摂食障害、不登校に悩んだ中学生時代。農業に目覚めるきっかけとは-Ep2-

アレルギーに悩んだ小学生時代からの続き。


地元の中学校に進学し、楽しい中学生活を夢見ていましたが
環境の変化が大きく、だんだん周りと合わせることが苦痛になってきました。


体育祭の練習中。もう限界だ。

はじめは一生懸命、友達を作ろうと必死でした。
しかしコミュニケーションが苦手で
人との距離感の掴み方がよく分からなくなっていました。
それに加えて思春期なこともあったせいか
自分自身のコンプレックスに悩み始めていました。
チビだしデブだしブサイクだし・・・
運動神経が悪いことも気になっていました。

学校に行きたくないなと思い始めましたが
どこも悪くないし、行かない理由も特に見つかりません。
そんなある日、体育祭の練習中
私が足を引っ張ってしまい友達がケガをしてしまいました。
その時に「おい、なにしてんだよ」と何気ない一言をきっかけに
リミッターが外れて、その日を境に学校へ行かなくなってしまいました。

ごはんも食べたくない。とにかく何もしたくない。

毎日、押し入れに隠れては学校をさぼっていました。
最初は母も心配していたが特に何も言われませんでした。
家にいる間は、掃除、洗濯、炊事など家事をやっていたのでありがたかったのだと思います(笑)

その頃から、ごはんを食べること=太る 認識に変わり
太りたくない一心で、水すら飲まない日も続いていました。
運動して自分を追い込み、体重は半分以下になっていました。

嘘をついて逃げ出して。病院に送り込まれる恐怖。

あまりにも変わりゆく私の姿を見て周りから心配され
心療内科や支援学校に連れていかれました。
しかし、嘘をついて逃げ出したり、いくら注意されても反発を続けるなど
全く改善しようという気持ちになりませんでした。
街中で警察に補導されそうになったこともあるほど、大人に対して抵抗を続けていました。

そして心療内科の先生から最終勧告を受け、このままだと精神病棟に監禁されるよと脅され
泣きながらごはんを口にしたことを今でも鮮明に覚えています。

世界にはもっと苦しんでいる人がいる。

絶望的な状況の中、近所に住んでいた塾の先生から
一冊の本を紹介されます。
「もし世界が100人の村だったら」という世界の貧富の格差について
書かれている図書でした。
世界にはこんなにも苦しんでいる人がいるということを知り
自分の悩みがすごくちっぽけに思えてきました。

世界で困っている人たちの力になれないか。
図書館に行って、多くの本を読み始めました。
しかし、調べれば調べるほど、とても世界を変えることはできそうにありません。
困っている人の役に立ちたい。
そう思い、日本の社会問題に目を向け始めました。
ある一冊の本で目に留まったキーワードが「農業」でした。

日本の農業の問題として後継者不足が深刻なこと、
輸入品が多く食料自給率が低いことが挙げられていました。
世界の貧困を解決するには、まず国内の食料自給率をあげることかもしれない。
自分自身も食で悩んでいたこともあり、農業は自分にピッタリかもしれないと考えるようになりました。
誰かの役に立ちたいとの思いから農業に携わる決心をします。

中学3年生の春。生きる目的が見えてきたことがきっかけに
再び、教室に通えるようになりました。
ちょうど進路相談が始まったころ。
高校進学には出席日数と単位がぎりぎりだと分かります・・・


つづく

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