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良いものを長く大切に着る

ついに、買ってしまった。めちゃめちゃカッコいいシャツ。

ずっと気になっていたブランドがあった。"Story mfg."というBobbinとKaty夫婦によってイギリス、ロンドンで生まれたブランドである。とりあえず僕が買ったシャツは脇に置いて、今回はそのブランドの何が良いのかについて書いていきたい。

もちろんそのデザイン、ファッション性はいうまでもない。ものにもよるが、奇抜すぎるわけでもシンプルすぎるわけでもない。ちょうどいいバランスを保ちつつも、独特な製法を用いていることで他にはないオリジナリティがある。素直におしゃれだなーと思ってしまうブランドである。

とはいえ、ファッションは主観のかたまりである。いくらこのデザインがおしゃれ、あのディテールがカッコいいと言っても共感されないことなんてよくある話だ。

だからこそ、別の観点からも良さを書いてみたい。むしろ僕は今から書くことに一番ブランドの魅力を感じている。

それはStory mfgというブランドの哲学である。方針という方がわかりやすいだろうか。とにかくブランドのコアの部分である。彼らのもっている考え方がなんともまあカッコいい。彼らの製品は利益だけを追求するのではなく、地球、顧客、働き手すべてにとってより良いものであるようデザインされているのだ。

↑ここに彼らの大事にしている考えについてのマニフェスト(声明)が書いてある。

その声明のそれぞれの項目を意訳してまとめると

① ファッションはよりよい地球の未来を創ることの手助けができる。
② アートのサポーターである。大量生産、大量消費が主流の最近では忘れがちな芸術性だが、アートや手作りは美しいだけでなく、文化的に重要な価値を持つ。
③ 自然に無駄なものは何一つない(無駄は怠惰から生まれる)という考えを持つ。製品は主にオーガニックなもの、タグは製品の切れ端、製品に使うプラスチックなどもリサイクルのものなど、環境にとことん配慮した作り方をしている。
④ 動物由来製品はつくらない。
⑤ 一緒に働いてくれる作り手を大切にする。
⑥ 反人種差別。自分たちが関わることにおいて、一切のシステマティック・レイシズムを許さない。
⑦ 製品は肌に害のなく優しいものであるべき。
⑧ 一番のサステナブルは長く着ること(消費を少なくすること)。だからこそ、丈夫で長く着られるビンテージやミリタリーから着想を得ている。
⑨ これらのアイデアはより良い方や考え方が現れた時に柔軟にアップデートしていく。

こんな感じになると思う(間違っていたらすみません)。

地球にとってより良いブランドの在り方を考え、なによりも自然由来の製法で時間をかけて服をつくることを大事にしている。凄いのはこれらの哲学を持ちながら、それをしっかりと実践していることである。時代の流れがサステナブルだからファッション的にそれを掲げているわけではない。

動画で見るとイメージしやすいかもしれない。


なによりも、最後の彼らの持っている哲学をアップデートしていこうという姿勢がカッコいい。モラルや技術がすぐにアップデートされていく中で、地球に優しく、人に優しくというスタンスをとると100%そうでなかったときに揚げ足をとられやすい。完ぺきにそれを実行するのは至難の業である。だからこそ、常に改善していこうという姿勢が重要だと思う。

値段は確かに高い。とはいえ、このブランドの服の値段は、上で説明した通り、制作にかける時間と手間、オーガニックな素材をつかっていることなどを考慮すると妥当だと思う。

それに高くても「良いものを長く大切に着る」という考え方はこのブランドが大切にしていることの一つである。


カッコいい服を買うとテンションが上がる。デザインだけでなく、コンセプトも好きだから愛着も2倍だ。大事にできるだけ長く着ていこうと思う。


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執筆者・東京人





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