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ぎんじろっちをあつめる


ぎんじろっちを集める。人気のない誰も知らないキャラクターの人形を集める。


集めると言っても今はもう販売されていない。
人気も知名度もないこのキャラクターのグッズは今もなお世の中に出回っている。そんな夢物語はありえないのである。

世の中金だと感じることが増えた。
人気のないキャラクターは販売すらされない。
それもそうだ。人気がない=買い手がいないのだから、作っても売れない、コストがかかるだけで回収できないゴミとなってしまうんだから。

でもこのキャラクターの人形を集めたい。そう思った。世の中に無数と出回っている○○えもん、とか、○○ッコくらし、とかよりも集めがいがあるし、何より散財しない。○○えもんなんて集めようと思おうもんなら、無限に商品があるから無限にお金を使ってしまう。


さて、販売していないぎんじろっちをどこで集めようか。

メルカリだ。

ぎんじろっちの基本購入場所はメルカリで、中古ショップに行くのが趣味な私は、行くときは必ずぎんじろっちを探すが、いまだに出くわしたことはない。

しかし、このぎんじろっちのメルカリでの相場が意外に高い。

5800円 6000円 7000円

ぎんじろっち、高くね?でも...売れてね?



たとえ世間的には人気がなくたって、刺さる人には刺さる、そして他で買えないという古着やヴィンテージ雑貨が好きな人の心理と同じだからこそ、ぬいぐるみ市場ではちょっと割高な値段でぎんじろっちが売られている。いや割高もクソもないか。

そう考えると世の中金、でもないのかもしれない。

希少価値の高いぎんじろっちをGETすべく、ぎんじろっちが入荷されたら通知が来るように設定し、ぎんじろっちリサーチも欠かさない。


そしてこの地道な活動の結果、
ついに5頭のぎんじろっちをGETすることができた。

これが噂の知名度皆無のぎんじろっち。

どうだ!!この美しいぎんじろっち集団は!!

しかしここからぎんじろっちへの本当の愛の話が始まる。

謎に作りが雑く、個体差があるように思える。
濃い青のM字部分の角度、手足の長さ、なんなら生地の色も質感も違う気がする...

これは毎日ぎんじろっちと共に過ごしている私の目が覚醒されているのだろうか....。

どう考えても個体差があるように思うし、なんなら顔も違って見えてきた。


ほら、左のやつより、右のやつのほうがニヤついた顔のような......

また集合写真右奥のぎんじろっちにはタグのところに名前が書いてあった。

「みゆき」

過去にみゆきくんか、みゆきちゃんに大事にされていたぎんじろっちなんだろうな。


見れば見るほどアホ面で愛らしく、悩んでいる時にこの顔とみると、落ち着いてしまう癒しヒーリング効果を持つぎんじろっち...私の精神安定剤。


世界中にあとどのくらいのぎんじろっちが存在するのか。まだ見ぬぎんじろっちを求めて今日も私は.....

おしまい。


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