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パンパースとマミーポコ。赤ちゃんから好かれるのは?親から支持されるのは?

 こんにちは。ライターのSakai Natsumiです。

 うちには、絶賛トイトレ中の娘(3歳5ヶ月)がいます。
 いきなり本人がやる気になったので、ここぞとばかりにパンツを履かせているため急におむつの消費ペースが落ちました。
(2歳になる次女もいるので、引き続きおむつにはお世話になりますが!)

 食費が上がり、電気代が上がり、電車賃が上がり、、という三重苦の中、おむつ代が下がるのは正直かなりありがたいです笑
と、うちのおむつ事情を話したいわけではなく、、
 Knowns Bizの分析データにおむつブランドがたくさんあったので、今回はベビー用オムツについて、掘り下げてみたいと思います。

人気ブランドはどこか

Knowns Biz調べ:ベビー紙おむつ 認知率ランキング
Knowns Biz調べ:ベビー紙おむつ 満足度×認知度のグラフ

 認知度ランキングではムーニーが一番ですが、満足度と認知度両方で見ると、パンパースが一番という結果になりました。
 認知率上位のパンパース、ムーニー、メリーズは、CMでもよく見かけますよね。不特定多数の人が見るテレビCMというのはやはり認知度増効果が高いといえます。
 確かに、自分に子供ができる前から知っていたおむつブランドはパンパース、ムーニー、メリーズだった気がします。

Knowns Biz調べ:ベビー紙おむつ コスパ・経済性×安心・安全のグラフ

 消耗品ということで大事になってくる条件のひとつがコスパだと思います。また、小さな子供に使うものなので(特に新生児の肌に触れるものには気を付けたいところ)安心感も大事なポイントです。
 そこで縦軸を"コスパ・経済性"、横軸を"安心・安全"に設定したグラフを作成しました。

 このグラフを見ると、認知率の高いパンパース、ムーニー、メリーズが、"安心・安全”の値も高くなっており、認知率と安心感の親和性が見られます。(オヤスミマン、トレパンマンは夜専用、またトイレトレーニングに特化したおむつなので今回は比較対象から外します。)
 コスパに関してはマミーポコがダントツ。続いてグーンといった結果となっています。

 認知度×満足度1位のパンパースと、コスパ1位のマミーポコの違いはなんなのか?ここからは、この2ブランドに絞って考察していきたいと思います。

パンパースとマミーポコ

イメージの違い

Knowns Biz調べ:パンパースとマミーポコのイメージ分析比較
(左:パンパース、右:マミーポコ)

 イメージ分析の比較では、パンパースとマミーポコそれぞれのブランドに持たれているイメージの違いがよく分かりました。

 パンパースは、前述したように認知率に裏付けられる安心感に加え、定番的や親近感といった項目も認知率に深く関係していると言えます。

 マミーポコは、コスパ1位なだけあり"コスパ・経済性"の割合がパンパースを大きく上回っています。
 また、"可愛い・萌え"の項目も高い値となっていますが、これはキャラクターコラボのデザインが影響していると考えられます。
 現在はドラえもん、その前はディズニーを採用しており、下画像のようにパッケージにも存在感たっぷりのドラえもんがいます。
(パンパースも人気キャラクターのしまじろうを使っていますが、しまじろうを全面におしだしているわけではない。)

パンパースとマミーポコのパッケージデザイン

得意分野の違い(パンパース:品質、マミーポコ:低価格)

 コスパ、コスパといっても、具体的にどのくらい価格が違うのか?気になるところですよね。

 例として、筆者宅で使っているパンツタイプのLサイズで比較してみます。

パンパース パンツタイプ Lサイズ(Amazon調べ)
マミーポコ パンツタイプ Lサイズ(Amazon調べ)

 Amazonのまとめ買いセットタイプのものでは、1枚につき6円もの差がありました。Lサイズの年齢だと1日3~5枚ほど使うと思うので1ヶ月最大900円、年間にすると約10,000円違うということに。
 これは結構大きな差かもしれません。

Knowns Biz調べ:パンパース利用者の口コミ
Knowns Biz調べ:パンパース利用者の口コミ
Knowns Biz調べ:マミーポコ利用者の口コミ
Knowns Biz調べ:マミーポコ利用者の口コミ

 Knowns Bizに寄せられた口コミでも、価格についての内容が多く見られました。やはりパンパースは少し高いが肌に優しいものを、という意識の利用者に支持されているようです。

 肌がとても弱い新生児は特に、おむつの素材や肌触りを気にする保護者が多いと思いますが、コスパに優れているとされるマミーポコは、新生児サイズは展開していませんでした。(筆者調べ)
 ある程度皮膚も厚くなりムチムチしてくるSサイズから作っているようです。

 おもわず「なるほどお。」と口からこぼれてしまいました。

 新生児の肌はパンパースやムーニー、メリーズなど他社に任せるよ!ということですよね。保護者のおむつを選ぶ基準がコスパに傾いてきたら、是非マミーポコを使ってね!と。

 競合がたくさんいる中で、無闇に手を広げすぎないのもひとつのビジネスの形だなと感心しました。

 ちなみに性能については、どちらも最大12時間吸収とのことなので、特筆するような差はないと考えます!
(おしっこの量により個人差はありますが)

顧客の価値観の違い

 価格の違いは価値観の違いとも密接に関係しており、パンパース、マミーポコそれぞれで下図のような結果となったので詳しく見てみます。

Knowns Biz調べ:パンパース顧客の消費的価値

 まず触れておきたいのが、パンパースの"リピート消費"。使ってみて良かった商品を浮気せず使い続ける顧客が多いようです。

Knowns Biz調べ:7Journey分析の比較(左:パンパース、右:マミーポコ)

