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#LOVEFM25
『セクシーな男』(オトナの恋愛ラジオドラマ・イシダカクテル_2022年7月26日オンエア分ラジオドラマ原稿)
女「トムクルーズの映画、観に行きたい」
カウンターでアマレットジンジャーを飲みながら彼女はそういった。
男「トムクルーズ、好きなの?」
女「だってセクシーでしょ」
男「ジョニーデップより?」
女「トム」
男「ディカプリオより?」
女「うん、ブラピよりもトム」
彼女は僕の質問を先読みして答えた。
僕は少し不服そうにジントニックを飲んだ。
女「好きじゃないの?トムクルーズ」
男「いや、好きじゃ
『時は過ぎていく』(オトナの恋愛ラジオドラマ・イシダカクテル_2022年7月19日オンエア分ラジオドラマ原稿)
僕はバスに乗っていた。けれどそれが夢だというのはすぐに分かった。
運転しているのはカエルだったし、まわりにはサルが乗っていた、
それに何より、隣に座っていた僕のガールフレンドはウサギになっていた。
その鳥獣バスは○○に向かっていた。
昨夜の残業のせいで僕は睡眠不足のままバスに乗せられたんだ。
○○に行くことは数日前から決まっていた。
女 「一緒に○○に行かない?」
男 「そこには何があるんだい
『約3分のデート』(オトナの恋愛ラジオドラマ・イシダカクテル_2022年5月10日オンエア分ラジオドラマ原稿)
女 「じゃあ、お互いせーので好きな人を言い合おうよ」
男NA 「彼女はそう言って、少し笑った。
大学に入って初めての夏休み、高校時代の同級生の女の子と、
僕はばったりももち浜で再会した。
僕らは高校3年生で同じクラスになって、
お互いとても気が合っていたように思う。
僕は彼女に好意を持っていたし、彼女も僕に好意を持っていた。
事実クラスで一番、
『春の風』(オトナの恋愛ラジオドラマ・イシダカクテル_2022年5月3日オンエア分ラジオドラマ原稿)
春の風が吹いていて、今日はなんだか日がいいみたいだ。
僕はおみやげを持って彼女のところへ出かけた。
♪BGM:サニーデイサービス「おみやげを持って」
中華料理のバイトの休憩中に、いつもワイヤレスイヤホンをして彼女はコーヒーとドーナツを食べていた。
少し笑った気がして、僕は彼女に思い切って話しかけてみた。
男「いつも、何の曲を聴いてるんですか?」
女「え?」
彼女は片方のイヤホンを取って、笑
『夏の夜空』(オトナの恋愛ラジオドラマ・イシダカクテル_2022年4月26日オンエア分ラジオドラマ原稿)
同僚に誘われて海辺のバーベキューパーティーにやってきた。
西の空では、夏の太陽が、本日の仕事を終え
東の空では、夜空がスタンバイしている。
何人いるんだろう?
ざっと100人くらいだろうか?
その場に参加している人は、みなが知り合いというわけでもなさそうだがどこかで誰かが知り合いのようだ。
社交的な同僚は、いつものようにグループの中心にいる。
人見知りの僕には、彼のような真似はで