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【拠点紹介】ヤマト運輸 日本最大級の物流倉庫【羽田クロノゲート】を紹介!

今回はヤマト運輸の最先端自動化拠点「羽田クロノゲート」について、機能解説を行なっていきます。

ヤマト運輸は約7,000箇所にわたる物流包囲網

ヤマト運輸の宅配は、発送元からヤマト営業所に荷物が届いたのち、近くにあるベース店に集約されて仕分けが行われます。その後にそれぞれの配達地域にあるヤマト営業所と呼ばれるセンターに荷物が届くと再び仕分けされ、ドライバーさんがお届け先まで配達するという流れになります。

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クロノゲートベースは日本で4箇所あり、日本でいちばん大きなベース店は「羽田クロノゲートベース」で、膨大な量の荷物が仕分けされています。ほかにも「京都ベース店」「神奈川ベース店」「沖縄ベース店」など日本国内の各所にあり、遠くからの荷物でも効率よく運送されています。


4つのベースから約6,500ものセンターに仕分けられ、そこから届けられるんですね。さすが日本最大級の運送会社ともなると非常に多くのセンターを構え、日本全国へ配送が可能となるわけです。

日本・世界へのハブ 羽田クロノゲート

そんなヤマト運輸における最大規模の「羽田クロノゲート」。

2013年に設立されたこの倉庫はトラックはもちろん船や飛行機を駆使して、日本各地やアジア・欧米へ、最速で荷物を輸送する設備を備えた日本最大級のターミナルです。羽田空港から約10分のところに位置しながらも、東京の港、主要駅、横浜へと続く高速道路に近いというのが特徴です。

最寄り駅としては京浜急行「穴守稲荷駅」から徒歩5分、東京モノレール「天空橋駅」より徒歩10分の距離になります。

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鹿島建設株式会社により建設された本倉庫は地上9階建て、敷地面積は約10万㎡と約東京ドーム2個分に相当する。プロ野球の試合が同時開催できるほどの非常に大きな規模となっている。

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ベーカリーカフェやスポーツ施設などを併設しています。

従業員数は約2,000人ほどでその内正社員が500 - 600人が正社員となっています。また、外国籍の方も多数在籍されており、従業員にはベトナム人が多いため従業員向け案内表示にはベトナム語表記すらあるほどです。

さらには、この拠点は設計時から外部の方へ見学を目的として作られており、見学コースも作られています。拠点全体を見ることは不可能ですが、一部クロノゲートの最新鋭設備を見ることができます。

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早速拠点の中身についてみてみましょう。

仕分けエリア:大量自動仕分けのクロスベルトソーター


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<主要設備① 仕分け装置 クロスベルトソーター>

クロノゲートの主要設備の一つは「クロスベルトソーター」です。フィブイントラロジスティクス社製で、1時間に約12,000個/時もの商品を各届け先へ仕分けをしていきます。

搬送速度も2.7m/秒と通常の倉庫のコンベア速度と比較するとかなり速く商品が搬送されている姿が動画でも確認できます。

このクロスベルトソーターは分岐時に底面をスライドさせる方法のため商品にダメージを与えずに仕分け搬送することが可能となります。

拠点全体としては1時間に最大4万8000個の荷物を安全に仕分けるとのことで、その中でもこのクロスベルトソーターが25%の物量を捌くことを担っています。

クロスベルトソーターのメリットとしては、自動で大量の商品を仕分けることが可能となります。ここでは仕分け数がクロスベルトソーター内に収まるのであればこの仕組みは導入効果が見込めると言えるでしょう。

一方で、あまりにも多くの仕分け先を行うなどの細かい対応はこういった自動化設備には向かないため、導入時と設計が変わると捌ききれなくなります。(配送先が増える、とか)

宅配便で各営業所への仕分けを行うことができているので、おそらく数千程度の仕分けであれば可能と考えられます。

<主要設備② ピッキング装置 FRAPS>

Free Rack Auto Picking Systemの略であるFRAPSは、FRAPSは「ロールボックスパレット」と呼ばれる台車を使ってデジタルピッキングをする仕組みです。キャスターが付いており、複数のお客様の作業を同時に行うことができます。

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フリーボックスの商品を棚付し、フリーゲートにセットし、点灯しているロケーションの商品を表示されている個数分ピッキングする作業を作業者が行う仕組みです。

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こちらは大規模な仕組みではないので、安価で容易に入れることが可能です。人的リソースで捌ける量が異なるので人材数によりますが、多くの物流倉庫で導入されているモデルですね。

物流倉庫としてはこの2種類が大きな仕分け装置になります。

その他にも付加価値機能ということで3Dプリント対応や医療機器の洗浄・メンテナンスなど各種対応しているようです。

百聞は一見にしかず 見学のススメ

予約制の見学コースが設定されていて、スタッフの案内のもと、たっぷり90分間の見学ツアーに参加できます。コロナで一時休館していましたが、2021.10.14時点で再開したとのことなので、是非ともまだみてない方は行かれることをお勧めしたい。




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