マネージャーが良いコーチになる方法
見出し画像

マネージャーが良いコーチになる方法

パーソナル・コーチングサービスmentoの木村です。

mento for Businessという形で企業向けにコーチをご紹介する中でよく、「うちのマネージャーも部下にコーチングができるようにしたい」という話をご相談いただくことがあるので、真剣に考えてみました。

良いマネージャーはコーチ的だが、常に良いコーチではいられない

前提からお伝えすると「コーチングを織り交ぜるのが上手なマネージャーにはなれる。ただしマネージャーは常にコーチではいられないので必要に応じて役割を切り替えないとワークしない」と考えています。

最大の論点は、マネージャーの役割とコーチの役割がバッティングすることです。コーチングが機能するための前提となる「関係性」に着目して説明します。

コーチとクライアントが関係性をつくるうえで大切な3つの要素
①クライアントに具体的な指導をしない
②クライアントを評価しない
③クライアントの考えや行動を指示しない

仮に100%コーチの振る舞いをするマネージャーを想像するために、マネージャーに「コーチングの呪い」をかけてみます。

以下、マネージャー=マ メンバー=メ

「指導」ができない呪いにかかったマネージャー
メ「この仕事はじめてなのですが、どうやったら良いですか?」
マ「(はじめてなら教えたほうがいいけど)どうすればいいと思う?」
メ「(しらんがな)」
「評価」ができない呪いにかかったマネージャー
メ「この半期は目標を達成しました。どうすれば昇進できますか?」
マ「(評価しない評価しない、、)どうすれば昇進できると思う?」
メ「(あなたが評価してくれないと無理です)」
「指示」ができない呪いにかかったマネージャー
メ「来月のイベント、この方向性で進めるのはどうでしょう」
マ「(明確にコレジャナイけど言えないから気づいてほしい)この企画でお客さんは集まると思う?(いわんやない)」
メ「(めっちゃ反対の空気出すやん)」

呪い辛いです。客観的に見ると割と無理のあるコミュニケーションでありつつ、コーチングを軽く学んで使ってみようとするマネージャーとメンバーの間で普通に起こっていたりするのがまた怖いところです。

一見コーチングっぽい関わりなんですが、言われた側は全然思考が進まないし、やる気にならないんですよね。質問で返せばいいってもんじゃない。

意図的に関係性を築けているからこそクライアントはコーチの問いに主観で深く向き合えるので、本質的にはマネージャーと部下の間でコーチングを機能させることはとても難しいという前提で考えるべきです。

マネージャーの顔は複合的

そもそもマネージャーの役割は複合的ですよね。ざっくり挙げるだけでもこんな感じに。

コトのマネジメント
・目標設定と進捗確認
・意思決定
・渉外(組織外および社外)

ヒトのマネジメント
・組織づくり
・評価
・育成

スクリーンショット 2020-09-18 10.50.04

出典:【スライド約300枚】ベンチャーマネージャーのマニュアル

ヒトのマネジメントの中でも求められる役割は複合的なので、常に良いコーチであろうとすると無理が生じるのは当然です。

現実にはコーチング的な関わりはそれ以外の側面と明確に使い分けていく必要があると思います。

マネジメントにコーチングを取り入れるコツ

ではどうやって使い分けていくのか。基本的なスキルを学んだ人が、実際のマネジメントにコーチングを組み込んでいくときのコツを挙げていきます。

コーチングをマネジメントで機能させるためのコツ
① 機能する場面を知る
② 意図的に関係性をつくる
③ マインドセットを変える

①機能する場面を知る

職場でコーチングが有効になる場面は、
・緊急性は高くないが重要な話題のとき
・人間関係や自己成長など正解がない問題に向き合っているとき
・ひとりで悩み込んでいてなかなか行動に落ちていないとき
だと思います。

本人の中で答えを見つけ出す必要がある時、と言い換えても良いと思います。

反対に、急いでいるときにコーチングされるとイライラしますし、明確な正解があるなら教えたほうが早いことのほうが多いですし、行動できているときはたいがい委ねておくことで仕事は進みます。

②意図的に関係性をつくる

コーチングスキルは暗黙のうちに使おうとすると、相手に不信感を与えることが多いです。

・なんか試されてる?誘導尋問みたいだな
・いつもと話し方が違って落ち着かないな
・答え持ってて聞かれてる?なんて言えば正解なんだろう
・こんなこというと馬鹿だと思われるから言えないな

という感じで疑心暗鬼になってしまうともうダメです。コーチとしてのスタンスを明確に言葉にして心理的安全スペースを創り出しましょう

例えば、

・この時間はあなたが考えるための時間にしよう
・僕も(私も)答えを持っていないから、一緒に考えよう
・評価するつもりはないから、思ったことはすべて口に出してみようよ
・僕に(私に)説明するんじゃなく、自分が納得する言葉を探してみて

というような前置きを伝えつつ、本人の内省にモードを切り替えてもらう工夫が必要です。

③ マインドセットを変える
コーチングはスキル云々の前に"あり方"が問われるもの。マインドセットを変化させて相手に接することが必要です。

・相手への無関心 → 相手への強い好奇心
・評価しながら聴く → 自分の評価や解釈を挟まず聴く
・相手の限界を推し量る → 相手の可能性や伸びしろを信じる
・思ったとおりに動かす → 相手の意思を尊重する
・自分の評価のために関わる → 相手の成長のために関わる

簡単に書いたんですが、これが一番長く訓練が必要で、難しいんですよね。

どうやってマインドセットを身につけるのか

One Dayコーチングスキル研修だけ受ける、みたいなインプットが一番中途半端で危険だと思います。それこそ冒頭の呪いがかかります。

おすすめは、プロフェッショナルのコーチングを経験すること。自分が経験したことがないものを人に行うのは難しいですよね。自らのあり方、メンバーとの接し方について省みる機会をつくることからはじめていくのが遠いようで近道です。

その過程で、プロのコーチがどうやって安心して話せる空間を創り出すのか、その時自分の内面はどう動いているのか、というクライアントの肌感を身につけることができると、自ずとコーチングの質も変化してきます

その上でスキルセットを身に着けていくことをおすすめしています。

おわりに

プロによるコーチングを組織に導入される際は、ぜひmento for Businessをご検討ください。

厳しい基準で選ばれたコーチたちを、コーチングをうけるクライアント一人ひとりにあわせてご紹介するプラットフォームです。

マネジメント向けにプロによるコーチングに加えてスキル実践型ワークショップもセットでご提供しています。

資料請求はこちらから。お気軽にご相談ください。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
わーい!よければTwitterでもシェアおねがいします🙇‍♂️
UGOKU inc. CEO パーソナルコーチングサービスmento(https://www.mento.jp)を運営しています。コーチングやサービス運営についてを中心にnoteを書いていきます。