほぼ満員でした。(これが舞台挨拶効果か・・・。)


さて、筆者初めての舞台挨拶観覧である、今回の「キングダム 運命の炎」。先に述べた通りの超大作映画の舞台挨拶で、実際に俳優さんたちのお話を伺えたのは、本当にとても貴重な経験でした。

登壇されたのは、山﨑賢人さんと、大沢たかおさん。
さっきまで百人将と天下の大将軍でいらしたのに、ステージ上では元の俳優さんに戻っているのが、何とも不思議な感じでした。
お二人ともにこやかに話されていて、戦場での鬼気迫る感じはもはやなく(当たり前ですが)。
一際黄色い声援を受ける山﨑さんの座長としてのコメントに対し、大沢さんが安定感抜群のコメントを、時にユーモアを交えて返していました。
まさに良いコンビぶりです。

そして、大沢さんの体型は、今やすっかり元通り。
「これが本当のプロなのか・・・」と、改めて思わされます。
大沢さんは毎回インタビューがとても素晴らしく、私自身10年以上ずっと、ことあるごとに大沢さんの言葉に影響を受けています。
それが今回、生でお話を伺えたのが、やっぱり一番嬉しかったのでした。
分刻みの多忙なスケジュールの中、来札くださり、本当にありがとうございました。

ちょっと残念だったのは、舞台挨拶だとどうしても、マナーの悪い観客がいたことです。
上映中にチラチラと電源の入ったスマホの画面を見るのは本当にやめて欲しいのです。電源を切るように言われていたはずです。
また、運営サイドから禁止されているのに、応援グッズ持ってきていますし・・・。
上映中トイレに行くのはまあ仕方ないにしても、「こんな良いシーンで出ていくの?」ってところで結構頻繁に出入りしているのですが・・・。

俳優さんたちが本気で作り上げた映画、ちゃんと見ていましたか?



舞台挨拶はファンイベントではないので、俳優さんはもちろん、映画をちゃんとリスペクトして見れる人に観覧して欲しいなと、一映画ファンは思っています。

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