白米があればどこでも生きていける

執筆者・東京人

これは昔から思っていたことだった。ちょっと言い過ぎかもしれないが、日本人なら"誰も"が共感できることだと思う。そして、この想いはイギリスに来て強まった。というか、確信に変わった。

白米って最強。白米を食べる国に生まれてよかった。

今までのnoteでも何度か書いたが、イギリスではほとんどの日本食が手に入る。問題は値段だ。日本では気軽に買えていたお菓子や飲み物、調味料たちが、こっちでは高級品になる。

例えばハッピーターン。日本では言わずと知れた有名なお菓子である。日本ではおよそ200円くらいだろう。

それが僕らが住んでいるイギリス、バーミンガムの寮の近くにあるソウルプラザでは、約3ポンド（約400円）で売られている。イギリスというだけで2倍になるのだ。全然ハッピーにターンしていない。

なんならロンドンにあるJapan CentreのHPでは、6.45ポンド（約860円）で売られていた。恐るべしロンドン・・・。

Kamedaseika Happy Turn Soft Rice Crackers | Japan Centre

正直、輸入されているという側面を脇に置いて、質の面だけを見ても日本の商品が高くなることに納得してしまう部分はある。ただ、それにしても高い。会社から多くの支給がある駐在の人ならまだしも、いち学生にそんなお金の余裕はない。欲しいものが全て買えるわけではないのだ。となると、取捨選択が大事になってくる。

そこで考えた。

数ある日本食の選択肢の中で僕はどれ選択し、何を捨てるかを。

何がベストなのかを。

今までの食生活を振り返り、ご飯が美味しくないと言われているイギリスで食生活において何がここまでの充実感を与えてくれていたのかを熟考した。

その結果、たどり着いたのが「白米」だった。

調味料を入れるとまた話は変わってくるが、食材や袋めん、インスタント系などの中では「白米」が断トツだと思う。あの白くてつややかな丸みを帯びたフォルム。幸せの象徴である。程よく日本を感じられるし、おなかにもたまる。和から洋テイスト、どのおかずにも合う。冷凍をしておけば、チンするだけでいいし、そこに納豆でもあれば最高だ。

「白ご飯と納豆は最高の組み合わせであり、最強の日本食」だと思う。いうなればキャプテン翼の翼くんと岬くんに次ぐゴールデンコンビ。あの二人の阿吽の呼吸には勝てないが、それくらいに並ぶくらいのベストマッチである。

納豆が入ってきてややこしくなったが、とにかく白米ほど満足感を得られるものはない。こっちにきて生活していて思ったが、白米さえあれば食においてホームシックになることはない。きっとこれから自分がどこの国で生活しても一緒だと思う。

お米は基本的に日本米か韓国米であれば産地はどこでも構わない。イギリスにはイタリアやアメリカで作られた日本米や韓国米が売られているのだ。日本で作られたものも売られているが、当然高い。値段を考慮すると、海外産のものでも十分である。

また、炊飯器がなくても問題ない。鍋で炊くことができるからだ。方法はインターネットにたくさん載っている。炊飯器ではないので難しさはある。メモリがあるわけではないので米と水の配分が難しかったり、火加減や鍋の素材だったりで変わってくることはあるが、そこは自分で微調整し最適解を見つけるしかない。たまに時間や加減を間違えると、底にカチカチすぎるお米せんべいができあがる。お年寄りが間違って噛んだ日にはもうその歯は死ぬと考えていい。

とはいえ、鍋でも十分炊けるし、何より炊き立ては最高だ。

写真では伝わらないかもしれないが、上手くいけばお米のいい香りのする、ふっくらもちっとした仕上がりになる。

今日は結構いい感じに炊けたと思う。イギリスでも白米を食べることができる環境に感謝せねばならない。誰にお礼を言っていいかわからないので、大きくまとめて白米関係者の皆様本当にありがとうございます。

お米が上手く炊けただけで良い一週間が送れそうな気がする。