子育てと食生活と食育と
長期休みの度に
日本から中学生〜高校生をお預かりして
一緒にレース遠征をしている。
今までのべ13人の子どもたちを
お預かりして北米を遠征しながら
私は寮母のように
彼らの生活全般をフォローしてきた。
子どもたちを預かる上で
やはり一番気になるのは食事のこと。
日本を離れ異なる食文化の中に身をおく。
それまで当たり前に食べてきたものが
簡単に手に入らない環境。
間食を買いにちょっとコンビニへ…など
できない環境で空腹を満たすこと。
自分の家庭の味ではない食事を食べること。
なかなかその環境に慣れることができず
苦労する子どもたちが多い。
そして預かる子どもたちは
皆、アスリートなわけで‥
レースに向けて身体のコンディションを
整えていかなければならない。
「食」は非常に気を遣う部分である。
一泊お預かりする程度なら
たとえ一食食べられなかったとしても
満腹にならず物足りなさを感じていたとしても
自宅に帰ればすぐ満たすことができるだろうが
お預かりする時は数週間単位。
衣食住のうち「食」に不安があると
ホームシックになるスピードは早まるし
身体のコンディションも悪くなり
競技のパフォーマンスにも影響がでる。
非常に重要な部分を占めている「食」
幸いにして私たちが今住んでいる都市は
お金さえ払えば日本食材は手に入りやすい。
食卓にも日本食が並ぶことは比較的多い。
とはいえ遠征先は山奥だったりするので
現地のスーパーで手に入る限られた材料で
やりくりして食事を作るわけだが…
まぁいくら頭を悩ませて考えて作ったところで
好き嫌い、食わず嫌いを発動されると
もうどうしようもない。
お母さんの味じゃないと食べられない子
(外食ですら食べられない…)
好き嫌いが多い子
(牛肉しか食べられない。魚介もだめ…など)
冷凍食品やレトルトが食べられない子
(私だってできれば使いたくないけれど遠征中はしかたない!)
アレルギー持ちで
特定の食品はダメという子には
ちゃんと考えて料理をつくっているし
お預かりが1人だけだったりする時は
その子が食べれるものを
極力作るようにしているけれど
大人数をお預かりの場合は
食わず嫌い、好き嫌いに
いちいち構っていられん!!と
最近は思うようになり、、、
作れるものを作るようにしている。
それでもかたくなに食べず
白米にふりかけ&即席味噌汁
で食事を済まされたりして、
それが数日になったりすると…
かっちーーーん!!となる。
甘えてるんじゃないよ!
と。
甘えだと思ってしまう。
好きなものしか食べないって。
違うのだろうか…。
もし自分の子どもが偏食で
食べるものが限られていたら
そんな子どもの母親の立場だったら
間違いなく「食べてもらえるもの」を選んで
毎日でも作ってしまうと思う。
確かに、それはそう思う。
だって食べて欲しいから。
残さず食べきってもらいたいから。
そうやってその子の好きなものばかり
食卓に並ぶようになる…
イメージはつく。つきやすい。
でもやっぱり新しいものでも食べてみる、
チャレンジさせることも必要なんじゃないか。
日本の公立小学校では給食があって
新しく知るメニューを口にする機会があると思う。
やっぱり日本の給食システムは素晴らしい。
うちの偏食大魔王次男も
日本の給食を2年食べたことで
初めてのものでもチャレンジするようになったし
苦手なものでも少量なら口にするようになった。
うちは三人兄弟なので
毎食自分の好きなものが食卓に並ぶわけではない。
誰かの好物が自分の好物でないことも多い。
それでも毎食美味しいねぇと言いながら食べてくれる。
苦手なものでも皿に盛られた分はきちんと食べ切る。
食べれそうにない量は手を付ける前に減らしておく。
色々な食の経験を積みながら
少しずつ食べれるものを増やし、
少しずつ外に出ても自分の食べれるものを選べるように
鍛え上げられている最中な我が家の子どもたち。
お母さんの手作りのものが一番!!
もちろんそう思う。
愛情たっぷり手作りに勝るご馳走はない。
添加物が怖いから出来合いのものは買わないし
外食も極力さけたい!
もちろん、添加物は摂らないにこしたことはない。
産地がわかる材料で天然の出汁とシンプルな調味料で
味付けられた食事を毎食摂れたら…
どれだけ健康的なんだろうとも思う。
母の手作りご飯に勝るものはないと
私も思いながら日々食事を作っているが
やはり外でご飯を食べる機会を与えること
新しいものにもチャレンジする機会を与えること
苦手なものでも試してみる機会を与えること
それも母親として子どもたちの将来のために
チャレンジさせていかないといけない
立派な「食育」の一環なんじゃないかな、
なんてことを思ってしまうのだ。
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