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良き旦那でも産後クライシスはやってくる

子どもを産んでからというもの、旦那に対する家族としての愛は30%減少し、異性としての愛は70パーセント減少して、まだジリジリと右肩下がりを続けている。なぜこんなことになってしまったのか...。


私が子を産んだのは年の瀬せまる12月。うちは小さな飲食店を経営していて、コロナとはいえ年末はそれなりに忙しいことを見込んでいた。

それにも関わらず旦那は産休を取ると言ってくれてたのだけど、私がそれを頑なに拒み自らワンオペを選んだので、彼にはとくに過剰に期待することもなく、淡々と事前に計画した通りに家事と育児をこなし、22時ごろ帰宅してくるのを待つ毎日だった。


はじめての育児に少なからず緊張や戸惑いはあったし、自分の時間がほとんど取れないぐらい忙しい毎日を過ごしていたとはいえ、もともと一人で過ごすことも家にいることも好きなのでとくに大きなストレスもなく、録りためた大河ドラマを授乳中に観るなどしながらそれなりに気楽に過ごしていた。

20代前半なんかに産んでいたらきっと私の性格じゃ発狂していただろうから、そういう意味でいうと、精神的に少しは大人になれた気がする30代半ばという年齢で産めたのは良かったのかもしれない。



年が明け、再び緊急事態宣言が発令されたことによって、うちの店は昨年に続き再び時短や営業の規模縮小をすることとなり、今は移転する関係でいったん店を閉めている。

なにかとやることはあるものの、彼が家にいる時間は以前と比べると圧倒的に長くなり、さながら育休のような状態になった。

初めこそ、ちょっと皿を洗っただけでものすごい「やった感」を出してくるあたりとか、ミルクをやる、機嫌がいい状態の子どもをあやすなど楽しいことしか率先してやろうとしない態度にチクリと物申したりしたけれど、すぐに改心してくれた。

今なんて下手すると、食事づくりや後片付け、掃除に洗濯、買い出し、ミルクをあげてオムツを替えて寝かしつけと、母乳をあげる以外のことは全て彼がやってくれる日だってあるし、私が気晴らしに隣町へ買い物に行きたいと言うと、面倒見ておくからゆっくり行っておいでと送り出してくれる。日中は彼にすべて任せて寝てばかりのときもある。

ワンオペもそんなに悪くはなかったけど、彼が家にいることで何かと余裕ができたら子どもと楽しくじゃれあう時間も増えて、幸せ度がさらに増した。

やっぱり夫婦そろって子育てするのは何かといい。どう考えてもいい。それだけは間違いない。

問題は、私の彼に対する気持ちの変化だった。



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