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2240mの高地でフルマラソンに挑んだ。【後編】ゴールでタコスが待っている

メキシコシティマラソンに出場した記録を書いておこう!と思って書き出したら、私がなぜランニングを始めたのかというところまでうっかり遡ってしまい、まったく終らなくなった前編に引き続き、、、ようやく迎えた待ちに待ったマラソン当日!!!!!

メキシコの魅力満載のマラソン


メキシコシティマラソンは高地で過酷なマラソン!!というイメージとは裏腹にとても魅力的なコースだと思う。大学の大きなスタジアムから出発して、大通りを中心地に向かって走り、大きな公園や、繁華街、観光スポットを通りながら、セントロ(旧市街地)でゴール。

そして前日に、ゼッケンなどと一緒にもらえる大会オリジナルTシャツがかわいい!!



当日はルンルンで可愛いTシャツを着て会場へ。

事前に登録したタイムによって、スタート時間が分かれていて、前日にグループごとの出発時間が指示されていた。もちろん前回出場した福知山マラソンで完走を遂げられず敗北済みの私は、最終スタートのグループ。

私は時間に余裕をもって早めに会場に着けたのだけど、会場近くになると私より先にスタートするグループであろう人達が、寝坊したのか、間に合わない!!!とまだスタートもしてないのに、スタート時点まで全力で走るという現象が起きていた、、。

さすがメキシコ人。

結局、決められていたグループごとのスタート時間も適当で、どの時間帯でもスタートできたみたい。

え、これ本当にもうスタートすんの?いいの!?行くよ!? って感じで走り始めた。そのあたりもやはりメキシコだ、、、。

しかしメキシコを感じるのはまだまだこれからであった。


とってもメキシコを感じる42kmの道のり

日頃からリベンジに向けてトレーニングをしてきたつもりでも、42km走るなんてやっぱり正気の沙汰じゃなかった、、、。早くも15km地点でもう膝が痛い。

こうなると、もはや気を紛らわせながら走るしかない。

そんな時、周りの癖強めのメキシコ人ランナーや沿道のパワフルな応援は有難すぎる存在であった!

”Si se puedes!!" (You can do it!!)とか "Vanga !!!"(Como on!!) とか沿道の人が、ちゃんと私の目を見て心のこもった応援をしてくれる。


【ゴールでタコスが待っている!!】

というプラカードを持った人がいて、42km走ったあとでタコスは絶対違うだろ、と私が思ってる横で、

「ははは、それは、すごいモチベーションだ!」とか言ってめっちゃ元気に走りだす人がいたり。


前をクールに走ってるお姉さんの足元に目が留まったら

”FU*K COVID!!” 

と書いてある靴下で二度見。

靴下にしたためるメッセージ強すぎ、、と驚愕しながらも、ほんとそうだよね~と共感したり。


30km手前ぐらいで、どんだけ42km長いの、、と思って、白目を剝きながら走っている時、沿道にDJブースが出現。ノリノリのDJらしきお兄さんがクラブミュージックを爆音でかけてくださっている。

みんな私と一緒にさっきまで白目剥いて走ってる仲間だったはずなのに、音楽を聴いたとたん、手をあげて、プチョヘンザ状態で急にノリノリで走りだす、、、

どこにその力残っとったん。。。おいてかないで!!


残り5km、街の旧市街地で沿道の応援も多くなってきて。

沿道の人たちは、お手製のプラカードを掲げたり、どこからか持ってきたのかスピーカーで爆音の音楽をかけたり、踊ったり、もはや応援してくれてるのか、自分が楽しいだけなのか。  

祭り好きの国民性がよぉ出とる。

沿道でなぜか、踊りながら応援してくれている人たちのグループが。

私の前をフラフラの足で走っているメヒカーナのおばちゃんが、ダンスグループに拉致されて、輪の中で一緒に踊り始める。

走る足は全然進まんのに、サルサのステップは踏めるのね。。。

これがメヒカーナの本気!!!! 

長い戦いの末

そんなこんなで、戸惑ったり、呆れたり、関心したりしながら、もう走る体力もほぼなかったけど、気合と見栄だけで取り敢えず足を前に出して進み続けた。

なぜ私は42.195km走っているのか、よく分からなくなりながら、、、

走っている途中に、足の豆が2個ほど破裂して絶望を感じながら、、、


そして、やっと、、、、ゴールが見えた!!!!(涙)

カオスの中で、標高2240mのメキシコシティで初めてのフルマラソン完走!


ゴールについた時は嬉しくて嬉しくて。一人だったけど、ちょっと泣いた。オリンピックマラソンで金メダル獲ったぐらいの気持ち!

金メダル獲った気持ちのついでに、この場をお借りして、わざわざ応援に来てくれたお友達、いつも一緒に走ってくれるマラソン仲間のお姉さん達や同僚、敗北の福知山で鴨鍋をご馳走してくださった後もメキシコ生活を応援してくれる前職の上司、そして最後まで謎の走るパワーを与えてくれたメキシコ人ランナーや沿道で応援してくれた人たちに心から感謝を申し上げます。


完走後、タコスは違うけど。

完走した自分への褒美は、もちろん

お決まりのすき家。お米しっかり食べんとね。エネルギーチャージ!

※メキシコにもあるのです、すき家



これにて、メキシコで福知山のリベンジ。完!

もはや高地なんてなんでもない。はず。

来年も出よう。たぶん。

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