お客さまの良識に任せない店づくりを考える
個人で営んでいる飲食店って、お客さまとの信頼関係で成り立っている部分が少なくありません。とくに、ローカルにしっかりと根を生やしているようなお店だとなおさらのことです。
たとえばうちの店だと、たまたま財布を忘れてきてしまった常連さんがいたら「次回でいいですよ」と伝え、その日はお代をもらわず帰ってもらうことがあります。
「ラストオーダーです」っていうセリフはなんとなく機械的で野暮なので「今日はシメのお食事どうされます?」っていうようなナチュラルな聞き方をしています。
ひとり一品は注文してくださいねとか、ペットボトルは持ち込まないでくださいとか、携帯電話は玄関か外でお願いしますといった、こと細かいお願いをいちいち壁に貼ったりしていません。
これらはすべて、そのうちお代を持ってきてくれるだろう、シメの食事を聞けば閉店が近づいていることを理解してくれるだろう、飲食店の基本的なマナーぐらい知ってくれているだろうっていう、お客さまへの信頼があるからです。
しかしそうした「信頼のうえで成り立つ関係」ってもう通用しにくくなってるよなぁと、前々から思ってはいたんですよね。
マナーの悪い人は昔からいたけれど...
ニュースやいろんなアンケートなんかをみていると、マナーの悪い人・常識のない人が増えたと感じている人って、近年多いそうです。
それも昔なら、マナーが悪いと揶揄されるのはたいてい若者だったんですが、最近は大人に多いという話を聞いて私も思わず納得してしまいました。
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