ノック

民俗学×モノづくりのZINE作家。 民俗学エンタメZINE「民俗学は好きですか?」、現…

ノック

民俗学×モノづくりのZINE作家。 民俗学エンタメZINE「民俗学は好きですか?」、現在vol.10まで好評発売中。SNSはhttps://twitter.com/daikumilk

マガジン

  • 川すたぐらむ

    ただひたすらに、川の写真をアップしていきます。

  • 100円のグルメ情報誌「左手のグルメ@がっつり系」

    焼肉やラーメンを専門とするグルメライターが、首都圏のがっつり系グルメを紹介していきます。

最近の記事

ヴィレヴァンのジレンマ

ヴィレヴァンことヴィレッジヴァンガードについて、興味深い記事を読んだ。 ヴィレヴァンはここ10年ほどで売り上げも店舗数も激減している。その原因は、独自のセンスがウリだったヴィレヴァンが商業施設へ大量に出店することで、「ふつうの雑貨屋」になり、ヴィレヴァンの大きなセールスポイントだったかつてのセンスが感じられなくなったことだ、という趣旨の記事である。 すでにネットでの反響も大きい。かつてのヴィレヴァンはサブカルの発信地だった。ちょっと入りづらい店内、ほかの店には置いてない奇

    • イベントでの「声かけ」はしない派です

      ZINEや同人誌を売るときに大事なのが「声かけ」だ、と言われている。 それこそ、ZINEやリトルプレスに関するnote、文学フリマに関するnoteを見てるとたまに、「積極的に声をかけていきましょう」という文言をよく見る。 ZINEの販売において、「声かけ」はとっても重要なのだ。みんな、積極的に声掛けをしていきましょう。 ……なんて風には、僕は思ってない。 僕は基本、ほぼまったく声掛けをしないのだ。 もちろん、あいさつはする。ZINEを手に取ってくれたお客さんには「ご

      • 小説の表紙を作る

        3か月続いたイベント出店がひと段落し、次のイベントが11月です。2か月ほど空きます。 どういうわけか、販売イベントは11月に集中してるんですよ。 ただ、いま作ってる「民俗学は好きですか?」の第12号は、ちょっと間に合わないかなぁ。12月の文学フリマ東京を狙って作っているので。 一方で、もうひとつ小説のZINE「くらやみ坂のナツミ」は、11月に間に合うかもしれない! 原稿自体はもう、書きあがっているんですよ。 ただ、校正作業に手間取ってまして。 ……手間取っていると

        • ZINEを売り続けた3か月

          5月から3か月にわたり、5つのイベントに出店してZINEを売ってきました。 5月は文学フリマとコミティア(初出店)、6月はZINEフェス浅草(初開催)、7月は博物ふぇすてぃばる(初出店)、8月はおもしろ同人誌バザール大崎。この規模のイベント出店がこんなにも続いたのは初めてだと思います。 場数を踏むことで、大規模なイベントでも気後れしなくなったのかもしれません。 次の出店は11月のおもしろ同人誌バザール神保町。ちょっと間が空きますので、ここで一区切りです。 5月の文学フ

        ヴィレヴァンのジレンマ

        マガジン

        • 川すたぐらむ
          0本
        • 100円のグルメ情報誌「左手のグルメ@がっつり系」
          0本

        記事

          その絵、閲覧注意につき

          先週まで東京タワーで行われていた「祝祭の呪物展」を見てきました。 呪物コレクターが集めた珠玉の呪物を展示するというイベント。 呪いの人形とか、ブードゥー教のなんちゃらとか、謎の仮面とかがずらりと並んでしました。 呪物、と言っても悪いことに使うものだけでなく、安産祈願のお守りみたいなものも展示されていました。 ブードゥー教にまつわる呪物がいっぱいあって、南半球の黒人社会で主に信仰されている民間宗教だけど、意外と日本のおまじないに似た部分があって面白いなぁ。 ……などと

          その絵、閲覧注意につき

          「書店向けリトルプレス見本市」があればいいのに

          書店とリトルプレスの結びつきがもっともっと深まれば、出版不況と呼ばれるこの時代が少し面白い方向に転がるのではないか、なんてことを考えています。 そのためにも、書店向けのリトルプレス見本市があったらいいのになぁ、と思うのです。 文学フリマのように、ZINEやリトルプレスの作り手がブースを並べて出店して、本屋さんに携わる方々がお客さんとしてあれこれ見て回り、自分の店の商品としてZINEやリトルプレスを買い付けていく、そんな見本市。 イメージは築地のマグロ! ずらりと並んだマ

          「書店向けリトルプレス見本市」があればいいのに

          リトルプレスと小さな本屋

          以前、とある本屋さんから僕のZINE「民俗学は好きですか?」の発注を受けました。 どんな本屋さんなんだろうと調べてみると、どうやら大学生が経営している本屋さんらしいのです。 学生さんだから、毎日営業するというわけにはいかず、週に何日かしか営業できない。 四半世紀ぐらい「出版不況」と言われ続け、町の本屋さんがどんどん減っていると言われる中で、あえて本屋さんを始める若者がいるというのは、ZINEの作り手として、そして、本屋愛好家として、応援したくなります。 そんな若手の本

          リトルプレスと小さな本屋

          「博物ふぇすてぃばる」に出店しました

          7月20日と21日、二日間にわたって行われた「博物ふぇすてぃばる」に出店してきました。 博物ふぇすてぃばる出店にあたり、「ガクモンからエンタメへ」、略してガクタメという自分のブースの一画を使った展示発表もすることになり、だいぶ頭を悩ませました。さて、どうしたらいいものか。 数か月前の構想ノートを見てみると、無謀にも「飛び出す絵本を作る!」なんて書いてあります。 絵本ならビジュアル的にも面白いし、めくると絵が飛び出すという仕掛けでも楽しめるぞ、と。 でも、ほかの出店者さ

          「博物ふぇすてぃばる」に出店しました

          イベントの導線が死んでいる!

