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koala
2017年3月31日 16:35
前話→アラサーOLの演じ方1~桜子の場合~皐月は今日もきゅっと紺色のリボンを胸元に付けると、ロッカーについた小さな鏡を覗き込んだ。うん、立派な事務員だ、こういうの憧れていた。制服があって、誰かの役にたてる仕事。自分の仕事があるってなんて楽しいんだろう。給湯室へ向かうと、先輩の桜子さんがもう来ていた。新人なのだから一番に来なくては、と思うがいつも桜子さんには先を越されてしまう。「
2017年3月30日 16:30
桜子は今日も柴犬の葉子に餌をやってから出社する。「よしよし葉子。いい子にお留守番しててね」ハッハッと短く息をしながらきらりとした目で葉子は玄関まで見送りしてくれる。桜子と葉子の二人暮らし。こうして毎朝送ってくれる存在がいるというのはありがたく嬉しいことなのだと、この暮らしをはじめてから、知ったことだ。二人の大好きな散歩コースでもある川辺を歩いて駅へと向かい、電車に十分ほど乗ると会社