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フリーランスになりたいヒトの相談にのったハナシ その4

 少し前にオッサンの社畜時代の上司からフリーランスになりたいという女性のエンジニアを紹介され相談にのった。彼女はスパッとフリーランスになる決断をして来月からオッサンのプロジェクトに来ることになったんだけれど、ソレだけでは相談は終わらなかった。

現実はやはり残酷である。

まぁ、とりあえず会うだけ

 相談にのった女性エンジニアたってのお願いということで、しぶしぶ彼氏という男性のエンジニアに会うことになった。正直、オッサンはソコまでヒマでもないので関係性が遠いヒトのために時間を使いたくないんだが妙齢のエンジニア女子を集めて合コンをしてくれるという甘言に乗せられて毒を食らわば皿までと男気を見せることにした。

 頼れるオトコってのはモテるらしいし?

アナタは何を相談に来たのよ?

 イケメンのスラっとした好青年であんまりIT系にはいないタイプのヒトで一通り世間話をしても、まだ相談内容が出てこない。
 
 彼女がフリーランスになることで年収が2倍差になってしまうことで揉めたというハナシは聞いてるんだけれど、何がどう揉めたのかわからないんだよな。そもそも、女性エンジニアが相談にのって欲しいというハナシでオッサンは時間を作ったんだけれどさ。

 コーヒーをお代わりをしてタバコを2本ぐらい吸ってもまだ世間話が続いた。おカネを貰ってたとしてもオッサンはヤローと世間話をするのは好きじゃないんだよなぁ。それならおカネを払ってオネーサンの居る店で飲みたい。が、合コンのために男気を見せると決めた以上付き合わなければならない。

 まずは与えよって金言もあるしな。

結婚相談所じゃねぇんだが?

 ようやくハナシが本題に入って、彼女がフリーランスになることで年収に差がついてしまい引け目を感じて関係性がギクシャクしはじめた。結婚も考えているがどうしたらよいか。

 知らんがな。
 そういうハナシに知らない第3者を巻き込むんじゃない。

 一気に興味を失ったので、適当に会話を切り上げようとクロージングモードに移行。合コンは諦めだなぁ、と思っている時にやっとエンジニア相談の話題が出てくる。

 本を読んだり、自腹を切って研修に行ったり、イベントにも参加したりするんだけれどイマイチ伸びない。彼女と同じ経験年数があって同じ仕事をしていても成果やスキルに差が開き始めている。努力をしても埋まらない差がありそうでソレが年収の差になって表に出てきたような気がしている。
 能力の差が突きつけられた感じがして、年収を増やせば肩を並べられるようになる気がしていてフリーランスになって、年収を増やしたい。

 ふーん。
 最初からコレを言ってくれれば無駄な時間を過ごさなくてよかったのに。

 結婚うんぬんのハナシはおいておいて、このヒトにはフリーランスのエンジニアになることは勧めなかった。他人の人生なのでやりたいってのを止めるのは違うので、よく考えるように伝えてみた。

報われない努力をするのは非効率

 PMになるにはどうしたらよいか、というハナシをよく聞かれる。色々なWebページや本なんかあるんで読んでみればいい。
 
 オッサンの見解はソコとちょっと違う。
 認めようとしないヒトも多いと思うが、生まれ持った適正があると思ってる。それはプログラマーにも言えるし、デザイナーにも言えるし、営業にも言える。PMの適正がある人間がプログラマーの適性があるかと言われればそれはNOだと思ってる。もちろん、あった方がいいんだけれど。

 オッサンがMLBで大谷よりも優れた二刀流の選手になりたいと言ったとしよう。まぁ、普通は笑うんだよな。それは現実的ではないから。
 じゃぁ、なんで現実的ではないんだろう?

 努力は報われる、というオッサンがこの世で一番嫌いな言葉がある。

 本当に報われるのであれば高校球児は全員プロ野球選手になってるワケで。でも、全員はなれない。努力というのはどこまでいっても自己満足の世界で結果が出て初めて評価につながる。
 逆に言うと努力をしてなくても結果が出れば評価になる。

 もちろん、後者の場合、結果が出る可能性は低いんだが。努力をするなと言いたいわけではなくて、努力をする場所を間違えるな、と言いたい。苦手なものを克服して平均点を取るより、高得点を取れる得意なものを伸ばしてもっと高い点数を狙った方がいい。

 フリーランスは、その高得点を取れる得意なものをおカネに変えている。

ITという仕事は誰にでもは出来ない

 転職エージェントの方とかがたくさんいて、未経験でITエンジニアを目指しているヒトもいるNoteで書くことでもないんだけれど、オッサンはITエンジニアは誰にでも務まる仕事だとは1ミリも思っていない。

 この仕事には明確に向き不向きがある。
 ここでいう向き不向きとは、好き嫌いとは根本的に違う。

 ぶっちゃけ、オッサンはITという仕事は大嫌いである。この世から無くなってしまえばいいとすら思っていたりするが、実際にはこの仕事でメシを喰ってる。それは向いているからであり好き嫌いとは違う。

 逆に言うと、好きだからと言って向いているとは限らない。これが趣味なら別にいい。下手の横好きなんて言葉もあるから。
 でもフリーランスのエンジニアはそうはいかない。結果出せないと喰えなくなる。あっさりと契約を失う。会社員とは根本的に違う。
 だから、会社員とは違い高額な報酬を得る。そこに好き嫌いはない。

エンジニアにも種類がある

 ITのエンジニアにも色々な職種があってだな。プリセールスエンジニアやポストセールスエンジニアって職もあるんだよってハナシをしてあげた。

 ゴリゴリとコードを書くだけがエンジニアの仕事ではなくて、プロジェクトマネージャーがゴールでもなくて。
 ヒト売りのIT土木の会社にいるとこの手の仕事に関わるコトが少ないから知らないんだよな。

 この好青年は、オッサンの感触からすると営業支援的なセールスエンジニアに抜群の適性がある感じがするのだわ。プリやポストの仕事はフリーランスに回ってくることがあまりないからフリーランスを勧めなかった。
 というよりも、営業支援的なセールスエンジニアのフリーランスってどうやって仕事探すかしらんのよな、俺は。畑違いだし。

後日談

 成果を出せば評価になる。
 出した評価には報酬がある。

 報酬としてセッティングされたITエンジニア合コンはカオスすぎた。

 どっかで記事にしようと思う。

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