          少し前、とある同人誌即売イベントを見に行きました。 「自分が出店できるか?」を見極めるためです。 初耳の即売イベントがあった時、僕はやみくもに応募はしないで、定期的にやってるイベントならまずは一度お客さんとして足を運んで、自分が出店できるかどうか確かめることにしてるのです。 ネットで調べた範囲では、出店したら面白そうな気がするし、場所も都心で申し分ない。 ただ、おそらくマンガがメインのイベントなので、そこでは僕のようないわゆる「資料・情報系」と呼ばれるZINEはアウェ

          イベントの導線が死んでいる!

          僕のZINEを全国の書店に! その2

          ミシマ社が運営している「一冊!リトルプレス」というサービスを利用しています。これはZINEやリトルプレスの作家と、書店をつなぐマッチングサービスなのですが、利用し始めて一年半ほどが経ちました。 前にnoteでこのサービスで4店舗ぐらいの本屋にZINEを納品したよ、ということを書いたのだけれど、それから一年ほどたち、ここ最近になってさらにZINEを注文してくれる本屋さんが増えました。 まあ、「ここ最近になって増えた」というのは実はからくりがありまして。 この「一冊!リトル

          僕のZINEを全国の書店に! その2

          小説を書かずに、削る

          12月の文学フリマ東京に向けて「くらやみ坂のナツミ」という小説をせっせと書いています。 どんな小説なのか、って話は年末まで取っておくとして、「菜採(ナツミ)」を主人公にした短編が四つ、全部で100ページになる予定です。 ページ数を具体的に言える、ということは、実はもう4話分書きあがってるんですよ。 ところが、これが100ページをちょっと超えている。 700円ぐらいで販売したい、と考えているので、印刷所の見積もりを見てみると、100ページに収めないといけない。 という

          小説を書かずに、削る

          書評「現代思想 特集『民俗学の現在』」 ヴァナキュラーでナラティブな民俗学

          一か月前に買ってたんだけど、イベント続きでバタバタしてて、ようやく感想が書けます。民俗学が雑誌で特集されることなんて、なかなかないですからね。 民俗学っていうと、妖怪とか怪談とか神社とかのイメージが強いけど、そういった話はほとんどなくて、それよりももっと研究の方法論に近い内容でした。 「ヴァナキュラー」とか、「ナラティブ」とか、「フォークロレスク」とか、私の学生時代にはちっとも見かけなかったカタカナ語でいっぱいです。おかしいな。私の周りの民俗学徒なんて、ひときわ横文字に弱

          書評「現代思想 特集『民俗学の現在』」 ヴァナキュラーでナラティブな民俗学

          文学フリマ東京とコミティアの売れ筋TOP3

          5月は文学フリマ東京とコミティア148、二つの大きなイベントに出店しました。来てくださった皆様、ありがとうございました。 僕は民俗学エンタメZINE「民俗学は好きですか?」シリーズを売っていたのですが、今回出した最新号が第11号になります。作った本人としてはすべて面白い!と思っているのだけれど、11冊ともなると売れる号と売れない号の差がかなり顕著になります。 というわけで、文学フリマ東京とコミティア148での売り上げTOP3を発表したいと思います。 売上第3位 第11号

          文学フリマ東京とコミティアの売れ筋TOP3

          8回目の文学フリマと初めてのコミティア

          文学フリマ東京38が今週末5月19日に東京流通センターで開催されます。「ノック/ノンバズル企画」は民俗学エンタメZINE「民俗学は好きですか?」シリーズを引っ提げて、今回で8回目の出店です。 今回も出しますよ、新作。第11号です。 民俗学は好きですか? 第11号「特集 稲のある歴史、米のある暮らし」 テーマは「稲と米」です。 民俗学の父・柳田國男は民俗の担い手である「常民」という概念を、稲作民を中心に考えていました。民俗学にとって稲作は切っても切れない基本中の基本なの

          8回目の文学フリマと初めてのコミティア

          ZINEの最新号ができました

          いよいよ、民俗学エンタメZINE「民俗学は好きですか?」の最新号となる第11号「特集 稲のある歴史、米のある暮らし」が完成しました。 まあ、完成と言ってもデータ上でってだけで、まだ印刷してないんですけど。 明日、表紙を印刷してきます。そしたらいよいよ、製本できる。 もう文学フリマ東京まで2週間を切ってることを考えると、結構ギリギリです。 去年の12月から制作を始めて、5か月かかったことになります。これまでは3~4か月で一冊作っていたのに。 どうして今回はいつもより時

          ZINEの最新号ができました

          羅針盤を買う ~俺氏、紙の辞書かいました~

          辞書編集部を舞台にしたドラマ「舟を編む ~私、辞書つくります~」が最終回を迎えました。 いや、おもしろかった! 久々に連ドラにハマりましたよ。 言葉の世界の奥深さもさることながら、モノづくりの面白さや情熱が描かれていて、とても見ごたえがありました。原作も早く読まないと。 さて、ドラマを見ながら、僕の作るZINE「民俗学は好きですか?」の最新号も、校正の作業に入りました。文字の誤字脱字をチェックしなければいけません。そのためにも辞書を引いて正しい表記や意味を調べることは不

          羅針盤を買う ~俺氏、紙の辞書かいました~