 パンパースのロイヤル層が9.3%と高くなっており、リピーターがマミーポコより多いとわかります。
 巻き戻しやチャンス層もパンパースの方が高い割合を示しており、ブランド選考率の高さが伺えます。

 おむつ、と聞いて1番最初に思い浮かぶほどのポジションを獲得していることも、人気・選考率の高さにおいて大きなポイントです。

 "定番消費"や"ブランド消費"の価値観に関しても、前述したように有名で安心感のあるブランドだけに高い数値になっています。

Knowns Biz調べ:マミーポコ顧客の消費的価値

 マミーポコのグラフを見ると、分かりやすく"コスパ消費"が一番上に来ています。

マミーポコHPより


 また、マミーポコは"実用性重視消費"の項目も入っていることから、非常に合理的な価値観の消費者が多いと分析できます。
 大きめサイズですぐサイズアウトして履けなくなっちゃった!という現象が起きにくいのも実用性の評価につながっていそうです。

マミーポコHPより

 "ジャケ買い消費"はやはりドラえもん効果でしょうか。
 他のおむつブランドもこぞって子供に人気なキャラクターを採用しており(アンパンマンやディズニーなど)、おむつ市場においてキャラクターの役割はかなり大きいと分かります。

パンパース現在購買者のブランドスイッチ分析
マミーポコ現在購買者のブランドスイッチ分析

 このように、パンパースとマミーポコの顧客には明確な違いがあるという結果になりましたが、スイッチ分析を見るとわかるように、実際には併用している人も少なくないのが事実です。
 保育園用(安いもの)、お出かけ用(薄くて嵩張らないもの)、夜用(吸収性の高いもの)といったように使い分けるのも賢いですよね。

まとめ

 認知度と満足度の尺度では、おむつ市場でNo. 1と言えるのはパンパースという結果になりました。
 確かに(初産だと特に)分からないことや不安だらけの子育てで、知っているブランドというだけで安心感を得られるのは大きな意味のあることです。

 それと同時に、子育てにはお金がかかります。少しでも安く済むならそれも心の負担をとても軽くしてくれるでしょう。

 そういう面では、おむつ市場は色々なニーズに対応した幅広いブランドが揃っていてありがたいですね。

 ここで改めてパンパースとマミーポコの特徴を挙げておきます。

パンパースの特徴

  • 価格帯は高め

  • 品質、性能が良い

  • 知名度が高く安心感があり、リピーターが多い

  • 新生児サイズから展開されており、通常ラインよりさらに柔らかさ、品質にこだわったものもある

マミーポコの特徴

  • コスパに特化した低価格設定

  • 性能はパンパースなどに劣らない

  • ドラえもんのパッケージ、おむつデザインが人気

  • 通常より大きめサイズで長い間使える(すぐサイズアウトしない)

 あえて言語化するならば、パンパースは赤ちゃんに優しく、マミーポコはパパママに優しい。といったところでしょうか。

 赤ちゃんが笑顔だとママとパパも笑顔になるし、両親が笑顔だと子供も嬉しい。どちらも大事な要素だと思います。

筆者のひとこと

 冒頭でトイトレ中の娘がいる話をしましたが、ここでもう少し語らせてください。笑

 うちの娘は、"おむつ卒業"に関して、ずっとやる気のない娘でした。
 可愛いパンツを買ってきて見せると、「かわいいーー!プリンセスだー!」だの「いちごちゃんかわいいーー!」だの言うくせに、いざ履いてみる?と聞くと「おむつがいい」と答える娘でした。

 3歳で社交辞令が言えるんか?と思ってしまうほど、確信に迫るとシャッターガラガラ閉店でーす(古い?笑)と言わんばかりにパンツ拒否でした。

 ある時を境に親のこちらも諦めて、一生おむつの人はいないからそのうち外れるだろう、と腹を括り毎朝のパンツ戦争も落ち着いたと思ったのも束の間、急にパンツを履くと言い出しました。

 これは、彼氏が欲しい欲しいといってるうちはできなくて、もういいやって思った瞬間できるあれか?
 それともうちの娘が究極の天邪鬼なのか?
 まあそれはどっちでもいいのですが笑、そんな運びでトイトレが急にスタートしました。

 子供の成長は早いもので、最初の1週間ほどは「トイレ行きたい!」と言うタイミングが遅すぎて失敗することも多かったものの、みるみるうちにパンツをぬらしてしまう現象はなくなりました。

 そして1ヶ月ほど経った今、ほぼ完璧です。
 寝てる間以外はパンツでもこちらもあまり心配せずに出かけられるようになりました。

 ということでうちのおむつのヘビーユーザーは2歳の次女だけになりましたが、こっちのお嬢は長女よりも自分でなんでもやりたい欲の強い女でして、おそらく近いうちに私もパンツ履きたい!と申し出てくるのではないかと予想しております。

 そしたらもうおむつを買わなくなるのか、と思うと結構大きな変化で。
今までストックのオムツを収納していた場所もあくし、臭いの漏れにくいゴミ袋も買わなくて済むし、単純にゴミの量もかなり減るだろうな、と。

 オムツ代がかからなくなるのももちろん嬉しいですが、それに付随して起こる様々な家庭事情の変化も、ママとしては地味に嬉しいし、楽しみです。

 こんなに長く人のうちのおむつ事情を読んでくださったあなたは、とてもいい人とお見受けします。
 良い1日をお過ごしください。笑
 最後までお付き合いくださりありがとうございました。

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