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個人事業主から法人成りのハナシ その3

想定外の落とし穴にハマる

前回までのおハナシ

案件斡旋会社への挨拶周りをしてみた

 おかげさまで法人成りの段取りは完了し、あとはいつ登記するかだけの状況となった。ここまで来るのは密かに大変だった。
 某会社設立に強い税理士のグループを頼ろうかと本気で考えていた時期もあったんだけれど、googleの口コミが異常で怖くてな。5点MAXで数百件の口コミがあって平均4.9ってどんなんだよと。

 まぁ、少しヒマを見て過去にお世話になった会社とかフリーランスでお世話になった案件斡旋会社なんかにも顔を出したりして久しぶりに顔を合わせたヒトとお茶なんかを楽しく飲んでたんだけれど、全く考えていない落とし穴が見つかったのさ。

 法人取引をやってない案件斡旋会社があったのだ。本当に個人事業主としか取引をしないって案件会社。

 オッサンの場合は、個人でやってる事業がクソほどカネがかかる上に赤字になっているので個人事業主のままだったんだけれど、残念ながらメイン案件+サブ案件、片手間なお仕事で本年は売上で2000万を超える見通しとなり、赤字事業をかぶせてもどうにもならない状況になってしまったのでしぶしぶと法人成りするわけで。

 この状態でちょっと工夫すると残念な節税方法になっちまうのだが、やりざまは書かないので、税理士に聞いてもらえるとよいかもしれない。

 フリーランスのITエンジニアは年収で800万ぐらいを超えると法人の方が有利になるギリギリのラインを超えてくる。月単価で70万を超えてくると法人成りした方が有利になってくるんだよな。これも経費にできるようなものがほとんど存在していないコトが理由になる。

 稼げるようになって法人成りをしようとすると取引ができなくなる案件斡旋会社って、どうなのよ。
 インボイスも絡んでくると法人成りした方が色々と手間が省けたりするようになるわけで、この手の案件斡旋会社ってどうするんだろうなぁ。

資本金のハナシをしてくれるなと

 喧嘩別れしたり、残念なコトをして現場を離れたりといった不義理はしないエンジニアなので、色々なトコにつながりがあるわけで。ヒト売りで現場を渡り歩いているエンジニアなら少なからず営業先のつながりはあるもの。
 
 オッサンもアポをとって、何社かプライム上場企業にお茶飲みがてら遊びに行ってきたが、本当に世間話をしてお茶を飲むだけだったなぁと。仕事のハナシも少しさせて貰えたんだけれど、出来上がったばかりの零細1人社長の会社に発注なんか出せるわけがなくて。資本金を聞かれたので正直に答えると乾いた笑いで応えるのはマジでへこむから止めて欲しい。

 確かに、オッサンもプライム上場企業にいた時に発注を出す新規取引先の登録と調査がコンプライアンス的にも滅茶苦茶厳しかったことを覚えている。これをすんなり通すには現場担当者レベルじゃなくて、それなりのポジションから落としてもらえるツテがないと厳しいよな。

 というわけで、その手のツテがあるプライム上場会社とは口座を開いてもらえる約束を取り付け、法人化後に簡単な仕事を貰えることになった。ありがたいハナシですわ。
 こういうトコも、真面目に仕事をやっていた過去の自分が積みあげている信用という貯金を払い出しているよな。

 もう一つのプライム上場企業の子会社には定期的に案件の紹介や営業担当者をつけてもらえることになった。
 創業直後に何人か古い付き合いの友人とかが社員で入社してくるってコトをぽろっとハナシしていまい、オッサンのトコに入ってくる社員であれば、ということでハナシがトントン拍子に進んで、怖い怖い。

ギリ欠けはできない

 オッサンの地元にある、昔お世話になった会社にも挨拶に行こうと思ってたら、その担当者が偶然にも東京に出てきていて捕まえることができた。
 人が足りずに困っているんだよね、とシゴトを紹介されたが、さすがに札幌の仕事をオンサイトで請けるワケにもいかず。旭川や函館を紹介されても、そういうワケじゃないんですよ、とお断りをした次第。
 挙句に東京の仕事も紹介されたけれど、札幌単価なんだよなぁ。

 相変わらず北海道はプライム子会社でもヒト繰りがキビシイようで。

 北海道という土地は面白く、昔からいわゆるIT人材派遣的なショーバイをやってる会社がカオを効かせられない場所なんだよな。
 中抜きなんてしてるとエンジニアに払うカネが本当になくなっちまうぐらい単価が安い。

 俗にいう地方単価。
 大阪は9掛け、名古屋は8掛け、福岡・仙台・札幌で7掛け。

 よくまぁ、あの単価で働いてたなぁと、東京に出てきてから痛感してしまった。北海道は2023年の令和の時代になってもオンサイト月額45万とかあるからな。こんな単価になってしまうとヒト売りは成り立たない。
 だから、中小規模のSIがまるっと構築から運用まで自社のプロパーで全部面倒を見るって文化なんだよな。
 北海道では有名って感じのSIが無数に存在してる。全国区ではマイナーどころか無名なんだが。

 これは沖縄でも同じようで某外資孫会社の仕事で壷川に出張した時にヒシヒシと感じた。ヒト売りが成り立たないから、沖縄でエンジニアを集めて東京のSIで働かせるという文化が存在していた。

とは言え、最初の滑り出しは上々

 メシを喰えなければハナシにならない。
 そのメシの種をなんとか確保できそうなメドも付いた。

 あとはやるだけなんだけれど、やっぱりこえーのよな。
 シャーチョーさんをやるってのは。

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